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2018年12月05日

“馬力”


 “馬力”という言葉があります。

私が“馬力”と聞いてまずイメージするのは、乗り物が持つ力の大きさです。
身近なものでは車のエンジンがそうです。

ちなみに「1馬力」といっても馬一頭の力ではありません。
サラブレットは数十馬力ともいわれますし、人の短距離走で瞬間的な出力は1馬力に達するともいわれます。

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でも、人に例えて
「あの人は“馬力”があるから。」
と言い表すこともあるのではないでしょうか。

そもそもこの“馬力”というのは、“力”の単位だというのはご存知でしょう。
ただ、“力”の単位といえば、“トルク”というのもあります。

自動車のカタログを見ても、必ず“最高出力”と“最大トルク”があります。
どちらも同じ力の単位なのに、なぜ両方載せる必要があるのでしょう。


まず、“トルク”というのを腕相撲に例えたいと思います。

腕相撲は“力”を競う競技ですね。
力の差が大きいと、勝負はあっけなく付いてしまいます。
ですが差が僅かだと接戦になり、長く時間がかかってようやく勝敗が決まります。

でもこの二人、いったいどれくらいの仕事をしたのでしょうか。
勝敗は付いても、荷物を運んだわけでなければ土木作業をしたわけではありません。

では、“馬力”はどうなのでしょう。
“馬力”という単位には“時間”がかかわっています。
調べると、1馬力とは

 〜 75kgの物を1秒で1m動かす力 〜

となっています。

腕相撲では力の差を比べることはできても、仕事量を指すわけではありませんでした。
“馬力”は、仕事率といって差し支えないでしょう。

例えば地面に穴を掘るとしましょう。
ガリガリに痩せた人が、まる一日かけて半径3メートル、深さ1メートルの穴を掘ったとします。
同じ大きさの穴を、マッチョな人間は2時間で掘るかも知れません。

これが“馬力”の差です。

また、馬力の単位は“HP”や、“PS”と表します。
“HP”は字のごとく、“Horse Power”の頭文字です。
“PS”はドイツ語で“Pferde(馬) stärke(力)”です。














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