キスの味

今日で、一月も終わりだ。
時の過ぎるのは、早い。

昨夜、昔の知人から電話があった。
このお正月に、亡くなった恩師の知り合いだった。

３月にお別れの会があるけど、参加はどうするのか、という内容だった。
その前に、久しぶりに聞く声と、亡くなってしまった恩師のことで、
二人で、号泣した。

その知人は、できれば行きたくない、自分の父と重なってしまうから、と言っていた。
その知人にとってみれば、その恩師は、お父さんみたいな人だった。
しかも、亡くなり方が似ているらしい。
「現実逃避だと思うけど、元気だったころだけでいいから」とも言っていた。

人間が老いたり、死にゆくのを看取るのは本当に辛いことだ。
私も、どれだけ、放り投げたことだろう。

私は、その恩師の奥様に一言だけお礼を申したいから、参加するね、と返事をした。

その後は、自分たちの近況で話が盛り上がった。
若いころの知り合いは、屈託がなく、楽しいものだね。

これも、恩師の死のおかげだ。
ご冥福のキス、