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2015年09月11日

タイムフレームの考え方2

ある理論なり考え方などの(仮)説を
「『常に正しい』ことは成立しない」と否定しそれを証明することは、
その(仮)説が「常に正しい」ことを証明することより簡単である。

なぜなら、否定する場合は、
数多くの事例の中から一つだけでいいので
その(仮)説が成立しないことを示すだけで良いからである。

さて、テクニカル指標が
すべてのタイムフレーム(時間枠)で有効か否かについてであるが、
ここでは一つのテクニカル指標を選択してそれを検証する。

※そもそもテクニカル分析自体が有効か否かの論争があるが、
 ひとまずそれは置いておく。
 ここは、「テクニカル分析は有効だ」と信じている人が、
 テクニカル指標を使うにあたって、
 その使い方が論理的かどうかを検証する場である。
 それに意味があるかないかは、その人が決めることである。(笑)


この項続く。

2015年09月10日

Wazaar(ワザール)

今日からWazaar(ワザール)というサービスが開始されるそうだ。

簡単に言うと「動画専用ASP」とのことだが、
要は「情報商材用動画販売サイト」というとしっくりくる。

Youtubeでただで見れるような内容のものに
わざわざお金を払う人がいるのか?
と思うかもしれないが、

「Wazaarとは動画版のアマゾンになる。
アマゾンには長いセールスレターがない。
でも、商品のクオリティに評価がつけられる。
その評価によって、見込み客は商品を購入する。
いよいよ、よい商品しか残らないという時代が始まろうとしている。
この時代の流れの動画版を作るのが、ワザールだと思う。」
と松宮義仁氏(後述)も述べている。

今回はWazaar(ワザール)のビジネスモデル云々の話ではなくて、
サービスの開始にあたってお得な情報が無料で提供されているので
その恩恵にあずかろうという話である。

Wazaar(ワザール)のサービスは基本有料であるが、
今回無料で対談動画を提供している。
インタビュアーは「情報起業のパイオニア 菅野一勢」(←そういう表現になってます)

対談の相手は
「bP アフィリエイター 小玉歩」 http://wazaar.jp/courses/mDyF4?aid=15494
「物販のカリスマ  船原徹雄」 http://wazaar.jp/courses/TozF3?aid=15494
「秒速で1億円稼ぐ男 与沢翼」 http://wazaar.jp/courses/0Y60r?aid=15494
「5億円稼いだ Top Youtuber 白石 達也」 http://wazaar.jp/courses/40JYT?aid=15494
「17歳で1億稼いだアイディア宝庫 和佐大輔」 http://wazaar.jp/courses/Qs1Im?aid=15494
「オプトインアフィリエイトの天才 岡芹史郎」 http://wazaar.jp/courses/CEZgg?aid=15494
「ビジネステロリスト 原田翔太」 http://wazaar.jp/courses/vSjZx?aid=15494
「SNSのカリスマ 松宮義仁」 http://wazaar.jp/courses/DYOjf?aid=15494
「敏腕ビジネスプロデューサー柳田厚志」 http://wazaar.jp/courses/bEfvc?aid=15494
「元お笑い芸人のアフィリエイター 大田賢二」 http://wazaar.jp/courses/yux7Z?aid=15494
「24歳にして年商3億超えのスーパールーキー 小林亮太」 http://wazaar.jp/courses/MbEJW?aid=15494
「年商10億円起業家 沼倉祐」 http://wazaar.jp/courses/kHVVT?aid=15494
「マーケティングの鬼才、中村司」 http://wazaar.jp/courses/7xmhQ?aid=15494

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気になる名前があったらどうぞ。
すべて無料です。

相場とは直接関係なくとも
ビジネス成功者の考え方は非常に参考になります。

踊っている言葉は「眉唾」かもしれませんが、
玉石混交の情報の中から、真に重要なものを見つけ出す能力を磨くことも大切です。

話半分に割り引いて聞いても、
その中に「今の」自分の役に立つ情報が隠れているかもしれません。

病気と相場と

今日のガングリオンの記事の中で
下記のような既述をした。

「そもそも病気になる理由は二つしかない。
 自己免疫力というか自然治癒力(恒常性)に対して
 @突発的な大きなダメージを「一時的」に与えるか
 A慢性的な小さなダメージを「継続的」に与えるか

