2020年09月17日
虫の知らせ
よく人が亡くなるときに伝えるメッセージを「虫の知らせ」といいます。
あまり考えることはなかったのですが今、あれがそうだったのかと思います。
最近の日課は割と朝早く起きて、ブログの引っ越しを進め、あまり作業も進まないうちに面倒くさくなり、YouTubeを見ながら、あとはダラっと過ごします。
今朝は6時半起きでした。遅い方です。最近は4時か5時台に起きることが多いです。
よくないのは、酒の誘惑に負けてしまうことです。
もとは昼寝をしたいと思い飲み始める寝酒なんです。朝から。
なのに眠れないまま深酒になって、夜はブログを書くのが面倒になり、早く寝てしまい、また翌朝早起きする繰り返しになってきました。
それを打破しようと、YouTubeを見る代わりに今日は3年前に録画したドライブレコーダーの映像を見ました。
岩手県に行った帰りの映像です。
まだ両親は生きていて、母はすでに老人ホームに入所していたから父に見送られた朝の映像です。
はて?
これが父と会った最後だったか。
映像に父は映っていません。
ドライブレコーダーの映像は真正面を撮影するので、横にいた父は映っていないのです。
映像は2017年3月です。
いえ、この年は7月にも岩手に行っています。
父が白内障の手術をするからと、近親者の付き添いが必要でした。
しかし実際には父が病室から手術室へ行くとき、迎えに来た看護師さんに
「息子さんですか?」
と確認されただけ。
付き添いといってもそこまででした。父が病室から出ると私の付き添いは終わり。
あとは翌朝、退院を迎えに行くだけでした。
だったら従弟にお願いして息子のふりをしてもらえば良かったんじゃないかと思いました。
その
「息子さんですか?」
「はい。」
というためだけ、岩手へ行くために10万円近い金がかかるのです。
この付き添いというのは、あくまで近親者が地元いる想定でしかないなのでしょう。
とはいえ、それが父に会った最後だったので、それで良かったんです。
また老人ホームの母にも会えましたし。
私は両親の死後ですが、両親が晩年にどうしていたか、会ったのはいつだったか、箇条書き程度に残しています。このブログを読んで下さるかた、まだ両親がご存命でしたら記録しておくと良いです。
今日ドライブレコーダーの映像を見たのは、もう行くこともなくなってしまった岩手の景色を見てみたいと思ったからです。ドライブレコーダーの映像は放っておくと古い順に消されていきます。
何となく、あとから見たくなるかも知れないと保存しておきました。
映像を見ていると当時の記憶が掘り起こされ、母が亡くなった日のことを思い出しました。
母はその日、昼食はいつも通り介護付きでしたが、のどに詰まらせました。
もとから誤嚥(ごえん)の危険性はあったので、少し前から食事はさらに小さく砕いて食するようにしたと聞いていました。それでも飲み込む力が弱くなっていたのでしょう。
私は老人ホームから連絡を受けて、会社を早退。
そのとき母は人工呼吸と心臓マッサージを受けていると説明されました。
きついというか、しょうがないというか、現実というか。
早退後、医師は私に母の延命について確認したいと言っているそうです。
しかし処置を行っているため直接電話に出ることができず、やがて私もバスに乗ります。
そこに私の携帯へ、きっと医師からのコールなんですがバスの中なので受けることができません。
途中でバスを降り、こちらから電話しますが風の強い日で外では聞き取れないんです。
家に着いてから電話しようと、家路までタクシーを探しますが拾えません。
結局、歩いたまま家に着いてしまいました。
わかったのは、老人ホームから電話をもらったとき、すでに心肺停止したということでした。
私が聞いた人工呼吸と心臓マッサージは、延命ではなく蘇生だったのです。
不思議だと思うのは、なぜ会社で老人ホームからの電話を受けられたのかです。
私が過去に勤務したコールセンターは、ことごとく職場に携帯電話を持ち込むのがNGです。
出勤して私物をロッカーへしまうとき、携帯電話もロッカーに入れたままにしなければなりません。
私が仕事中にロッカーを開けるのは、昼休みくらいです。
小休憩はありますが、ロッカーを開ける用事はありません。
ましてロッカーは奥まったところにあるので、なおさらです。
なのになぜかあの日、小休憩が終わるとロッカーまで行き、携帯を手にした瞬間に電話が鳴ったんです。
老人ホームから電話があったとき、すでに母は絶命していました。思うと虫の知らせだったんですね。
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