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2014年11月07日

9月の「毎月ソウル」

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夕方のフライトでソウルへ。

今回は9月7〜10日と短い滞在。
このチケットは春先にユナイテッドのWEBで安売りされていたヤツで、
なんとか空いているフライトを探しあて、2枚を買い漁った。
一枚は7月の長めの逗留、残りの一枚が今回のものだ。
http://blog.so-net.ne.jp/delfin/2009-07-13/

今年の前半は燃油サーチャージの悪いイメージもあってか、
ソウル行きのチケットは、やたらと投売りされていた。

底値で購入した航空券は¥8,500だったかな。
これに成田とソウル・仁川の空港使用料が約¥5,000プラスされる。
距離が短いソウルまでのサーチャージは¥400なので、
トータル¥14,000弱で往復できる、というわけだ。

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地図から探せる!全国の露天風呂付客室の温泉宿


へたな温泉旅館より安い値段で渡航できることにヒラメキ、
ソウルを歩き、ハングルを覚え、モチベーションを上げる、
なんて発作的におそろしくオバカな思いつきをした。

このブログでもたびたび記している通り、
半ば、義務的に「毎月ソウル」を心に決め、3月から毎月飛んでいた。

前回の訪韓は7月13−19日、
そこから一週間とあけずにダラスに飛び、
戻ってくると蒸し暑い夏と〆切のダッグマッチと格闘した。
8月の航空券はやたらと高い、ということもあって、
「毎月ソウル」は早々にあきらめ、
日本の湿度と添い寝する腹を決めた。

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ANAカレンダー 2015


チケット値崩れはこの夏を機に収まったようで、
10月からの下期は¥25,000ほどに落ち着きそうな気配をみせた。
空港使用料を入れて、3万円にいたるのでこれはチト高い印象。
なにせ春先はその半分で飛べたのだから。

ユナイテッドの「コミコミで¥19,800」のチケットは、
けっこうアタリだったかもしれないとほくそ笑んだが、
今後、高値が続くようだと、「毎月ソウル」は棚上げか。

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ソウルの旅行ガイド


17:30のフライトにあわせ、成田へ。

ユナイテッドは24時間前からオンライン・チェックインが可能。
手続きを済ませていたので、それほど早く行く必要はなかったが、
まだ暑さのキビシイこの時期、残暑はしっかり元気ハツラツで、
手際よく仕事を上げ、快適なラウンジでくつろろいだほうがマシなことに気がついた。
早めに空港に向かうのはシャクだったが、
エアコンとアイスコーヒーに迎えられるのは悪くない。

ソウルも暑いのだろうか。



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2014年11月06日

Early Early Early @Seoul −完−

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かつてツアーを担当していたときにもこういうことはあった。

「全員でエコノミーを確保したいグループがいるので、
そちらのグループをビジネスにまわしていいですか」とか、
「そちらのツアーは12名と少ないので、
全員ビジネス・クラスに移動してもらえませんか」とか、
「宝くじ」に当たったようなハッピーなハプニングが起こることがあった。

出発前のカウンターで添乗員が航空会社のスタッフとなにやら談義していると、
ロビーで待っているツアーのお客さんたちは
押しなべて不安な表情をこちらに向ける。
なにかあったのか、トラブルなのか、
お客さんたちの頭の中はネガティブなイメージで埋め尽くされる。

それを知っていて、いつもお客さんにこう告げていた。

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★☆楽天プレミアムカードで空港での優雅なひとときを☆★


「みなさんのエコノミーの席がなくなってしまいました。
代わりの席はビジネスになってしまいました」

明らかにわけのわからないことをいっている添乗員に対して、
ツアーのお客さんははじめは理解できない表情と困惑の色を向ける。
「席がない」なんて大変なことなのである。
ネガティブに用意された頭には、
ネガティブな単語しか入らないようになってしまっているのだ。

「みなさんは航空会社に頼まれて(これは本当)、
ビジネスクラスに乗ることになりました!」

とネタバラシではないがストレートに説明すると、
戸惑いの笑顔で歓迎してくれる。
実際「ビジネスに変更」というのはありえない概念なので、理解しがたいのだ。
ハッピーなハプニングなので少しばかりの遊び心。

「添乗員さん、ひとが悪いなあ」なんておどけてくれる年配者も多かった。
こういうハプニングはツアーを大いに盛り上げてくれたっけ。



どうやらアシアナへの変更は『早く帰国できる』という一点だけで、
ビジネスに転ぶようなハプニングではないらしい。

アレコレ原因を尋ねると、
このフライトは成田を経由し、LAに向かう便で、
仁川〜成田ではなく、仁川〜LAを通しで利用する客が多いのだとか。
夏休みの前にあたるこの時期、成田〜LAで飛ぶ客は少ないので、
ソウルからスルーの客のシートを確保したかったようだ。

