2020年07月30日
吹奏楽部C
屈辱。
昔はあちこちであったと思います。
学校に吹奏楽部があれば、何かのパレードに引っ張り出されることが。
今ではコンサートホールで演奏する吹奏楽より、マーチングバンドが身近なのかも知れません。
2004年公開の映画「スウィングガールズ」。「ジャズやるべ!」のキャッチフレーズで話題になった作品。
それ以降、吹奏楽が別の形で世間から認識されるようになって、今では吹奏楽が座って演奏するより歩きながら、動きながらのものとして受け入れられるようになったのかと思います。
中学生になって始めた吹奏楽です。いろいろありましたけど。
確か7月だったと記憶しています。毎年やっているというパレード。
何のパレードだったか憶えていません。でも吹奏楽部が先導して行進曲を。
前に書きました。楽器というのは何でも初めて手にしていきなり演奏できるものではありません。
それなりに練習する期間というのが必要です。初めは楽器も持たせてはくれず、ただ唇を震わせる「バジング」という練習を繰り返していました。
でもその昔、少年漫画誌の刊末にあった広告に、ギターを買えば一緒に教本がついてきて「今日から君もギタリスト」なんてありましたが、嘘っぱちだというのは誰でもおわかりだと思います。
また映画「スウィングガールズ」を調べると、オーディションに合格したメンバーたちはクランクインに先立って、2003年5月から楽器練習を開始、6月と7月の二度の合宿を含む約3ヶ月の猛特訓を経たとありますが、私はラッパを3年間やりました。
もし3ヶ月、猛特訓して楽器をマスターできるのなら、世間は楽器のプロにあふれているはずです。
楽器をマスターするのと、フレーズをマスターするのとでは違うと思います。
映画は収録のため、フレーズだけ演奏できればよい。
YouTubeを見てみると、あるメンバーはフレーズの音階を吹いていますが、映像では指が動いてないこともあります。
ギターを弾いたことのある友人は管楽器を知りません。
友人は1ヶ月くらいで吹けるようになるかな?なんて聞いてきましたが、これはバカにしています。
まず、音を出せるのか。そして音階を吹けるのか。さらに楽譜を読めるのか。
話は戻り、
どれもこれもまだ未熟だった私に、なんとパレードの出番がまわってきました。
なぜかというと、パレードは吹奏楽部を先頭に歩きます。それが一列4人ずつの行進です。
4人ずつだから4の倍数で人数を揃えていきます。クラリネットは8人、サックスは4人というように。
ところが私のラッパは2・3年、合わせて3人しかいませんでした。
それでは見栄えが悪いと、まだまともに吹けやしない私が加わることになったのでした。
理由は簡単。私の上背が少しあったので、上級生と並んでも、まだ新入りの1年生だとはバレないだろうと。
ハッキリ言って、まだまともに吹けません。
言われたのは、吹いている振りをして指だけ適当に動かしていろと。
パレードは行われました。
こんなとき、必要以上に周りの目が気になります。
早く終わってくれ!それしかありませんでした。もう、私は泣きそうでした。
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