2013年08月14日
キットの矛盾
先の「『邦宝』からみる中国のお国柄」の記事を書いていて、改めて考えました。
ブロックの意義についてです。
前回の記事で書いたとおり、「邦宝」の戦艦キットは、中国の国威発揚の一端を担って、「昔は貧しかったが、今では強くなった」中国を象徴する為のキットです。
ですからこのキットは、戦艦を組むものなのです。他のものを組むことを考えて作られたキットではありません。
売り場のショーケースに展示してある「邦宝」の戦艦をみていると、互換性の無いパーツが多いことに気が付きます。パーツ単位で銃座やミサイルあって、子供はそれを組みつけるだけでいい。
でも本来のブロックの意義からいえば、銃座やミサイルなどというものは、それを作りたい子供たちが創意工夫して組み立てるべきものです。他人から押し付けられるものではない。
ですから純粋にブロックで遊ぶ、ということで考えると、これは矛盾した考え方だと思います。
まず戦艦ありき、航空母艦ありきですから、こういうことになるのです。
‥まあ、最近ではレゴもハリウッドと提携して、「スターウォーズ」や「ハリーポッタ」シリーズを出していますが。
僕個人としては、カスタムメイドとしてこういうものがあるのは、マニアにとってはうれしいことだが、本来大衆向けに売り出すものではないような気がしています。
‥ちなみに、ブロックのメーカーのコンセプトを知る上で、どんなパーツがあるかを観察することは有効な方法となると思います。
要は何を基本とするのか、何を動かすことのできない前提条件とするのか、がパーツに現れてくるからです。
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