2013年04月17日
中国の鳥インフル、更に拡大77人に
2013年4月17日水曜日
中国の鳥インフル、更に拡大77人に…情報開示にとどこおり
Y! 【社会ニュース】 2013/04/17(水) 10:59 Tweet
中国新聞社にょると、中国大陸部で16日までに確認されたH7N9型鳥インフルエンザの感染者(未発症者を除く)は77人に達した。
うち16人が死亡した。中央政府・衛生と計画出産委員会が発表した15日午後6時までの
発症者数の63人よりも14人増えた。死者は2人増えた。
ただし、衛生と計画出産委員会は15日までホームページで続けていた、
毎日の発症者・死者の数字の情報開示を、16日には行わなかった。
浙江省は16日、同日中に発症者が5人増えたと発表した。すべて55歳で、重体という。うち1人は食用ハトの飼育や販売の仕事をしていた。
江蘇省は同日、男性2人、女性1人が発症したと発表。男性はそれぞれ56歳、
72歳で、女性は21歳。発症者3人と密接に接触した25人に異常は出ていない。
上海は新たに1人が発症したと発表。発症者と密接に接触した21人に異常は出ていない。
その他、同市ではすでに発症していた5人について、H7N9型鳥インフルエンザの感染が確認された。
5人のうち2人は発表時点ですでに死亡していた。上海市は15日に国に報告したが、
一般向けの情報開示は16日だった。
中央政府の衛生と計画出産委員会は5日から15日まで、毎日の発症者・死者の
数字の情報を、公式ウェブサイトの「衛生部工作動態」上にページを設けて
開示していたが16日には行わなかった。
**********
◆解説◆
中国では2002年−03年のSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した際、
北京では孟学農市長らが解任された。
報告の遅れや虚偽報告があり、対策が遅れて流行が拡大した責任を追及されたと
されている。
また中央政府・衛生部の張文康部長も、SARSについての報告の遅れは虚偽報告を
蔓延(まんえん)させたとの理由で解任された。
中国で、北京市など中央直轄市の市長は「閣僚と同格」とされている。
衛生部部長も日本の厚労相に相当する。中国ではSARS流行時の「情報隠し」により、
閣僚級人物だけで2人が更迭されたことになる。
2009年に、いわゆる新型インフルエンザが発生した際には、中央政府の情報公開は、
かなり迅速かつ円滑だった。
行政の責任者らの間で「職務を全うしないと責任を厳しく追及される」との
“教訓”が生きていたと評価してよいだろう。
今回のH7N9型鳥インフルエンザについては09年の新型インフルエンザ発生時に
比べて、一般向けの情報開示に対する取り組みの面で、後退を感じざるをえない。
(編集担当:如月隼人)
中国の鳥インフル、更に拡大77人に…情報開示にとどこおり
Y! 【社会ニュース】 2013/04/17(水) 10:59 Tweet
中国新聞社にょると、中国大陸部で16日までに確認されたH7N9型鳥インフルエンザの感染者(未発症者を除く)は77人に達した。
うち16人が死亡した。中央政府・衛生と計画出産委員会が発表した15日午後6時までの
発症者数の63人よりも14人増えた。死者は2人増えた。
ただし、衛生と計画出産委員会は15日までホームページで続けていた、
毎日の発症者・死者の数字の情報開示を、16日には行わなかった。
浙江省は16日、同日中に発症者が5人増えたと発表した。すべて55歳で、重体という。うち1人は食用ハトの飼育や販売の仕事をしていた。
江蘇省は同日、男性2人、女性1人が発症したと発表。男性はそれぞれ56歳、
72歳で、女性は21歳。発症者3人と密接に接触した25人に異常は出ていない。
上海は新たに1人が発症したと発表。発症者と密接に接触した21人に異常は出ていない。
その他、同市ではすでに発症していた5人について、H7N9型鳥インフルエンザの感染が確認された。
5人のうち2人は発表時点ですでに死亡していた。上海市は15日に国に報告したが、
一般向けの情報開示は16日だった。
中央政府の衛生と計画出産委員会は5日から15日まで、毎日の発症者・死者の
数字の情報を、公式ウェブサイトの「衛生部工作動態」上にページを設けて
開示していたが16日には行わなかった。
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◆解説◆
中国では2002年−03年のSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した際、
北京では孟学農市長らが解任された。
報告の遅れや虚偽報告があり、対策が遅れて流行が拡大した責任を追及されたと
されている。
また中央政府・衛生部の張文康部長も、SARSについての報告の遅れは虚偽報告を
蔓延(まんえん)させたとの理由で解任された。
中国で、北京市など中央直轄市の市長は「閣僚と同格」とされている。
衛生部部長も日本の厚労相に相当する。中国ではSARS流行時の「情報隠し」により、
閣僚級人物だけで2人が更迭されたことになる。
2009年に、いわゆる新型インフルエンザが発生した際には、中央政府の情報公開は、
かなり迅速かつ円滑だった。
行政の責任者らの間で「職務を全うしないと責任を厳しく追及される」との
“教訓”が生きていたと評価してよいだろう。
今回のH7N9型鳥インフルエンザについては09年の新型インフルエンザ発生時に
比べて、一般向けの情報開示に対する取り組みの面で、後退を感じざるをえない。
(編集担当:如月隼人)