「ビジネスにならないんですか?」

「それはムリです」

引き下がって尋ねてみたが、残念な回答しか出てこなかった。

ラウンジで過ごすことができるので、
フライトを繰り上げてもらうメリットは少なかったが、
まあ、ダラダラと空港にいてもしかたがない。
それに春先からの繰り返しの訪韓で、
アシアナのフライトの快適さを知っていたので、
結局、この申し出は受けることにした。

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海外格安航空券の最安値比較はココ


ユナイテッドのガサツでアバウトなアメリカナイズされたサービスと
ラップに包まれたサンドウィッチだけの機内食とも今朝はお別れ。
アシアナのアジアらしいホスピタリティとそこそこおいしい機内食が、
ほんのちょっとラッキーかな。

ユナイテッドのヘビーユーザーのクセになにいってんだか。

出国手続き後、ラウンジで朝食を胃袋に放り込むので、
機内食はどうでもよいのだけどね。
アテンダント・スタッフが心地よいのはうれしい処遇。

久々のソウル長逗留は駆け足で逃げ去るかのような結末だった。


毎月ソウル 2009年7月編  

―完―


海外格安航空券ena 【イーナ】
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2014年11月05日

Change Change Change @Seoul

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7日目にあたる帰国日は、すっかり雨が上がっていた。

それでも天気予報は「昼からは下り坂」と伝えている。
梅雨だものね、それが普通の在り方なのさ。

ソウル市内から空港へのリムジンバスは、
専用のバス停があり、わかりやすく便利だ。

宿の目の前にあるバス停からリムジンバスに乗り込むと、
広い道路はガラガラでバスの速度はどんどん上がった。

それもそのはず、この日は日曜。
朝の道路を駆けるのは路線バスとタクシーばかりだ。
おかげで空港まで一時間ジャストで到着、
ラウンジでゆっくりと朝食を摂れそうだ。

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【ハンガー】[イージーハンガー5本組] 洗濯物を片手でスッと取り外しで便利♪


ユナイテッドの自動チェックイン機で搭乗券を打ち出す。

前日にオンラインでチェックイン済みなので、
パスポートを読み込ませるだけで、搭乗券が受け取れる。
預ける荷物もないので、出国へ向かおうとすると、
スタッフに呼び止められた。

「日本へ向かう方ですか?」

「そうですけど?」

「一時間早いアシアナのフライトがありますが、
よかったらそちらへ振り替えませんか?」

矢継ぎ早に英語で言われたことがわからず、戸惑った。
確認するためにもう一度説明してもらった。
どうやら日本で降りる人をアシアナの便に振り替えたいらしい。

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旅行用品 トラベルポーチ 旅行 便利グッズ/バニティーケース/コスメポーチ/化粧ポーチ


「オーバーブックですか?」

「いえ、違うんですが、日本人の方を振り替えてます」

航空会社は満席状態を保って飛びたいため、
ある程度のオーバーブック(予約超過)を行う。
これは正規に認められている行為で、
ホテルなども当日キャンセルを見越して、
100しかない客室に120の予約を受けたりする。

まして航空券はフレキシブルなものなので、
(ノーマルチケットは「日付」「便名」などを
「いつでも」「好きなだけ」変更することができる。
ツアーなどの「格安航空券」は
これができないキビシイ縛りがあるために「格安」なのです)
「当日キャンセル」や「当日変更」は当たり前のように派生する。
コンピューター・システムが普及し、
ブッキングの状況はコントロールしやすくなっているが、
特定の便や人気の路線などでは「予約超過」が多々生じるのだ。

そうなると「ノーマルチケット」を持った人(高いチケットを持った人)に
迷惑をかけるわけにはいかない。
予約を受けておいて「乗れません」では済まないのだ。
そうなると「空気を運ぶよりまし」という程度でしかない「格安チケット」の人を、
他社に動かしてまで、席を確保したほうがよい、ということになる。

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♪日常での撮影や旅行時の思い出写真など、いつもと違った撮影をエンジョイできちゃう!!★


