2019年06月03日
フルボッコ(後編)
二年前だったと思います。妻にアンバサダーを贈りました。
豆を定期購入することで本体を数千円で購入できると云うものを。
妻はよくコーヒーを飲んでいます。カップの上に豆を置いて上からお湯を注いで入れるもの。
それならアンバサダーだと少しくらいのメンテナンスは必要でもボタン一つでコーヒーができれば便利。
妻も欲しいと言っていたので。
ところが設置してみると味に文句をいいます。
さらには定期購入する豆が高いと。
結局アンバサダーは部屋に飾ったまま。
勝手なものだ。
また札幌市はコールセンターが膨大な数あります。
昨年、私はひょんなことから8社のコールセンターを歩き渡りました。
8社も回ると中には
「ああ、ここは!」
というセンターがあります。
実際にテレビ番組やCMで知っていて、その電話受付をしているセンターが。
また自分が行かなくても知人が行っているということもあります。
本来、自分が勤務しているセンターの事情を話すことは家族であっても禁止されています。企業名さえも。
守秘義務です。しかし実情はどうなのでしょう。
一度ありました。
受信のセンターで電話を受けると、呼び出しなんです。
「○○○○さんお願います。」
と。
オペレーターを名指しで指名です。
話を詰めていくと、どうも○○○○さんは同棲している彼女のようで、携帯に架けてもつながらないからセンターに電話したと。
ということは、彼女は企業名はもとより電話番号まで教えていたことになります。
でも私のいるセンターに○○○○さんなんていません。聞けば大阪の人でした。
彼女は機密事項を口外していても、コールセンターは国内に数か所、分散されていることは伝えていなかったのです。分散させる理由は災害等でセンターが止まるリスクを分散させるためです。
私は確か、業務用の番号に電話してくるな。そして彼女が電話番号を口外したのは守秘義務違反だと伝えて終話しました。
さて、アンバサダーですが知人に世間話的に話をしました。せっかく贈ったのに妻が使ってくれないと。
また、機械本体をマメの定期購入を条件に特別価格で購入しているから、解約できないこと。
最低3回定期購入する必要があったと思います。でもその時点ではまだ2回。
これはお客様の立場で私が話したことなので、守秘義務も何もありません。
ただし、ここから先は知人の守秘義務違反です。
世間話をすると何と、知人は数か月前までアンバサダーのセンターにいたといいます。
そして、知人が直接受けたわけではないが周囲の対応を聞いていると最低3回の定期購入が済んでいなくとも解約する人はいるといいます。ここでいう解約とは定期購入の解約です。
良いことを聞いた。
私は定期購入を解約しようと電話しました。
もちろん、定期購入はまだ2回なので解約はできないといいます。
そこで、知人の話を出しました。
アンバサダーのセンターでは、その知人は誰だと聞きます。守秘義務違反ですからね。
私は言う必要はないと断りました。
しかし解約の話は平行線のまま、その日の電話は終わりました。
次からは私がセンターからの電話を受ける側になります。
後日センターから電話が来ました。
解約することについて選択肢は二つです。
センターが折れて2度の購入で解約を受ける。もうひとつはあと1回購入すれば円満解約。
2度目の電話は男性からで、なかなか紳士的な対応だったので私はもう一度購入しても良いかな?
的な態度で終話しました。
コールセンター、特に受信のセンターでは“預かり”という案件ができます。
“預かり”とは、その場で解決できなかった案件を一旦保留して後日に解決を延期することです。
コールセンターは大抵、アウトソーシングです。企業と委託契約を結びコールセンターが受託業務をします。
中にはコールセンターでは判断ができず、企業に伺いを立てなければならないこともあります。
伺いを立て、企業で判断し解答を待つ。回答がくるまで数日はかかるので“預かり”となってしまいます。
コールセンターには預かりを管理する部署があり、預かりが溜まることは決して良いことではありません。
昨日書いた、交渉時に強いことを言えない人が損をするとは見方を変えると預かりを増やしたくないセンターの思う壺ということにもなります。
3度目の電話が来ました。
今度は女性から。預かりで電話をしてくるのは管理者でSVかリーダーです。
それなりの立場で電話を架けてきます。
ただ、話をしていて不快だったのは、2回目の対応で私が好意的な態度で終わったのに便乗し、預かりになった私の案件を早く決着したいというのが態度に表れていたのと、情報を漏らした知人の話を出すことで私をけん制したいと思ったのか、その勘違いです。
情報について私は関係ないと突っぱねました。
すでに知人は辞めていますし。ただ、センターで働くときに情報漏洩について覚書を取られます。
センターで知り得た情報は例え退職後であっても口外しませんと。
どうなのでしょう?
センターには退職者の情報も残りますが、今回のものは何を追及するというのでしょうか。
金銭的な企業の損失はいくらなのでしょう。訴訟まですることなのでしょうか。
在職中であればしっかりお灸をすえることはできるのでしょうけども。
あとは私からの反撃です。
あの日は休日で、ちょうど疲れて休んでいたときでした。
二つの不快に感じたことを、それも休んでいたときに電話してくるとはさらに不快だとぶつけました。
確かに前回、少し前向きに考えようとしたが、今日のあなたの対応ですっかりその気が失せてしまったこと。
今すぐにでも解約したいという旨を伝えました。
あとは追い込んで「誠に申し訳ございません。」の言葉を相手から何度も何度も絞り出すだけです。
また、コールセンターでは自分から電話を切ることができないという前提があります。
だからこちらが粘ろうと思えば何時間だって相手を拘束できるんです。
もちろんそんなことはしません。
その件はまた預かりとなり、1週間後に来た電話は無条件解約でした。
ただ、2度目の電話と3度目。
どちらも職務上、預かりを解決したかったのでしょう。
でも2度目の人は私の意見を聞こうとしてくれた。3度目の人はただ決着したかった。
その違いというのは人間性の違いなのか、それとも社会経験の差であるのか、私にはわかりません。
私、ひどいですかね。
いま他のセンターに一つ、預かりを作っています。
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