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2018年10月29日

帰還


 帰ってきました。

実は身内で不幸がありました。
容体が好くないというので、22日の月曜日、深夜に苫小牧港から娘とフェリーに乗りました。
夜、苫小牧港を発つと翌朝に八戸港へ着きます。フェリーで寝ている間に移動できるので、効率的です。

 火曜日、八戸港で車を下ろすと、そのまま岩手に向けて走ります。
身内は容体が好くないので、なかなか見舞うことができません。

その間、特別養護老人ホームに入っている別の身内を訪ねます。
そして親戚を挨拶に回ったり、食事を摂ったりしている間に時間はどんどん過ぎていきました。

見舞うことができたのは午後から。
医師の説明を聞いてから身内を見舞うと、辛いのか会話ができません。

用事を済ませている間に、その日は暮れてしまいました。
それでも20時には入浴できたので、その後はゆっくりすることができて幸いでした。

 水曜日、仕事の関係でこの日に帰らなければなりません。
それでもなるべく遅くにと、午後からのフェリーを予約していました。

私は一般的な2等船室で娘はレディースルーム。
それでもロビーで話しをして、親子水入らずの旅ができました。
夜、札幌に着くと娘をマンション前で降ろし、私が帰宅したのは22時30分頃でした。

はじめ、翌日は朝9時から仕事の予定でしたが、派遣先の都合で夜からの勤務に変更。
旅の疲れもあり、朝9時からの勤務は心配でしたが、この変更はありがたいもの。
ときどき感じることがあります。
このように、偶然のような変更は誰かに守られているのかと思ってしまいます。


 木曜日、朝10時過ぎ。
岩手の親戚から電話で、身内が危篤といいます。
その奥でもう一本、着信音が鳴り出します。

親戚からの電話が終ると、もう着信音はありませんでしたが、またすぐにかかってきました。
いま、呼吸と脈拍が止まったといいます。
病院からでした。


 妻に連絡すると妻は仕事を早退。
今度は息子もつれて3人で再び岩手に向かいます。
娘は行けません。そう何度も休みを取れるわけではないようです。

私たちが着くまで、亡きがらには親戚に付いていてもらいます。
一刻を争う状況。
しかし、現地で車は必要。

旅先でレンタカーを借りるのも一案です。
しかし、フェリーに車を積んで行った方が安い。

“イツモレンタカー”という、一日数千円で借りることができるレンタカーもあります。
でも、レンタカーは何かと不便なもの。

今まで気づかなかったのですが、苫小牧と青森航路のフェリーって、早朝と夜しか出港便がないんです。
午前中に訃報を知らされても夜まで出発できないということです。
でも、北海道から東北へ行くのは、その辺に買い物しに出るのと訳が違います。

なので、
付いていていただく親戚には悪いのですが、出発は夜の便で仕方がない状況でした。
急いでも21:15発のフェリーに乗るしかありませんでした。

 金曜日、朝4:45、八戸港に到着。まだ暗い中、車を走らせます。
6時頃に目的地に着いた頃には夜が明け、晴天に美しい朝もやがかかっていました。

IMG_6563s.jpeg

が、着いてからは手続きの嵐。
またよくあることですが、手続きの中には“無駄足”も出てきます。
市役所のありがたい助言で手続き先に行ってみたものの、必要のない動きであること。
猛烈な手続きを進めながら、1時間半を無駄に使いました。

 今回改めて思ったことです。
冠婚葬祭の“葬”は、相当良い収入なのでしょう。
葬儀場も斎場も、どちらも、とてもとても立派なものでした。

葬儀場は8年前、親戚の葬儀で使ったことがありました。
8年前だから、詳しくは憶えていません。
でも、今回訪れたその葬儀場は、8年経った古さを全く感じさせず、逆に空調、トイレ、風呂どれも申し分のない、素晴らしい装備になっていました。

この日は葬儀場に泊まりました。
疲れたときの風呂は、癒してくれますね。
貧乏人の私には縁のない、とても良い風呂でした。

浴室の壁にあるコントローラーの、「入/切」ボタンを押して「入」にし、「自動」ボタンを押すと、設定通りの温度で適量のお湯が張るのですね。

 土曜日、火葬です。
今回、身内だけの極々慎ましい葬儀でした。
故人は晩年のみ特別な縁があり東北で過ごした者です。
なので、地元に知人、縁者も少なく、しめやかに執り行いました。

火葬場も8年前のものでなく、新しく立派な施設になっておりました。
火葬場というと一本、高く煙突が立っているイメージですが、今は煙突がないんですね。
焼きあがった遺骨も、きれいなものでした。

 その後、今回のクライマックスが訪れます。
故人が住んでいたサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の退去です。

前例があるのかどうか、、
「家具等、すべてきれいに撤去しなくても良いよ」的なサ高住の職員から聞き、それであれば甘えようかと思った次第。それでも一応、形にはしなくてはならないでしょう。
でも時間がない。

目標は3時間。
動きに動いて3時間半で一応、形にすることはできました。

思うのですが、こういうとき女性はすごいですね。

すいません。
私の妻ですが、私が遺品の選別を行っている横で、ものすごいパワーで片づけていきます。
私の選別も、決してもたもたしているわけではありません。

しかしそれ以上にすごい速度で片づけていくのは男性にはできないと思いました。
もっとも、今回は私の身内だったから、、というのもいくらかあるのかも知れませんが。

 目標3時間のところ、3時間半でどうにか形にすることができました。
あとは息子を連れて夕食。そして今朝の朝食とフェリーでの昼食の買い物。

昨夜は旅館に入ってまた入浴。
この旅館も風呂が良いのです。
先日、娘と泊まったところ。

ドラマ「北の国から」であった、
「足の伸ばせる風呂」なのです。


 日曜日、今日です。妻は明日から仕事です。
なので今日はなるべく早く帰りたいといいます。

だから一昨日、今日のフェリーを予約しました。
朝8:45八戸港発です。

フェリーは1時間半前までに乗船手続きを済ませて下さいというのがフェリー会社の希望です。
すると7:15までに手続き。
岩手から八戸まで車で1時間強。

すると6時には宿を発たなくてはなりません。
5時起きで、6時に宿を発ちました。

今日、家に着いたのは午後6時過ぎ。
なんとか、帰ってきました。

疲労困憊






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