航空会社同士、互いにそうやって席を融通しており、
その利便性をあげるためにも
「アライアンス」(マイレージの連携グループ)が存在しているわけですね。

「よかったら一時間早いアシアナに変更してくれませんか」

ユナイテッドのスタッフは繰り返しそう言った。


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2014年11月04日

Money Money Money @Seoul

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6日目も朝から雨が降り続いた。

鬱々として過ごし、読書だけがはかどった。
時計の針が午後を指すころになって、
ようやく雨雲も休憩時間をとることにしたらしい。

この雨雲はこの後、
西日本で死者を出すほど猛威を振るったツワモノだった。

ソウルでも漢江(ハンガン)の一部が決壊し、
浸水の被害を出すほどに暴れ、ようやく息を潜めたようだ。
市内を流れる漢江は茶色く濁り、満々と水を湛えていた。

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【あんまん-10個入】横浜中華街で行列が出来る人気店『世界チャンピオンのお店皇朝』


通りの店で大きな蒸し釜が派手な湯気を上げている。
それに吸い寄せられるように蒸かしたての饅頭を買い求めた。

日本の肉マンの倍は軽くあり、ひとつ1,000W(¥80弱)。

横浜中華街のそれの上をいくサイズでこの値段。
中に何が入っているかはハングルが読めないので、出たとこ勝負。
まあ、この値段なら気軽な勝負だ。

「おばちゃ〜ん、マンドゥ(饅頭)一個ちょうだい」

店番のおばちゃんに声をかけると、
大きな蒸し釜のふたを開け、蒸かしたてを紙に包んでくれた。

「あ、でかいのしかない」

声をかけてから気がついた。
饅頭のサイズではない、お金の問題。

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世界チャンピオンの肉まん5個・チャーシューまん5個セット


海外を歩くとき、いつもポケットにお札を突っ込んでいる。
そのつど、財布を出し入れしなくて済むように、
どこの国の通貨でも2〜3千円は、
コインと一緒にポケットに直接放り込み、
大きなお金だけ財布に入れていた。

小銭、小額のお札を切らしていた。

さっき使い切ったのをうっかり忘れていたのだ。
100W硬貨が数枚あったが、饅頭の値段に見合う枚数はない。
しかたなく財布を取り出し、50,000w札を取り出す。
この春に導入されたばかりの新登場の紙幣。

差し出すと、おばちゃんは首を振り、受け取らない。
饅頭の入った小袋を持ちながら、反対側の手で空を切る仕草をした。
どうやらお釣りがないようだ。

「これしかないんだよお」

財布とコインを見せて、日本語で語りかける。
おばちゃんはお釣りが入ったカゴを見せて、首を振った。

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化粧箱入手ごろな100gの饅頭セットです★横浜中華街 聘珍樓


うちも細かいのがないのよ〜、
おばちゃんはたぶんそういっているのだろう。
言葉はわからなかったが、身振り手振りがそれを表していた。
ガム一個買うのに一万円札出すようなものだもの。
こちらが無粋でございます。
お釣りがないんじゃ仕方ない、商取引は不成立。

「ごめんね〜」

ハングルでそういうとおばちゃんもこう答えた。

「ごめんね〜」

お互い笑顔で別れる饅頭屋の店先、雨上がりの午後。


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2014年11月03日

Location Location @Seoul

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オーナーが部屋を見せてくれるという。

ドミトリー(相部屋)やシングル、
そしてファミリー・ユースの部屋を見せてもらう。
どうやら部屋のサイズは、自分が泊まっている宿のほうが広い。

ここもシングルはマンガ喫茶のイメージ。
うちの宿は日本のビジネス・ホテル・サイズかな。

料金はこちらのほうが少し高いのは、
学生街に近い「恵化」(ヘファ)というロケーションのせいだろう。

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うちの宿のスタッフにいわせると「新設洞は遠いん」だという。
東大門のスグ隣なのに、と疑問を投げかけてみた。
ここは東大門駅から一駅北、うちの宿は東大門駅から二駅東側なだけなのに。
「観光客にとっては明洞に近い」ことや
「ソウルの中心から空港側にある」ことが便利なイメージらしい。

明洞から4号線一本で行ける「恵化」はロケーション・グッドなのだろう。
「地下鉄駅から徒歩ですぐ」とか、
「空港へのリムジンバスが近い」とかはアドバンテージにならないらしい。

ローカル・エリアが好き、なんて観光客は自分以外にそうそういないよね。
なにせ明洞へは足を向けないヤヤコシイ観光客なのだから。

それよりも2本の地下鉄が乗り入れる駅が近いほうが
機動性が高く、便利なのだ。

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「どちらからですか?」

廊下を行き来していたヨーロピアンに声をかけた。

「ターキー(トルコ)です」

「おお! メルハバ〜」

「メルハバ〜」(トルコ語で「こんにちは」)

