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2020年03月27日

母の入院


 結局 母はそのまま入院となった
 
 急遽 私たち夫婦は 実家へ泊まる事に

 父は 久しぶりに私の顔を見て喜んでくれた

 この頃には
 そろそろ " まだらボケ " というような症状も出てきていたので
 母がいないことをそれほど不思議には思っていないようだった
 


 翌日の面会時間には 父を伴って病院へ行った

 母は 自分が入院しているというのに
 父の手を握りしめて 

 「ごめんねーー 本当にごめんねーーー
  私がこんなになっちゃって・・・
  入院している間 おじいちゃんどうしようねーー」

 と 自分のことよりも 父のことばかり心配していた

 父は父で

 「何だか大変なことになったなぁーーー
  ゆっくりここで診てもらったらいいよ」とニッコリ手を握り返している


 あーーー こんな夫婦になりたかったなぁ・・・

 隣にいる夫は 今まさに " 新しい彼女 " とお楽しみ中!!!

 「信頼」「信用」なんていう言葉は この人には無縁だな



 とにかく 出血が収まるまでは 様子見しながらの入院

 症状が治まってきたら 大腸カメラや心臓の検査等々

 先生方からの話はあるが 
 いかんせん今がどんな状態なのかもはっきりわからずで
 あくまでも 仮定の上での診療予定・入院予定だ


 いくら 同居家族が多いとはいえ
 皆 フルタイムの仕事か 学校に行っているので
 平日の昼間は父一人になる

 母の入院期間が読めないこの状況で どうすればいいのやら


 搬送されたのが金曜日 
 幸い その翌週の金曜日には 
 実家方面の職場で新人さんへの研修があり 
 1泊2日で来る予定になっていた

 とにかく 1週間は弟家族でどうにか頑張ってもらわないと!


 後ろ髪ひかれる思いではあったが
 父を実家に送り届けて 自宅へ戻った


 高速を運転している夫の横顔を見て

 弟夫婦に
 「姉ちゃんは優しすぎる!!!
  もう こっちに帰ってくればいいのに!!!」と
 言われたことを思い出していた


 新しい彼女のことはまだ何も言っていないのに
 私の顔がそんなに沈んでいたんだろうか?


 母がこんな状態になってしまったし
 今すぐにではなくとも 戻ってくることも考えないとな、と
 真剣に 自分の行く末を思った










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ニャンまま
2011年12月に肺腺ガンの疑いと宣告される。 翌年2月に右肺上葉を切除。2014年に右腎臓摘出。 その間 何度か部位を変えて転移するも現在に至る。 2019年12月にパーキンソン病の確定診断を受ける。
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