遂にフレイヤ様が本気を出します!
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 17巻 / 大森 藤ノ
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(以下、ネタバレ・あらすじ)
<シルの正体>
『豊穣の女主人』の店員、シル・フローヴァの正体は女神フレイヤでした!
フレイヤは町娘に変身して、店員としてこき使われる生活を楽しんでいました。(神は全能の存在なので、こういう不自由で厳しい生活を経験したくなるらしい)
ただし、女神祭にベルとデートしていたのは《フレイヤ・ファミリア》のヘルンという女性。
ヘルンは固有魔法の【唯一の秘法(ヴァナ・セイズ)】で、女神フレイヤに変身することができました。(なのでフレイヤがシルになって『豊穣の女主人』にいる間は、ヘルンがフレイヤの代役をしていた)
<ベルが《フレイヤ・ファミリア》に連れ去られる>
【ヘスティア・ファミリア】のメンバーが【フレイヤ・ファミリア】に襲撃され、瞬殺(正確には死ぬ一歩手前に)されました。
フレイヤがヘスティアの前に現れ、ベルとの『契り』を解除して『改宗(コンバージョン)』できるようにしろと要求しました。
フレイヤは、ベルを渡さないと【ヘスティア・ファミリア】の眷属(ヴェルフやリリたち)を殺し、全員殺してもダメならヘスティアを天界へ『送還』すると脅迫。
ヘスティアが窮地に追い込まれたところにヘルメスが現れ、ベルはヘスティアの【ファミリア】に入ってまだ半年で、まだ『改宗』はできないと指摘。神々が決めた下界のルールで、ファミリアを移籍するには滞在期間が1年以上必要です。
ベルが【フレイヤ・ファミリア】に『改宗』されることはありませんでしたが、ベルは【フレイヤ・ファミリア】に連れ去られてしまいました。
<オラリオ全域が『魅了』される!>
ベルを『改宗(コンバージョン)』(【ファミリア】の移籍)させることができないと分かると、フレイヤは驚きの暴挙に出ました。
フレイヤはオラリオの都市全域に『魅了』をかけ、オラリオの人々全員を洗脳してしまいました!
この『魅了』により、オラリオの人々は全員『ベルは【フレイヤ・ファミリア】の団員』だと記憶を改ざんされてしまいました。アイズもヴェルフもリリも春姫も、誰もベルが【ヘスティア・ファミリア】だったことを覚えていません!
エイナさんもベルの事を忘れていました。
――――――――
「…………貴方は、僕のアドバイザー、ですよね?」
「ええっ!? そんな、私がクラネル氏のアドバイザーなんて! そもそも【フレイヤ・ファミリア】は派閥の方針で、アドバイザー制度を利用されていませんし……」
――――――――
ただし、ベルは『憧憬一途(リアリス・フレーゼ)』のスキルを持っているため、この洗脳にはかかりませんでした。 また、聖なる炎を司る処女神・ヘスティアもこの『魅了』に耐え、ベルのことを忘れずに済みました。
<ベルは《フレイヤ・ファミリア》で生活する>
ベルが目を覚ますと、そこは【フレイヤ・ファミリア】の拠点、『戦いの野(フォールクヴァング)』でした。
ベルは状況が理解できないまま、師匠(マスター)であるヘディンに連れられて朝食の席へ向かいました。
そこにはレベル6のガリバー4兄弟や黒エルフたちがいて、ベルを仲間として当然のように迎え入れました。状況が呑み込めないベルは困惑します。
神・フレイヤの『魅了』の力によって、オラリオに来てからのベルの半年間は塗り替えられ、ベルは最初から【フレイヤ・ファミリア】の一員だったことになっていました。
ベルは『魅了』にかかっていないので、自分が【ヘスティア・ファミリア】の一員だったことは覚えていますが、周りの人々が揃って『ベルは【フレイヤ・ファミリア】だ』と言います。【フレイヤ・ファミリア】の団員は『ベルは何者かに偽の記憶を植え付けられたようだ』と言い、ベルは、自分が【ヘスティア・ファミリア】なのか、それとも自分の記憶は嘘なのか疑心暗鬼のまま過ごすことになりました。
<過酷な闘いの日々>
――――――――
「一応説明してやるが、栄えあるフレイヤ様の眷属はこの『庭』で殺し合う! 夜明けから日没まで、毎日だ! ダンジョンに向かう者はその限りではないが、むしろ『庭』を出ていく者の方が少ない! なぜならば、ここは『戦いの野(フォールクヴァング)だからだ!』
――――――――
ベルのいる《フレイヤ・ファミリア》の『戦いの野』(「フォールクヴァング」と読む)では、Lv.1からLv.4までの団員たちが日々熾烈な戦いを繰り広げています。
そしてベルもその乱戦に参加することになり、《フレイヤ・ファミリア》の団員たちと戦い勝利し続け、Lv.4までの団員を全て倒しました!