 である。」

実は、これって相場にも当てはまるのである。
相場というよりビジネス全般かな。
方向性はどちらでもあり。

儲ける時にドカーンと儲けるのか、
チマチマと儲けるのか。

損する時にドカーンと損するのか
チマチマと損するのか。

「ドカーン」の場合は
急激な環境変化など偶然性に左右されることが多いのに対して、
「チマチマ」の場合は
堅実的で、蓋然性が高いことが多いように見受けられる。

上方向(利益)であれ、下方向(損失)であれ、
これらの組合せで大概のことは説明できる。

ここ数年のドル円のチャートは、
「チマチマ」の上昇(キャリートレード等)と、
「ドカーン」の下降(キャリートレードの巻き戻し等)の組合せになっているが、
1990年代前半は
「チマチマ」の下降(貿易黒字等)と、
「ドカーン」の上昇(日銀の委託介入等)の組合せだった。

トヨタの業績は基本
「チマチマ」の上昇(カイゼン等)と、
「ドカーン」の下降(円高差損等)の組合せか。

トレンドフォローは、
「チマチマ」の損切りと、
「ドカーン」の利食いの組合せであり、
裁定取引は
「チマチマ」の利食いオンリー、
サヤ取りは、
「チマチマ」の利食いと、
たまにある「ドカーン」の損切りの組合せか。(笑)

いずれにしろ、
どんな組合せであれトータルでプラスなら生き残れるし、
トータルでマイナスなら退場を余儀なくされる。

上であれ下であれ、
なぜ「ドカーン」なのか?
それは偶然なのか、必然なのか?
なぜ「チマチマ」なのか?
それは偶然なのか、必然なのか?
そこがわかっていないと、チャートは方向性を教えてはくれない。


ちなみに、
ダイエットでリバウンドが起きるのもこれが原因である。
日々の生活習慣で増えたものを、
一時的な現象(手術なり、絶食なり)で取り除いたとしても
元に戻るのは必定。
痩せたいなら生活習慣を変えないとね。


ガングリオン

「ガングリオン」といっても
特撮ヒーローや巨大ロボット物のTVアニメの主人公のことではない。
(「瘤弾戦士ガングリオン!」みたいな)

↓ ガングリオンの説明
http://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/ganglion.html
http://kotoseikeigeka.life.coocan.jp/gangurion.html (ちょっとパクリが多いけど(笑)わかりやすい)


話を元に戻そう。

最近ちょっとビックリしたことがあった。
長らくカミさんの右手首の内側にあった
ガングリオンが跡形もなく消えたのだ!

カミさんにガングリオンができたのは
3〜4年くらい前だっただろうか。
いつの間にか大きくなり、
いつしか存在感を示すようになっていた。

整形外科を受診してガングリオンと診断され
その時は、とりあえず吸引をして事なきを得た。

ただ、吸引しても再発の可能性が高いということだったので
様子をみていたら、案の定再発した。

二回目は面倒くさがって受診もせずそのまま放置していたら
今度は次第に固くなってきて
それでも受診を嫌がるうちのカミさん。
基本的に「行ったら」と言えば余計に行かなくなる性格(笑)
なので、こちらも放っておいた。

さすがにもう我慢できなくなって再度受診することに。
今度は、カチコチになっているので、
もう吸引はできない、と言われてスゴスゴ戻ってきた。

どうするのかな?と思っていたら
またまた放置することに!
まあ、自分の身体だからいいんだけれど・・・。

その後1年くらい毎日
「痛い」だ、「痛くて大変」だ、
「大変だからもっと気を遣ってくれ」だのと
こちらもいろいろ精神的に大変だった。(笑)

それがピタリと止んだのだ!
「無い!ガングリオンが無くなってる!!」
本人も気づかないうちに、
いつの間にか消え失せていたガングリオン。

現れた時も「いつの間にか」だったが、
無くなる時も「いつの間にか」とは。
恐るべし、ガングリオン!