「あなた、トルコ語が話せるの?」

アイサツ交わしているのを見て、オーナーが驚きの声を上げる。

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「あはは、アイサツとアリガトウだけだよ。
ツアーでよく訪問していたからね」

「なあんだあ、驚いたよ」

「テシェクルエデリム」

「なに? それ?」

「トルコの言葉で『アリガトウ』です」

オーナーの問いかけに廊下のトルコ人が英語で説明をくれた。

「コーヒーが入りました、飲んでください」

スタッフの声が響く。

「ベッド、運ばなくていいの?」

「彼とぼくで運べるから、コーヒー飲んでいてよ」

「そうそう、それよりもうちのスタッフに宿のアドバイスと
日本人旅行客の好みや情報を教えてやってください」

オーナーが明るい声で頼んできた。

うちの宿のスタッフがなぜベッドを運んでいるかというと、
オーナーが宿の経営を切り替える際、
道路を挟んだ別棟の「ドミトリー」部屋を借り上げることにしたそうだ。
彼ともう一人でスタッフの仕事を兼任しながら、
共同経営していくことに至ったらしい。

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ここに来るまでの渋滞の車内でそんなことも話ししていた。
スタッフに甘んじることなく、彼らも独立の道を探し当てたのだ。
まずは借り受けだが、自分たちで手を入れ、これからがんばっていく、という。
ここのオーナーとも情報交換や家具やベッドなどを物々交換しつつ、
お互いがんばろう、というわけだ。

「そうだ! あとでうちの新しい宿も見て、チェックしてよ!」

ベッドを運び出しながら、彼が遠くから叫んだ。
どうやら帰りがけに彼らがオーナーとなった新しい宿も覗くことになりそうだ。
雨がそぼ降る一日、やることもないので、拒む理由もないし、
世界各地で見てきた経験が生かされるならそれもうれしい。

どうやらソウルで新しい仕事を発見、報酬は「コーヒー一杯」でどうだろう。


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2014年11月02日

Clean Clean Clean @Seoul

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クルマを停めて、2Fにあるゲストハウスに駆け上がった。

ゲストハウスの扉を開けると、
「安宿」とは程遠い色使いが飛び込んできて、かなりオドロカされた。
上がってきた薄暗い階段とは対照的な色合い。
自分が泊まっている宿もかなりキレイなのだが、
ここは内装やリネンの色使いがかなり凝っていた。

オーナーとスタッフを紹介される。

「オーナー」といってもまだ20代らしく、意気揚々と動き回り、働いていた。
彼を助けるようにマメに動いているスタッフも同年代なのだろう。

そのスタッフの男性にイキナリ日本語でアイサツされ、驚いた。

「はじめまして」

「こちらこそ、はじめまして」

異国で異国の人に日本語で話しかけられるとなんとも恐縮してしまう。
勝手な思い込みだが、正しい日本語を話さなくては、と思ってしまうのだ。

「きれいな日本語ですね」と話しかけると、
その彼はオーナーとこのゲストハウスを立ち上げることになった経緯を話してくれた。

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36種類の野菜・果実を配合し、さらに生酵母、乳酸菌をプラスしたカロリーコントロール


そもそもは兵役時代に知り合い、
その後、オーナーは世界放浪へ、彼は日本へ留学、とそれぞれの道を進んだ。
放浪から帰国して「ゲストハウスを開く」と志を立てたオーナーに
日本語が使えるところを見込まれ、声をかけられた、というのだ。

「兵役で仲良くなった」というのがなんとも韓国的である。
東南アジアの国では徴兵制は珍しくはないのでそのことには驚かなかったが、
彼らがいい意味でたやすく「起業」してしまう「意欲」に驚かされた。

うちの宿の彼とオーナーがアレコレ語っている間、
日本語を話せる彼から矢継ぎ早に質問を浴びせかけられた。
明るく広いリビングでは北欧系の滞在客が
黙々と無線LANにつながったPCをいじっている。

「いま、コーヒー、淹れますよ」

「いいですよ、客じゃないんだから」

「コーヒーぐらい遠慮せずに、ゆっくり飲んでくださいよ!」

後ろのほうからオーナーの気さくで明るい声が響いた。

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「ニホンの人に聞きたいことがあったんです」

「なんでもどうぞ。元旅行屋ですから、そっち方面ならなんでも答えますよ」

「旅行会社の経験が? それは助かります。
ニホンの人は『朝食』のサービスは必要ですか? 大事ですか?
今はトーストと玉子とコーヒーをサービスしてますが、他にもなにか必要ですか? 
キムチとご飯もありますが他になにかいりますか?」

