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2020年12月10日

神経内科へ 2


 問診票と 看護師さんが聞き取って書いてくれた
 少し詳しく病歴を書いた紙をじっとみている先生


 椅子に座った私の方に向き直った先生の顔は
 とても柔らかだった



 「肺腺がんから腎臓摘出までされたんですね

  腎臓に転移した方は 
  なかなか巡り会ったことがなかったので
  正直 ちょっと驚きました

  たくさん 頑張ったんですね」


 先生は 心底優しくそう言ってくれた

 
 話を続けている間も 私の右手が震えている状態を
 しっかり確認してくれていた



 「今は何かお薬飲んでますか?」


 4年ほど何も服用していないというと また驚かれた

 腎摘出1ヶ月前にイレッサを断薬してからは
 風邪薬の一つすら飲んでいない



 それから先生は おもむろに「失礼しますね」と
 私の右腕を取り
 
 肘関節・肩周り・手首をそれぞれ掴んで
 グリグリと回し始めた

 
 回されている自分は痛くも痒くもないし
 普通に動いている自覚なので
 されるがままにしていた


 すると今度は
 「ちょっと立ち上がって ドアまで往復歩いてみてください」と

  
 これまた言われた通り 立ち上がり診察室の中を歩いた



 一緒に見ていた看護師さんと顔を見合わせて頷いていた先生



 再び椅子に座ると すぐにこちらの顔をじっと見据えて

 「ほぼ パーキンソン病で間違いはないかと」の一言




 は???


 ネットで色々みてたはいたし
 整形外科のY先生にもその疑いは言われていたが

 いきなり そんなことをズバッと言われても・・・




 先生は間をおかず続けた

 「ご自分では右手の震えが1番の気がかりだったと思いますが
  関節がもう少しずつ硬くなってきています
  
  そして 歩行時に 右手がほとんど振れていない状態です
 
  足を少々引きずるのは 椎間板ヘルニアとのこともあるので
  直接の症状かどうかは即答しかねますが・・・」



 ただ 歩いてみて、と言われたので
 特別の意識もなく 全く普通通り歩いたつもりだった


 右手がほとんど振れてない?

 肩関節もすでに固まってきているということなの?



 先生が話していることに頷く看護師さん・・・



 正直 頭の中の半分が真っ白になった


 片方では " やっぱりそうだったんだ・・・どうしよう? "
 と いやに冷静な自分もいた








   
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ニャンまま
2011年12月に肺腺ガンの疑いと宣告される。 翌年2月に右肺上葉を切除。2014年に右腎臓摘出。 その間 何度か部位を変えて転移するも現在に至る。 2019年12月にパーキンソン病の確定診断を受ける。
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