2014年02月25日
「かさじぞう」を読んで気づいたこと
僕は仕事を終えて帰宅した後、
子供たちが寝る前に、
できるかぎり本を読んであげるようにしています。
家には「つるのおんがえし」や「ももたろう」など、
日本や海外のおとぎ話や昔話の絵本がたくさんあり
(全て一時帰国した折に古本屋で買いそろえたものです)、
何度も読み返して聞かせています。
あるとき、何ヶ月ぶりふかに「かさじぞう」の絵本を読んいて、
「あっ‥、」と気づいたことがあります。
ご存知の通り、「かさじぞう」のお話には、
貧しくもやさしいおじいさんとおばあさんが、
正月くらいは餅でもつきたいものだと考え、
編み笠を五つこしらえて街へ売りに行くくだりがありますね。
よくよく絵本を読んでみると、
おばあさんに見送られたおじいさんは、
「てくてく」
と歩いて街へ行ったと書いてありました。
その後、結局買い手がつかず、
おじいさんはもと来た道を帰ってくるのですが、
その様子を絵本では、
「とぼとぼ」
と歩いて帰ってきた、
と書いているではありませんか。
同じおじいさんの歩き方でも、
「てくてく」とは、
楽しいお正月を迎えられる、
という期待に胸を膨らませて、
はやる気持ちを抑えながら、
なおも足早に歩く様子であり、
一方の「とぼとぼ」とは、
期待が裏切られたことへの失望感と、
楽しみに待っているであろうおばあさんを
がっかりさせることへのやるせなさを込めた、
重い足取り。
細かい説明は何もないが、表現の違いの裏には、
実はこんな、おじいさんの心境の変化が
隠されていたのです。
あなどりがたし、日本昔話。
文字も大きく、字数も少なく、子供用に
平易な文章で書かれた絵本なのに、
これまで何年もの間、読み返してきた絵本なのに、
ついぞ気がつくことがありませんでした。
きっと、「どうせ子供向けの絵本。」と安易に考え、
ただ字面ばかりを目で追って読んでいたせいでしょう。
深く反省すると同時に、
すぐに子供たちにもこのことを伝え、
日本語には隠された意味があることを教えました。
(まだまだわかってはもらえないでしょうが)
今でも子供たちに絵本を読む毎日が続いていますが、
僕自身が気持ちを新たにし、
昔話が、子供たちに一体何を伝えようとしているのか、
読み解くように心がけているつもりです。
子供たちが寝る前に、
できるかぎり本を読んであげるようにしています。
家には「つるのおんがえし」や「ももたろう」など、
日本や海外のおとぎ話や昔話の絵本がたくさんあり
(全て一時帰国した折に古本屋で買いそろえたものです)、
何度も読み返して聞かせています。
あるとき、何ヶ月ぶりふかに「かさじぞう」の絵本を読んいて、
「あっ‥、」と気づいたことがあります。
ご存知の通り、「かさじぞう」のお話には、
貧しくもやさしいおじいさんとおばあさんが、
正月くらいは餅でもつきたいものだと考え、
編み笠を五つこしらえて街へ売りに行くくだりがありますね。
よくよく絵本を読んでみると、
おばあさんに見送られたおじいさんは、
「てくてく」
と歩いて街へ行ったと書いてありました。
その後、結局買い手がつかず、
おじいさんはもと来た道を帰ってくるのですが、
その様子を絵本では、
「とぼとぼ」
と歩いて帰ってきた、
と書いているではありませんか。
同じおじいさんの歩き方でも、
「てくてく」とは、
楽しいお正月を迎えられる、
という期待に胸を膨らませて、
はやる気持ちを抑えながら、
なおも足早に歩く様子であり、
一方の「とぼとぼ」とは、
期待が裏切られたことへの失望感と、
楽しみに待っているであろうおばあさんを
がっかりさせることへのやるせなさを込めた、
重い足取り。
細かい説明は何もないが、表現の違いの裏には、
実はこんな、おじいさんの心境の変化が
隠されていたのです。
あなどりがたし、日本昔話。
文字も大きく、字数も少なく、子供用に
平易な文章で書かれた絵本なのに、
これまで何年もの間、読み返してきた絵本なのに、
ついぞ気がつくことがありませんでした。
きっと、「どうせ子供向けの絵本。」と安易に考え、
ただ字面ばかりを目で追って読んでいたせいでしょう。
深く反省すると同時に、
すぐに子供たちにもこのことを伝え、
日本語には隠された意味があることを教えました。
(まだまだわかってはもらえないでしょうが)
今でも子供たちに絵本を読む毎日が続いていますが、
僕自身が気持ちを新たにし、
昔話が、子供たちに一体何を伝えようとしているのか、
読み解くように心がけているつもりです。
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