2023年06月26日
「大丈夫」
私がコールセンターで働いているから人々の、特にオペレーターたちの言葉に敏感なのでしょうか。いえ、ブログを書き始める前、コールセンターで働き始める前の2000年くらいから、言葉の変化が気になり始めたのを憶えています。
2000年頃、気になったのはコンビニことばの登場でした。
「1,000円からお預かりします。」
ってやつです。
他にもひとつ二つあったと思いますが、何だったか憶えていません。それだけ、変化した言葉が日常に馴染んでしまったのでしょう。こうして言葉は変遷していくんですね。
いまコールセンターで仕事をしていて気になるのは
「大丈夫」
の多用です。
これ、コールセンターでオペレーターが使ったら、ちょっと上から言葉だと思いませんか?
使い方としては、
「方法として○○○○ができますが、大丈夫ですか?」
など。
本来であれば、
「方法として○○○○ができますが、よろしいですか?」
だと思うんです。
「大丈夫ですか?」
なんて言っちゃうと幾分、上から言っているようですよね。
「○○ちゃん、大丈夫?」
なんて、まるで親が子供を心配しているように。
他にも
「それでも大丈夫です。」
これも本当なら、
「それで問題ありません。」
だと思います。
「大丈夫」
という言葉のうちには
どこか
「許す!」
というニュアンスが隠れていると感じるからです。
そういった単語の持つ、細やかな「味」が感じられなくなってきているのでしょう。
「可能性」
だってそうです。
「〇〇が実現できる要素を秘めている」
のが「可能性」だと思っていますから、
「パンデミックの可能性」
なんてのは、もともとおかしなわけです。普通は誰も望んでいないことなのですから。
なのに実際、以前にニュースで言っていました。
言葉づかいで単語を選ぶのがセンスであり、想像力、創造力だと思っているので、明らかにそれらが欠如してきた証であると思っています。
それでも言葉は変化し続けるのでしょう。現に変化を遂げてきた結果がいまの日本語です。
ただ恐らくそれらは今後、浅い方向に。悪い方向に。
そして本来の言葉を理解し、尊重している人間はこれから寂しい思いをしていくに違いありません。
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