さて、なぜガングリオンが無くなったのか?
それはほぼ見当がついている。
カミさんが1年くらい前から始めた「ヨガ」である。

本人はそう主張しているが、
おそらくそれで間違いないと思われる。

なぜ「ヨガ」だと言えるのか?
簡単にいうと、
ヨガの動きによって血のめぐりが良くなったから。
ヨガの先生に言わせれば「気」のめぐりになるのかな。

そもそも病気になる理由は二つしかない。
自己免疫力というか自然治癒力(恒常性)に対して
@突発的な大きなダメージを「一時的」に与えるか
A慢性的な小さなダメージを「継続的」に与えるか

である。

@は「急性」がつく病状と考えるとわかりやすい。
伝染病などの感染症や、風邪やインフルエンザとかもこっち。
先天性の病気もこっちかな。

Aは「慢性」がつく病状。
いわゆる生活習慣病と考えるとわかりやすい。

ガングリオンも、元々の身体の使い方か何かが原因で
徐々に体内の一部分に「もの」がたまってしまった状態であり、
それが解消したのも、身体の使い方を変えて
今までたまっていたものがたまらないような流れを
再構築したからだと思われる。

初回の診断時に
「500円玉等で患部を押すといい」と言われたそうだが、
これは、物理的な力で異物を解体して
流れをスムーズにしようということだろう。

既に固まったものをほぐすのは大変だが、
一度吸引した後であれば「予防」効果が見込めるのでは。

しかし、ちょっと残念だったのは
ガングリオンの写真(前後)を撮っておかなかったことだ。
ホントにみんな驚きのリアクションをしているのだから。

「あれっ? 無い!無い!どこに行った!?」
別に無くてもいいんだけど。
というより無い方がいいんだけど。(笑)


2015年09月09日

タイムフレームの考え方

先日、タイムフレーム(時間枠)について
自分の甘さにちょっと突っ込んだけれど、
実はタイムフレームに関して
最近感じていることがある。

テクニカル分析をしている人は
信頼している指標を
大概どの時間枠にでも当てはめて使っていると思われる。

例えば移動平均線の25期間を使っていたとしたら、
月足だと25ヶ月(約2年)、
日足だと25日(約1ヶ月)、
1時間足だと25時間(約1日)、
5分足だと125分(約2時間)というふうに。

『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』の中の
「ウォルフ波動」では、
10ティック足から日足までさまざまな時間枠の売買例が載せてある。

はたしてホントにどの時間枠でも機能するのか?
というより、論理的に正しいのか?
というのが素朴な疑問である。

うまくいっているのは、
テクニカル指標が主要因ではなく、
建玉法なり、ストップルールなり、資金管理なり、
そういった別の要素が決め手になっているのではないのだろうか?

他の人にとってはどうでもいいことかもしれないが
気になるのだからしょうがない。
ここをクリアにしておかないと、
「心から信用できない」=「迷いが生じる」
ことになってしまうので。


この項続く

長大線(あ〜勘違い)

先日、言及した長大線について
勘違いしていたことが判明した。

JPY(日本円)、EUR(ユーロ)、
そしてNZD(NZドル)において
長大線が出現した。(日足)

これらの線は、実体が
確かにこれまでのものよりもかなり長くなっていたが、
実はヒゲもかなり長いものとなっていた。

自分の普段見ているチャートソフト(MT4)では
各ペアを一覧できるように
9つのペアを一画面に表示させている。

そうなると、各チャートごとのスペースは
必然的に小さくなる。

小さくなっても、
ある程度の期間を一望するためには
データ数を増やす必要がある。
(200本くらい)

というわけで、
自分の見ていたチャートはロウソク足にもかかわらず、
見た目はバーチャートのように表示されているのである。

陽線・陰線の区別は色分けしているが
始値と終値の位置がわからない。
なので、パッと見、
ヒゲのない実体だけのロウソク足のように表示されている。

その状態でロウソク足を分析していると、
長大線の日と、その翌日とでは
大きな窓(ギャップ)ができていると錯覚してしまうのだ!