「う〜ん、十分でしょう。食べる人と食べない人がいるし、
必要な人は自分で買い足しますよ。冷蔵庫も自由に使えるでしょう?
それよりも『朝食がついている』ということだけでもいいイメージに受け取りますね」

「シングルは部屋に冷蔵庫がありますし、共同のものはキッチンにもあります」

「問題ないですよ、わたしの泊まっている宿と同じですね。
それよりもPCが置いてあって、無料で使えること。
あとヘアドライヤーの貸し出しやソケットがあることを
ちゃんとHPに載せると喜ばれますよ」

「おお!それは気づかなかったなあ」

戻ってきたオーナーに彼がそう伝えると、二人して手を叩いて納得している。

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「ニホン女性にはドライヤーが一番の問題なんですよ、特に旅行において」

「それはカンコク女性も同じですよー」

これには笑いながら、ハイファイブを交わした。

「オーナーはすごくきれいなホステルを創りましたね」

「お金がないので、彼と二人で創り上げました。
内壁を全部ウッドを張って、天幕を張って明るい雰囲気にしたんですよ
ホント、全部自分たちで工作しました」

「たくさん働かされましたあ」 スタッフの彼が笑顔でいう。

「彼は世界中、バックパックで歩いて、いろんな安宿を見て、
それを不満に思って、ここを創り上げたみたいだよ」

うちの宿のスタッフが助け舟を出す。

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美味しいコーヒーは、コーヒープレスから生まれる。リバーズ コーヒープレス


「わたしもいろんな国でいろんな安宿に泊まりましたけど、
こんなキレイなホステル、清潔なゲストハウスは初めてです。
安いところはキタナイというのが相場と思ってました。
わたしが泊まっている宿も清潔でそこが気に入っているんですが、
ソウルにはキレイなゲストハウスが多いですね」

「新しいところはみな清潔でキレイですね。
そうじゃないと、お客さんは来ないですよ。ネットでウワサが広まりますから。
無線LANも完備しているし、朝食をサービスするところも多いですよ。
ぼくは『床でもゴロゴロできる清潔な安宿』を経営したかったんです」

「いいなあ、こっちに移ろうかなあ。エスプレッソ・マシンもあるしね」

「うちの客を取らないでくれよ〜」

明るい笑い声が明るいリビングに響き渡った。


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2014年11月01日

Flag Flag Flag @Seoul

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新設洞から東大門へ向かう通りはかなり混雑していた。

「雨だからかな、混んでるね。それとも金曜だから?」

「さあ。それにしてもどっち方面も混んでいるね」

「あのさ、気になっていたんだけど、
昨日から道路脇に国旗が掲揚されているんだけど、
なんかVIPとか国賓とか来ているの?」

「さあ、知らない」

「それにしても混んでいるなあ」

ワイパーの向こう、
片側3車線の広い道路がクルマで埋め尽くされていた。

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マグニフィカS ECAM23120B エスプレッソマシン コーヒーメーカー デロンギ DeLonghi 激安!

「あ!」

ハンドルを握っている彼が大きな声を上げた。

「ナニ?」

「ああ!今日は・・・」

「ナニ?」

「憲法記念日です」

「韓国の祝日?」

「そうです。制憲節、チェホンジョルといいます。
お〜〜〜、なんてことだあ。スッカリ忘れていたあ!」

「だから連休で道路も混んでいるわけね」

「今日は7月17日ですか?お〜〜制憲節〜〜。忘れてました〜〜〜」

運転しながら、大きな声で悔やんでいた。

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「外国人のあなたが国旗に気づきながら、わたしは全然気づかなかった」

忙しくて、忘れていたことがよほどオドロキだったようだ。

「外国人だから見慣れない国旗に気づいたんだよ。
誰でも忙しければ、忘れることがあるさ」

「連休だったんですよ、今週末は。忘れてましたあ」

「あはは」

たわいのない話をしているとようやくクルマは流れ出した。
東大門の北にある恵化(ヘファ)へ。

「友達もゲストハウスを経営しているの?」

「ゲストハウスのオーナーやスタッフの飲み会があって、知り合ったんですよ。
同業者の交流会、みたいな感じですね」

「へえ。日本じゃ、20代で経営とかに挑む人は少ないなあ」

「韓国は『起業』や『独立』を目指す人はとても多いですよ。
このゲストハウスのオーナーも若いんです」

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駅前のゴチャゴチャした通りを縫い、
友達になったという彼が経営するゲストハウスのそばにクルマを停めた。

そこでは意外な展開が待っていた。


イオンショップ
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