2020年02月29日
はい
何か発言したあとに、自分で「はい」という人、いますよね。
「今日は寿司をいただきに来たんです。はい。」
という感じ。
これは会話の間が持たないとき、間を埋めるために発することばです。
中には人にものを尋ねるとき、自分で言ってしまう人もいます。
「今日はショッピングでこちらにいらしたんですか?はい。」
と、自分で「はい」と言っています。
そのあと、相手が返事をします。
これも間が持たないので、自分で埋めてしまいます。
人と人との会話で“沈黙”するとき、あります。
この沈黙って気まずくなるものです。
だから言わなくても良い「はい」を自分で言ってしまうんです。
私も営業を始めて間もない頃、これに陥ってしまいました。
指摘されて初めて気づきました。
指摘してくれたのは、昔お世話になった寿司屋のマスターです。
マスターは私の話し方、自分で「はい」というのを
「営業の人間に多い。」
そう言って指摘してくれました。
確かに私は営業をしていました。
買ってもらおうとするあまり、無駄に気を遣っている証なのでしょう。
コールセンターで応対しているときも“沈黙”はときどきあります。
でも私はこの沈黙をあえて楽しむようにしています。
沈黙を恐れなければまず、相手から沈黙をほどいてきます。
よくあるのは、お客様にものを勧めて、
「いかがでしょうか?」
そう言ったあと、沈黙が来ます。
お客様はこのとき、選択しているのです。
断ろうか、申し込もうか。
このとき、こっちから言葉をかけてしまってはダメです。
お客様に「こいつ、売ろうとしているな?」そう思わせてしまいます。
売ろうとしているのがわかると、お客様は絶対に逃げていきます。
物を売る以上、売ろうとしている物には必ず “ベネフィット” = “恩恵” があるはずです。
ベネフィットがしっかりとお客様に伝わっていれば、お客様はきっと正しい判断をしてくれるはずです。
お客様がどうしようか選択している沈黙を、ゴールデン・サイレントと呼ぶことがあります。
このように沈黙というのは決して悪いものではないと思います。
ブースで親しくしている若者が、自分の言葉に「はい」を付けます。
指摘したいところです。しかしなかなか他の指摘を聞いてくれない若者です。
また若者に何かを尋ねたとき、例えば
「明日は出勤するの?」
だったら、
「えー、いろいろ考えたんですけども」
とか、必ず前置きします。
私が欲しいのは
YesかNoかの返事だけです。
悪いが同僚として昼休憩を一緒に過ごすことはできても友達づきあいはできません。
返事の前置きは若者の親切心からきているのでしょう。
気遣いのできるたいへん良い子なんですが、意外にも指摘は受け入れないから、果たして自分で直していけるのでしょうか。
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