その結果何が起きたかというと
日足ベースでの参入にあたり
チャートパターンではなく予想でしてしまった。
また、1時間足ベースで中途半端に参入してしまった。

なぜこんなことになるかというと

@ギャップと勘違いしたことで、
 長大線の日の最高値(最安値)までの値動きの信憑性が低くなった。
 (その値がサポート機能を果たすかどうか)

A最高値(最安値)と翌日の高値(安値)間の価格帯を
 チャートパターンに含めるかどうか悩んだ。

B疑問が生じたものは候補から外す
 →チャートパターンの読みをしばらく控えた。

C「でも何かやらなくちゃ」という焦り
 (というほどのことでもないけれど)
 →予想や、自分の中で不明確な時間枠での参入

というわけで、
まだまだ自分の甘さを痛感した次第。

2015年09月08日

『凡人は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。愚者は経験からも学ばない』

〜inspired by『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』〜

『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』

オットー・フォン・ビスマルク(プロイセン王国首相、後のドイツ帝国首相。「鉄血宰相」の異名で有名)が言ったとされる名言。

「一個人の経験は取るに足りないくらい小さいものだからあまり役に立たない。それよりも、もっと大きな、視野の広い歴史を学びなさい」といったようなニュアンスで説明されることが多く、実際筆者もそのように認識していた。

例)戦後のインフレを経験した世代は、その経験が強烈であったがゆえにインフレの可能性をデフレの可能性より過大に評価し、デフレ環境下にあっても、「ハイパーインフレ」の恐怖に怯える。中にはインフレポジションを取って損をし続ける人もいる。歴史上、デフレの時代も数多く存在していたという事実にもかかわらず。


実は筆者も昔世界史で習った「交鈔(交子)の乱発」や第一次世界大戦後のドイツのハイパーインフレの知識があったので「インフレの恐怖」ポジション(JGBの売り)を取り続けていたアホの一人です。(笑)

だからではないが、歴史に興味があり、その類の本もよく読んでいる方だと思う。事実、歴史上の事件(の背景を探ること)から、その時の人間の考え方・行動原理などを学ぶことができる。ようになったのはわりと最近のことだけれど。(笑)

単に歴史を学んだだけで、それを自分の実生活に活かせるなんてことは昔はほとんど皆無に近かった。今でも、直接的な効果は少ないのではないだろうか?

実はこの言葉は元々ビスマルクが言った内容そのものではなく、時を経るにつれて、次第に格言めいた内容に収斂したものらしい。ビスマルク本人が言ったのは以下の言葉だそうである。

『愚者だけが自分の経験から学ぶと信じている。私はむしろ、最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験から学ぶのを好む。』(直訳)

『Nur ein Idiot glaubt, aus den eigenen Erfahrungen zu lernen. Ich ziehe es vor, aus den Erfahrungen anderer zu lernen, um von vorneherein eigene Fehler zu vermeiden.』(ドイツ語原文)

こちらの方がわかりやすい、というかしっくりくる人も多いのでは。要は、「失敗例から学びなさい」「反面教師にしなさい」ということのようである。

成功への二つのアプローチ
1)成功者の真似をする。モデリング
2)失敗者の真似をしない。反面教師
のうち、後者の考え方であり、相場に当てはめて考えると、「リスク管理」に相当すると思われる。

特に相場の場合、最終的な失敗とは破産(退場)なので、ほとんどすべてが「損切り」に集約されるのではないだろうか。

他人の経験(アイデア)から「損切り」さえしっかり学んで自分のシステムに組み込んでおけば、「利食い」のアイデア(シグナル)は何でもいい、という、トレンドフォローの考え方に通じるものがある。

「成功例」よりも「失敗例」から学ぶ(ことに重きを置く)、その根底にあるのは自分の成功への自信、
(成功することは当然であり、それを持続することの方が難しい)ではなかろうか?

トレンドフォローも、「トレンドが継続する」ことに関して、揺るぎない信頼を寄せている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ところで、冒頭の句の「歴史」という単語を「歴史の教科書に記載されている出来事」ではなく、
「古今東西の人間の経験の積み重ねの集約」と考えればビスマルクの考えていたこととそんなに変わらなくなる。

「歴史」を「歴史の教科書に記載されている出来事」のように意識的に狭く捉えるような考え方の習慣こそ、注意しなくてはいけない。


さて、『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』であるが、現実はこれとは違うんじゃないかと思っている。今まで目にしてきた人達はそのように行動していなかった。

確かに、歴史から学んでいる人は少数派のようである。しかし、多数派の人が経験から学んでいるのだろうか?
経験から学んで行動が変わったのだろうか?
なぜこの人は同じ失敗を繰り返すのか?