――――――――
「「「「上々だ」」」」
――――――――
声を揃えて4人のパルゥムが現れ、ベルの師匠であるヘディン、ダークエルフのヘグニらLv.6の一級冒険者たちが現れ、ベルを直々に鍛えることになりました。
――――――――(以下本文)
切り刻まれた。
叩き潰された。
焼き尽くされた。
あらゆる『技』をもって切り裂かれ、及ぶことのできない『駆け引き』をもって粉砕され、相殺などかなわない『魔法』によって滅ぼされた。
黒妖精(ダークエルフ)の剣技はことごとく退路を断ち、防御しても武器ごと斬断された。なぜ手足がまだ繋がっているのか理解できない。
小人族(パルゥム)達の無限の連携は攻防を演じるどころかこちらの動きを誘導し、隙を見せた瞬間に長槍が、大槌が、大斧が、大剣が、僕の体を四方から壊した。
白妖精(ホワイト・エルフ)の雷撃は咄嗟に撃ち出した炎雷ごと僕を一飲みにし、薄汚い襤褸屑に変えた。
――――――――
体が寒いという概念すら消えていき、瞼を開けたまま、僕は生きるのを止めようとした。
「【ゼオ・グルヴェイグ】」
直後、『治癒の光』が全身を包み、強制的に『死』を遮断される。
――――――――
「はぁっ、はぁぁぁぁぁぁ…………!? げほっ、ごほっ……がはっっ……!?」
「危なかったですねー。今のは本当に死んでしまうところでした」
――――――――
ベルはこんな過酷な日々を繰り返すことになります。
<リューとアスフィは逃げて助かっていた>
神フレイヤがオラリオ全域に『魅了』をかける直前、ヘルメスの指示でアスフィはリューを連れて空を飛び、オラリオから脱出していました。
ヘルメスの伝言を頼りに、二人はフレイヤに支配されたオラリオをなんとかするために奔走することになります。
<ヘスティアの逆襲!オラリオの人々の魅了が解かれる!>
ヘルメス、アスフィ、リュー、ウラノス、そして【ヘルメス・ファミリア】の団員たちの協力で、ヘスティアの神血(イコル)のついた薪がオラリオ中の家屋に運び込まれ、火が焚かれました。(ヘルメスはフレイヤの『魅了』で洗脳されていたが、洗脳されていることを自覚してうまく立ち回った)
そして神聖な炎を司る処女神であるヘスティアが、その神の権能を発揮し、神血(イコル)の刻まれた薪の炎を使ってオラリオ中の人々にかかった『魅了』を解除しました!
<『戦争遊戯(ウォーゲーム)再び!』>
フレイヤの『魅了』が解かれ、自分たちの記憶が改ざんされていたと自覚した人々は怒りました!【ロキ・ファミリア】【ヘスティア・ファミリア】【ヘパイストス・ファミリア】【タケミカヅチ・ファミリア】などの冒険者たちがこぞってフレイヤに落とし前を付けに向かいます。
記憶を取り戻した冒険者たちの動乱が起こりました。
結局フレイヤ、ヘスティア、ロキなどの神たちが話し合い、ベルの所有権を巡って『戦争遊戯(ウォーゲーム)』で決着をつけることに決まりました。
オラリオ最強の派閥・【フレイヤ・ファミリア】と、その他のファミリアとの大規模なゲームとなりました。
(ここで17巻おわり)
(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』17巻のネタバレ・あらすじ)
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