2023年06月12日
良いふりこき
いま私がコールセンターで行っている仕事。
これは守秘義務があるため絶対に口外してはならないので、仮に予約を受ける仕事としましょうか。
「ではいついつ予約を承りました。」
と、終話します。
で、聞いていると、このあと実に多くのオペレーターたちが
「では当日、お気をつけてお越しくださいませ。」
といって電話を終えます。
これ、気持ちはわかるんですが、私からすると余計です。
さらに「お気をつけて」と「お越しください」では二重敬語です。
せめて「お気をつけて行ってらっしゃいませ。」くらいで言えばいいのに。
誠心誠意、お客様対応するわけだから、お客様からも好印象を受けて気持ち良く終話したいのはわかります。でも私たち、本来の仕事は予約を受け付けるだけです。
ネットの予約で間に合うことなんです。だけど特に年配者など端末を操作できない人がいるから、電話でも受け付けま〜す!って仕事なんです。
突き詰めると、銀行のATM代わりに過ぎません。
もし、ATMが
「今日も健康でお過ごしください。」
なんて言ったら、気持ち悪いですよね。余計なお世話。
だから
「お気をつけてお越しください。」
だって余計なお世話です。
え?
言われないより言われた方が気持ちが良いだろう?
って??
でも現にネットでも予約は受け付けています。
若い世代なら多くはネットで予約するでしょう。ネットなら
「お気をつけてお越しください。」
とは言いません。
では、言われなかったら気分を害するでしょうか。
そんなことはないですよね。
逆に、ネットで予約したら最後に
「お気をつけてお越しください。」
と表示することも、あるいは音声を出すことだって可能でしょう。
でもそれって必要ですか?
駅での予約なら、端末からキップが出てくれば良いんです。
目的はそれだけなんです。
あくまで事務的に予約を受け付けるだけなんだから、感情は必要ない。
でも言われた方が嬉しいだろうと、付け加える
「お気をつけてお越しください。」
これはお客様に対してのごきげん取りであり、できれば他のオペレーター以上に自分の応対を差別化しようとした、いわゆる「良いふりこき」だと私は思います。
コールセンターなんて今後、AIに取って代わる職業です。
AIだって
「気をつけてお越しください。」
くらい簡単に言えるでしょう。
ならもっと事務的でいいと思っています。
お客様から好感を持たれるのは話し方全体であり、取って付けたようなオマケは必要ありません。
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