筆者が出した結論は『凡人は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。愚者は経験からも学ばない』
である。

2015年09月07日

『マーケットの魔術師』3 〜エド・スィコータ2〜

エド・スィコータのトレードルールは
a)損切りは早く
b)利喰いはじっくり
c)ポジションは小さく
d)躊躇なくルールに従う
e)ルールを変えるべき時を知る

である。

一番最初に「損切り」がくるのは
トレーダーとして当然のことである。(笑)

ちなみに「損切り」については
他の回答の時にも言及している。

「良いトレードの要素とは
(1)に損切り、(2)に損切り、そして(3)に損切りだ。
もし、この三つの法則に従うなら、誰にでもチャンスはめぐってくる。」


つまり、エド・スィコータに言わせれば、
サラリーマンディーラーでくすぶっていた当時の自分には
永遠にチャンスはめぐってこない、
ということになる。

まさに、「お説ごもっとも」であった。
我ながらつまらないことで意地を張って、
かなり遠回りしてしまった。

さて、冒頭のトレードルールであるが、
このルールがすべてのトレーダーに当てはまるものではないし、
当てはめるべきものでもない。

なぜなら、選択した手法の考え方により
適切な場合もあるし、
逆にかえって不適切な場合もある。

例えば、b)の「利喰いはじっくり」であるが、
これは a)の「損切りは早く」とセットで
トレンドフォローの人にとっては当たり前のルールであるが、
これが当てはまらない取引もある。

それは裁定取引である。
歪んだ乖離が修正されたら、さっさと手仕舞うのが鉄則である。
サヤ取りもそれに近い。
勝率の高い短期取引も仕切りが早いようだ。
(例:『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』の
 ローレンス・A・コナーズ)

トレンドフォローの場合は勝率が一般的に低いので
期待値を上げるために、
損切り幅より利喰い幅を多く取る必要が生じる。

ルールというものは、
そもそも「なぜ」そのルールが必要なのか、
理由を明確に認識しておかないと意味が無い。

案外この部分は見逃しやすい。
これを理解しておけば、
d)の「躊躇なくルールに従う」と
e)の「ルールを変えるべき時を知る」が、
矛盾する概念ではないということがわかる。

本書を初めて読んだ当時は、
その辺のことをまだ理解していなかったので、
ここでもまた、「おかしいじゃん!」と
反発していた記憶がある。

ルールに「完全性・普遍性」を求めていたので、
「変わるようなルールは意味が無い」
と考えている自分がいた。

実は「損切り」についても、
必ずしも絶対しなくてはいけないというものでもない。
ポジションサイズさえ過大なリスクを取っていなければ
裁定取引の場合、基本は損切りしないだろう。
「損が出ている」=「より儲けられるチャンス」なので
損切りどころかポジションの積み増しを行う場面である。

サヤ取りに関しても、
ポジションサイズ次第では、
損切りしなくても大丈夫な場面が結構ある。
ただし、裁定取引と違って「絶対」の保証が無いので、
常に損切りできる精神・習慣を持っていないと
破産する危険性があることだけは認識しておきたい。

c)の「ポジションは小さく」は、
相場で生き残る確率を高めるためには必須であるが、
刺激を求めることが最終目的の人には不要な項目だろう。(笑)


2015年09月06日

『マーケットの魔術師』2 〜エド・スィコータ〜

エド・スィコータ

本書を読むまではその存在すら知らなかった人物であるが、
『マーケットの魔術師』に出てくるWizardの中で
自分が一番感銘を受けた人である。

というよりも、
「自分の人生そのものを大きく変えた」
と言っても過言ではないだろう。

なぜか?
それは数ある彼の名言の中でも
とりわけ次の一言に愕然としたからだ。

『勝っても負けても、皆自分のほしいものを相場から手に入れる。』

正確に言うと
この言葉を聞いて(見て)愕然としたのではない。

最初は、「何を言ってるんだ、この人は!」
としか思えなかったのに
(というより反発していたのに)
読み進むうち、その真意を理解した(できた)時に
愕然としたのだ。

