2019年06月28日
私のコールセンター事情
私とコールセンターとのことです。
私がコールセンター勤務を始めたのは2008年の暮れでした。
いつの間にかもう10年と半年が過ぎました。
初めの頃は失敗ばかりで、例えば信じられないクレームを作ってしまったり、電話を受け付ける状態にしたままトイレに行って、その間に電話がかかりお客様にとっては無言の電話になったため、周囲に迷惑をかけたり。
憶えているのは、大手インターネットプロバイダーの受信をしたときのこと。
確かデビューした日でした。
インターネットにつながらないというお客様からの電話。
考えられることをすべてやってみて、それでもつながらない。なんと昼休憩をはさんで延べ4時間くらい話したと思います。
最終的にわかったのは、そのお客様はまだ開通日前でした。何をしてもつながるわけがありません。
これは、まず初めに確認しておくべきことでした。
私は昔、コールセンターを軽蔑していました。
電話で話す仕事なんて、私とは縁がないものだと決めつけていました。
コールセンターで勤務する半年前の2008年夏、一度私は知人の勧めでコールセンターの面接を受けています。
結果は採用でした。しかしまだコールセンターを軽蔑していた私は採用を辞退し、他の仕事を探したのです。
しかしもうすでに40歳を超えていて、手に職があるわけでもない私は、仕事も見つからず一時的なつなぎだと思いハローワークに勧められるまま、深夜の清掃業に就きました。
あれは最低でした。
いわゆる美装屋と呼ばれるビルの清掃業です。ヨドバシカメラなど閉店した深夜に床をワックスがけする仕事です。初心者なのでワックスがけはさせてもらえず、モップ掛けとかそんな仕事。
仕事は定時にあるわけでなく、電話が来て知らされます。
「明日、朝6時○○○○に集合。」
など。
そうかと思えば仕事のない日もあります。
ただ、仕事のない日は“結果”であって、常に時間は拘束されている気がしました。
いつ仕事が入ってくるかわからないからです。朝か昼か夜の仕事かもわからない。
時給が確か、日中が800円で深夜が1,000円だったと思います。
そこへリーダー格の30代男。人の陰口ばかり言います。そいつはメンバー全員の陰口を言っていたので、きっと私も言われていたに違いありません。
そんな仕事をしているうち、コールセンターなら時給が良いと、なんかマシに見えてきました。そしてそこを辞めるため、敢えてコールセンターに勤務したのです。
それでも一つの仕事を10年続けると、自分で言うのもなんですが、ベテランになったと思います。
くだらない話ですが、留守番電話のアナウンスを聞いていて、途中までは同じセリフなのに
「発信音のあとにお名前と要件をお話しください。」
というものと、
「恐れ入りますがまたお架け直し下さい。」
というものがあります。
「発信音のあとにお名前と要件をお話しください。」
であれば、「また改めます」という留守電への吹き込みが必要です。
その前半の同じセリフを聞いていて、どっちにつながるのか聞き分けられるようになります。
同じセリフでも前者は明るい口調で、後者はなんとなく暗い口調で聞こえるからです。
クレームも恐れなくなりました。
それは今、架けているクライアントのお客様が優しいことが大きくあります。
でも昨日、久しぶりにクレームになりました。
いましている仕事はA社と契約しているお客様を我々、B社に契約し直してもらう仕事です。
ときに、すでにB社へ切り替えているお客様につながってしまうのです。
中には怒るお客様もいます。
「すでにあんたのところへ切り替えているのに、電話してくるとはどういうことだ?」
「あんた、本当にB社の人間なのか?」
そんなクレームです。
これは電話を架けるリストが最新でないことが理由です。
リストを最新にしないクライアントの責任も大きいと思います。
お客様だっていろいろでしょうから、怒ってしまうのも当然といえば当然。
こんなときは平謝りしてもダメです。
お客様だって挙げた手をおろすことができなくなります。
電話してしまったことには「失礼しました。」と謝罪しますが、その理由がきちんとあることも聞いてもらいます。
こちらが降りずに対応すると、やがてお客様は“勝ち目がない”と判断します。
最終的に仲直り。「ありがとう!」という体で終話します。
普段の対応もお客様次第でこっちの口調もさまざま変えます。
早口のお客様にはこっちも早口で。
このブログで何度も触れてきた“ソーシャルスタイル”。
お客様のタイプを判断し、こっちもそのタイプで振る舞いますから話し口調も当然、変えます。
そんなとき、私の頭はフル回転しています。
先日書いた、
「ありがとう!」
で終わる失礼なお客様には
「どういたしまして!」
と瞬時に対応する。(笑)
ときには体調がすぐれないお客様に当たることもあります。
そんなときはお客様を気遣い、本題に入る前に終話します。
中には耳の遠いお客様がいます。
どこのコールセンターでもそうなのですが、そんなお客様に当たったとき、声を張り上げて話すオペレターがいます。
それは同時に
「私、耳の遠いお客様に当たっていま大変なんだけど、頑張ってます!」
というアピールにも聞こえます。
私はそうはしません。
大声は周囲のオペレーターに対して迷惑になるからです。
そんなとき私は、
「いま大きな声は出せないので、また改めます。」
と一旦、終話します。
そして、そのお客様をNGにして、今後かけないようにしています。
耳の遠いお客様が成約できる可能性っていくら?
ただでさえ100人架けて1件が普通です。
耳の遠いお客様なら一体?
“仕事”ですから、私もいろいろ工夫しています。
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