キスの味

雨の火曜日になったよ。

今日もリハビリのため、病院へ行ってきた。
このところ、毎週火曜日に通院しているので、
顔なじみも増えてきた。

リハビリの待合室で、
「だんだん、足の感じがよくなってきたわね」と言われた。

声をかけてくださる人はもう、８０歳は超えているだろうけど、
見た目はとても元気そうで、こちらがまるで年上みたいだ。

「あせらず、がんばんなさいよ」と励ましの言葉もいただく。

順番になり、呼ばれた。

今日のリハビリのドクターはなぜか、機嫌がよかった。
何かいいことでもあったのかな？と思いつつ。

「足首も少し柔らかくなってきましたね。
今日は１枚、外しましょう」といわれ、足底板を１枚外した。

大分、普通の足に戻ってきた感じがする。

「それでは、左足だけで立つ感じにしてみてください」
一瞬だったが、左足だけで立てた。

感動だった。久しぶりに素足で地面に立てたのだ。

「装具が外れるのは、３月下旬ごろ。
走れるのは７月ごろかな。まあ、ゆっくりゆっくりいきましょう」

そうですよ、先生。
ここまできたら、再断裂しないようにすることが大事なのですから。

「あと、４ヶ月ぐらいはご一緒させていただきますね」

「はい、先生とのデートが楽しみですから、もっと長くかかってもいいです」
なんて、ちょっと気分もウキウキしてきた。

まだまだ先は長いけど、少しづつの回復がうれしい今日この頃なんだ。
アキレス腱にもっと太くなるように、お願いのキッスだよ。