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試合当日集合場所
トーヤ「湯川チンがまだ来ない・・・」


水前寺「おいおい、もう集合時間だぞ」


榎本（まじかよ）


トーヤ「誰か連絡受けた奴いるか？」


杏崎「私も聞いていません」


「・・・」


誰も連絡を受けていない。



そこへ氷室が現れる。


氷室「湯川君から連絡があったわ。飛行機の到着が遅れて、空港から直接会場に向かうそうよ。もしかしたら試合に遅れる可能性もあるかも・・・みんなそのつもりで」


一同「・・・はい・・・」


水前寺（おいおい、初戦からこんな雰囲気で大丈夫かよ）


榎本（ふん、一人くらいいなくたって、一回戦くらい勝てなきゃ先がない）


トーヤ（う〜ん、普通にやったら湯川チンいなくても勝てるんだけど、こいつらのこの表情・・・まっ、色々と経験だな。榎っちとジョーは大丈夫みたいだが・・・）


氷室「とりあえず会場に向かうわよ。サトミいくよ」


杏崎「はい。それでは皆さん準備をして出発しましょう」


湯川の遅刻を聞いて、それぞれが色々な思いを持った。インターハイで試合に出ている榎本やジョーは「この時はまだ」緊張しておらず、集中力を高めていた。


会場入りし瑞穂のアップの時間であった。一回戦では客席もガラガラで注目校がいても客席が満員になる事は多くない。

そんな中

「うわ、瑞穂だ」

「お〜天童寺を倒した瑞穂だぞ」

「高階トーヤだ。あいつが去年のスタメンで唯一残った選手だろ」

「でも、哀川のいない瑞穂なんてダメなんじゃね？」

「主力が殆ど全部抜けたチームじゃ、いくらインターハイ制覇したって無理だよなぁ」

「そりゃ、そうっしょ。天童寺みたいに全員がすごいんじゃなくて、出てたメンバーだけのチームなんだし」



会場では様々な所で歓声と、それぞれの意見が飛び交っている。

瑞穂を評価するものもいれば、ただの弱小校になったというものもいる。

それだけ、哀川藤原世代のインパクトは観客には印象強いものであった。


ただ、瑞穂びいきの観客にとっても、今の瑞穂が強い。と自信をもって言えるものは、会場の中に殆どいなかった。


そして、この試合の前半戦は湯川楓なしに戦っていく事となり、観客はヤジに近い不満をぶつけていく。


石井「お〜い、哀川、拓。ここだったら7席あいてるぞ」

哀川「あっ、サンキュー石井ちゃん」

藤原「おう」


少し不満げな女の子二人がいる。

森高（二人で見に行くんじゃないんだ・・・）

秋吉（もう、何で男バスのメンバー全員で見に行くのよ。このバスケ馬鹿）


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