2019年07月31日
私事ですが、
7/26「急に岩手に行くことになりました。」そう書けば理由はだいたいお分かりだと思います。
母が亡くなりました。
昨年10月には父が亡くなったので、立て続けに両親です。
それでも、どちらも高齢だったから、どこか「荷が下りた」気持ちもあります。
ただ、どちらの死も「あっけないものだ」と思います。
父はまず昨年の10/1、肺に水が溜まったから入院したと連絡がありました。
入院しても電話で話していたから、そう大したこともないだろうと思っていたら10/7に退院。
ところが、10/15日に今度は肺炎で入院したと連絡。
電話では一度だけ話せましたがほとんど、うなっている状態。
その後ときどき電話を架けてみましたが、まったく応答はありませんでした。
これは好くないと娘と連絡を取り合い、二人で岩手へ見舞いに行きました。
見舞ってみると父は目を閉じたまま、
「痛い。苦しい。」
それしか言いません。
“安楽死”について賛否あると思いますが、あのときの父を見て、回復の見込みがないのであれば“やむなし”だと思いました。私たちに何もできることはありません。
岩手を後にして、いつまで命を維持できるか、また苦しみに耐えなければならないのか。
そう考えていた翌朝、亡くなったと病院から連絡がありました。
また岩手に行かなくてはなりません。
今度は妻と息子と3人で。
腎臓を患っていた父は4年前、あと2年と余命宣告されていました。
それからすると、2年間はお釣りのような余生。儲けものだったんです。
母は、食物の誤嚥(唾液や食物、胃液などが気管に入ってしまうこと)による窒息死。
特別養護老人ホームに入所したのは2年前で、その頃から誤嚥の危険性を指摘されていました。
いつこのような状況になってもおかしくないとはいえ、突然死であることには変わりありません。
もう10年くらい前のこと。叔父二人が亡くなったのは、どちらもすい臓がんでした。
すい臓がんの進行が早いのはご存知でしょう。叔父は高齢だったから、進行は遅い。といっても、片や半年。片や2カ月間でした。
2か月間というのも、とても短く早いものだと思いましたが、父は10日間、母は翌未明です。
今回その母の誤嚥を聞いたのは、小休憩から戻るとき、携帯をロッカーに入れようとしたときでした。
右手のスマホが震えだし、見ると老人ホームからでした。良い通知でないことはわかります。
食事中に誤嚥、顔面蒼白で心臓マッサージをしている。食物は吸引したが呼吸がない。いま救急車を手配し、県立病院の救命救急センターに搬送するため到着を待っていると。
「看取り介護」をご存知でしょうか。
私がネットで調べると一番上に、北海道登別市の特別養護老人ホーム、緑風園の説明があります。
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看取り介護とは、近い将来に死に至ることが予見される方に対し、その身体的・精神的苦痛、苦悩をできるだけ緩和し、死に至るまでの期間、その方なりに充実して納得して生き抜くことができるように日々の暮らしを営めることを目的として援助することであり、対象者の尊厳に十分配慮しながら終末期の介護について心をこめてこれを行なうことである。
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こう書いてあります。
近い言葉に“ターミナルケア”があります。
老人ホーム等、施設で行われるのが“看取り介護”であり、医療機関で行われるのが“ターミナルケア”のようです。
最後に母を訪れた5月頃からこの“看取り介護”に対して同意を求められていました。
もちろん、反論する何ものもありません。
でもこの“看取り介護”。要は、何かあっても“延命治療”は行いません。というものです。
小休憩からの戻り、心臓マッサージをしている電話で私は聞きかされました。
最近、母が自らの意思で延命治療を望み、看取り介護を取り消したことを。
今月、娘が入籍しました。
でも披露宴は11月4日。それは昨年亡くなった父、娘にしてみれば祖父の喪中を意識したのにきっと違いありません。
今月の入籍と11月の披露宴は母に伝えてありました。
でも母が披露宴に出席することはとうてい無理です。
もう歩行できなくなってから2年以上が経過しています。
それでも延命治療を望んだのは、孫の披露宴、写真を見たいし報告も受けたい。それもあるでしょう。
でも大部分はそうでなく、
「自分がここで死んではならない。」
自分のせいで新たに喪中、または忌中になることで孫に迷惑をかけてはいけない。
そう思ったからではないでしょうか。
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