そして、自分が本当にしたかったこと(当時)を
その時初めて認識したのである。

本書では例として
・上げ相場の初めをいつも捉えて大儲けしながら、必ず吹き飛ばすトレーダー
・よく効く注射を避け続けるガン患者
の二人の人物が挙げられている。

当時自分はサラリーマンディーラーだったが、
なかなか自分の手法が見つからず
うだつの上がらない状態が続いていた。
正直言って「ダメダメトレーダー」だったのである。
特に「損切り」が嫌で嫌でしょうがなく
なかなか損切りできずに損の上塗りをしていた。

そんな自分が
『勝っても負けても、皆自分のほしいものを相場から手に入れ』ている、
ということは、
自分は「損したい」と思っているってこと!?
そんなわきゃない!
俺は儲けたいの!!


この言葉を理解するには、
ある現象が起きたがために、逆に生じなかった現象を認識する必要がある。
あるいは、違う現象が起きた場合に、生じる現象を。

(個別の)「損切り」をすれば
(全体としての)「利益」に近づいていく。
少なくとも「生き残る」という意味では確実である。

その「損切り」をしない、できない。
なぜか?

損切りをすると、あることを認めなくてはいけないのである。
何を?

「自分(の予想)が間違っていた」ということを!

そうなのだ。
損切りをすれば、自分が間違っていたということを
公に認めることになる。

会社の上司や同僚に
「◯◯、また間違ってる!バカじゃないの!」
と言われたくない!、思われたくない!
「俺は常に正しいんだ!」

損切りさえしなければ
この相場はまだ終わっていないから
俺は間違ったことにはならない。

「損切りさえしなければ」

そうだったのだ。
やっとわかった。
自分は稼ぎたいわけじゃない。
儲けたいわけじゃない。
「正しいと認められたい」のだ。
それが自分のしたかったことなのだ!

このことを認識してから
自分の考え(潜在意識)の修正を始めた。
「予想屋として正しい」ことを欲するのか?
「トレーダーとして正しい」ことを欲するのか?

言わずもがなである。
予想屋に興味なんてない!

(顕在)意識と潜在意識を一致させることにより
ようやく自分も「ダメダメトレーダー」から
脱皮するきっかけをつかむことができた。

それ以来、この言葉は常に自分の胸にある。

2015年09月05日

長大線(補足)

長大線について若干補足が必要なことに気づいた。

一つは
「長大線が出た場合
目先出尽くし感があるので
急速に反対方向に戻ることが多く」
と書いた。

「目先出尽くし感」が生じるのはあくまでも
トレンドの「最終局面」で長大線が出た時だと
一般的に言われている。
※『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』にも
 「クライマックスパターン」として紹介されている

長い保合・往来相場期から抜け出た時の
長大線は、押し(戻り)も入れずに
そのまま突っ走って行くことが多い、
と感覚的には思われる。


もう一つは、
こちらの方が重要だが、
トレンドの最終局面で長大線が出た時に
目先出尽くし感から「反転」した相場は
チャートを見れば、それこそ数多く見つかるけれども、
トレンドの最終局面の長大線だからといって
必ずしも反転しているわけではないことを、
過去チャートの実例を調べて
統計的に検証されてはいないことである。

つまり、反転する場合の統計的確率も知らないのに、
「たまたま」反転したチャートを目にして
(それがたとえ何十パターンであっても)
「反転している」と思い込んでいるのだ。

なぜなら、このパターンのチャートを探す時
人は無意識のうちに
「実際に反転している」チャートパターンを
取捨選択しながら探しているからである。

もし、そのままトレンドが継続した場合
おそらく長大線は他の同方向のロウソク足にまぎれて
目立たなくなってしまい
多分、長大線と認識されずに見逃される公算が高い。

また、それまでの値動きから考えて
確かにその時は長大線だったにもかかわらず、
その後それと同程度以上の長さのロウソク足が続いた場合
もはやその線は長大線とは認識されないであろう。

上記のような注意点を考慮した上で
自分の売買ルールを確立する必要がある。

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