2020年09月09日
授業
義務教育って、なんて贅沢なんだろうと今は思います。
小中高、大学って、授業は楽しかったですか?
私は小学校はそこそこ楽しく、中学校は教科により、高校は何の授業も楽しいとは思いませんでした。
学力の地域差というのは絶対にあると思います。私は中学から北海道の田舎町へ引っ越しましたが、特に中学で習う数学と理科は、すでに小学生のとき学習塾で習っていました。
そんなだから中学では有頂天になっていたのでしょう。自分は必ず大学へ進学するんだと思い込んでいました。私は大学へ行っていません。
高校で親元を離れ、また中学時代にたまたま勉強ができて生まれた、周囲からの「秀才」というイメージを払拭したくて、とにかく遊びに遊びました。
しかし高校の勉強は中学とは違い、予習、復習がまったくなければ周りについていけなくなりました。
私は中学では「秀才」、高校では「劣等生」という、両方を経験できて良かったと思っています。
高校では劣等生になってしまったものだから、いつか大学へ行く思いも失せてしまいました。
その精一杯、遊んだ高校の授業というのは、タダではなかったんですね。
なのに、土曜日の授業は半ドンで、1年のときはまず1〜2時間目は化学。思いっきり両手で机に枕を作り、爆睡。起きたら2・3時間目、間の休み時間。続いて3〜4時間目は倫理社会。これも爆睡。
2年になり倫理社会の先生が担任になり、私は留年という扱いで自主退学を促されることになります。
そんなんだから、親には本当に悪いことをしたと思っています。
だけどふと思うんです。
いま、働かなくても学校へ行き、タダで授業を受けられるなら、なんて素敵なんだろうと。
「これがチグリス川、ユーフラテス川かあ」
とか、
「1600年に関ケ原で戦ったんだあ」
なんて。
もしこのまま、記憶を持って中学生になれたらどうなんでしょう。
今であれば何かを習いたいとき、大抵はお金がかかります。
その分、学ぶ態度だっておのずと真剣になってきます。
20年くらい前、私はある国家試験の受験対策講座で約半年間、10人の生徒を教えました。
受験対策講座は何度かやったんですけど、やはり初めての生徒さんは印象が強いです。
受講料は個人負担で、確か一括で5万いくらだったと思います。
そうなれば授業中に寝てるなんてことはありませんでしたね。
おもしろかったのはときどき、和室で個人面談をしたんです。
そのとき、生徒さんが入ってくるとき、皆ニッコニコだったんです。
何か楽しかったのか、それともちょっとした息抜きだったのでしょうか。
授業は難しかったと思います。応用問題が殆どだから、突然、順列組合せが出てきて、私は生徒さんの知恵も借りながら問題を解いたこともありました。畳1畳大のホワイトボードにびっしりと式が書き込まれたのを見て、生徒さんと一緒にため息が出たこともあります。
でもタダで受けられる授業ならそんなに良いかというと、中には受けたくない授業もやっぱりあります。
もう一度、英語の授業を受けるんだったら、同じ方法では習いたくないですね。
My name is Ken Oka.
My name is Bill Brown.
Is this a charch?
No it isn't, it's a hotel.
なんて、こんな感じではありませんでしたか?
もし自己紹介するとき、「私の名前は」なんて言いませんよね。
やれ文法がどうだとか、三単現のSだとか。
そんなことやってないで、いきなり英語だけ喋る授業の方が楽しいのではないかと思います。
アメリカやイギリスで生まれた赤子が言葉を覚えるとき、「私の名前は・・・」なんて覚えませんからね。
「“先生”って、なんて言うんですか?」
とか、単語を覚えて、だんだん英語を完成させていく方が面白いと思いますけどね。
英語の授業が始まったら先生は原則、英語しか喋らない。そして日常会話を始めていく。
生徒がどうしてもわからなくなったら、先生は日本語で説明し、また英語に戻って話す。
文科省ありきで、教科書ありきだからあんなふうになるんでしょうか。
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