コールセンターおじさんのブログ

　12年振りにハローワークへ行ってきました。

新型コロナウイルスのせいでこれまで順当に業務のバトンタッチできていた仕事が、とうとう行き詰ったのは5月のことでした。

もともとコールセンター業務には基本、短期と長期があります。長期の業務だったら問題なかったかも知れません。また受信だったら良かったのかも。
しかし発信業務は主に「〜〜しませんか？」という慫慂（しょうよう、勧誘すること）が多いですから、「この新型コロナウイルスのご時世に！」との批判を避け中断、中にはそのまま終了する業務もあります。

私がしていた業務は慫慂するといえばそうですが、キャンペーンの紹介で特段、お金がかかるものではないので、そのまま続行されました。ただし、短期の業務だったので5月24日をもって終了というのは初めから知らされていたのです。

問題はそこからで、新型コロナウイルスの影響で派遣会社が紹介してくれる次の業務に発信はありませんでした。またあのとき北海道の感染者数が多い時期だったため、クライアントはなるべく北海道へ業務を委託するのは避けたい状況だったのです。

あったのは受信で、しかも特別定額給付金にかかわる仕事ばかり。クレームに対応しなければならない毎日が容易に想像できたのでした。

　とても仲の良い元同僚が中断 → 終了した発信業務にいました。
かなりな経歴の持ち主で、機転も利くことから彼は無理に次の業務を探さず失業保険の受給を選択しました。

失業保険を選択した理由は主に六つあります。
・会社都合の離職だから3ヶ月間、据え置かれることがない。

・受給する基本手当日額は働くより低くなるが、月額がそのまま少なくなるわけではない。
　60歳未満の場合、離職直前の6か月間に支払われた（賞与を除く）平均日額のおよそ50〜80％と低くなるかわり、ひと月28日で計算されます。働いた場合、週5日勤務ではひと月20〜21日です。また賃金が低いほど率は高くなります。

・国民健康保険料が減額される。
　国民健康保険料は前年所得をもとに算出されますが、会社都合で離職した場合は前年所得を30/100として計算される。私の場合、通常の保険料に対して5分の1くらいで済みそうです。
働いていれば社保。昔なら社保は1割、国保は3割負担でしたが、今は社保も国保どちらも3割ですからね。

・国民年金が全額または一部免除される。
　このことで将来受け取れる年金額はいくらか減額されるようですが、余裕ができたとき特例として10年以内なら遡り国民年金保険料の追納制度が利用できます。

・再就職手当を受給できる。
　失業保険の基本手当を受給したのものが安定した職業に再就職できた場合、基本手当の支給残日数が1/3以上あるとか、いくつか条件はあるものの、残日数 × 基本手当日額 × 6〜70％を受け取れる。

・住民税が減額されるかも知れない。
　これは調査中です。

失業保険を受給する大前提として再就職を目指すことから求職活動を行い、報告を兼ねて4週間に1度、失業の認定を受けるためハローワークへ行く必要があります。
しかしそれと引き換えに日々の仕事による時間的な拘束を受けずに済むのです。

思うと私は社会人になって約40年、学生のような夏休み等を当然ながら経験したことがありません。
でも今、それに近い生活をしています。
5月24日まで同じところで働いた同僚から先日、特別定額給付金の受信に就いたと連絡がありました。
やはり業務は大変らしく、
「いつまで続くだろう？」
と言っていました。私は失業保険を受給する生活もあるよと助言したかったものの、もう時すでに遅しです。
続かずに辞めた場合、今度は自己都合で3ヶ月据え置かれるのです。今頃どうしているのでしょうか。

皆さんにこれを勧めるものではありませんが、関係者は面白いように口を揃えます。
「利用できる制度は利用した方が良い」と。