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2016年03月10日

グループ内でのせめぎ合い

今回のニュージーランドの利下げで顕著になったが、各グループ間で各グループの中で通貨ごとのせめぎ合いが存在している。

ここ最近認められる比較的相関の強い通貨グループは
1)資源国通貨・・・豪ドル(AUD)、加ドル(CAD)、NZドル(NZD)
2)欧州通貨・・・ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)、スイスフラン(CHF)
3)主軸通貨・・・米ドル(USD)、日本円(JPY)

1)の資源国通貨では、一番最初は加ドルが強くなり始めたが、その後を豪ドルが継ぎ、NZドルもオセアニアとして追随していった。豪ドルがAUD/USDの日足で昨年8月来の往来高値を抜いてきたことで状況は良くなってきているものの、3・4月の安値がレジスタンスとして機能しているため、応援が欲しい状況にあった。

加ドルは、USD/CADの日足が上昇トレンドの最終局面チックな上げを見せた後の下げなのでここまで急落しているが、昨年7月〜12月の往来圏に近づいているためこれからはあまり期待できない。

頼みの綱のNZドルだったのだが、元々豪ドルと違って昨年10月の高値を抜いていなかった。そこに利下げパンチで高値トライの前に失速してしまった。かろうじて短期での上昇トレンドは維持しているが、ここからが重要。

というわけで資源国通貨としては、強い豪ドルと弱いNZドルのどちらが主導権を握るかがカギとなる。


一方2)の欧州通貨は、まず日足ベースで弱い英ポンドがある。そのポンドがショートカバーの戻りを入れている局面である。戻りを入れるペースは今までの逆回転でポンドがユーロやスイスフランよりも早い。特にスイスフランが遅れをとっていて戻りきれていない(USD/CHFでいうと下げていない)。

逆の見方をするとスイスフランだけ売られ気味であったため、今回のUSD/CHFやCHF/JPYではレジスタンスやサポートラインがよく機能したようだ。

ということで欧州通貨としては、この戻り局面がいつまで続くか、強いポンドと弱いスイスフランの主導権争いが展開されている。


最後に主軸である米ドルと日本円。円が年初まで持っていた輝きを失っていつの間にか円主体ではない動きになっている。他の通貨から見ると米ドルも円もあまり変わらないのが今の状況。ドル円(USD/JPY)のペアをメインにするのではなく、クロスカレンシーの方が今は値幅がとれる。ドル円のレンジの上か下かで、クロスの対象を米ドルにするか円にするか決めれば良い。

ドル円としては、3月1日につけた112円前半のレベルを意識していることが判明。今後このラインがサポートとして機能する可能性あり。ただ日足ベースでは、115円〜116円のゾーンが強いレジスタンスになっているので、今すぐ上昇トレンド入りというのはよほどの材料がない限り考えにくい。


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