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2019年07月19日

証言 2


 宣誓書朗読が終わると 着席して
 いよいよ 夫への尋問が始まる


 原告側からの質問 被告側からの質問
 そして 裁判長からの質問、という流れだ



 予想通り 夫は真っ向から否定していた



 ・・・が 音声データの中で彼女が交際を認めた部分や

 ホテルに宿泊などせず 自宅にいたと言うのであれば
 
 何故 携帯の着信には出られたのに
 
 同時間帯に 私が複数回にわたってかけた
 自宅固定電話に出ることができなかったのか?

 等々 プー先生はメールの文面などよりも

 実際の音声データ中の会話や 発信履歴等の
 第三者が見ても 確実に納得できる証拠について質問してくれた


 他にも 今まで書いてこなかった部分の
 双方の陳述書の内容についての矛盾点や
 新しい証言の疑わしい点など

 思わず「そこそこ!」と 拍手したいほどに
 細かく丁寧に " 突っ込んで " いや 質問してくれた


 
 そして プー先生からの最後の質問

 「当日夜は ご自分の車でホテルに行かれましたか?」

 
 夫は額に手を当てたまま しばらく黙ってしまった

 時間にしてどのくらいだったのか 私もよく覚えていない


 すると 夫が観念したように口を開いた

 「はい 私が一度自宅に帰ってから車で迎えに行きました」


 時間的な矛盾や 
 今更出て来た当夜の飲み会等を突っ込まれて
 本人は もう諦めたらしい


 けれど その後も 夫の言い訳は続いた

 ・初めからホテルに行くつもりではなかった
 ・彼女を自宅まで送るつもりが 途中で休もうという事になった
 ・コンビニで 飲み物や軽食を買って車で食べるつもりだった


 最後には 

 ホテルには行ったけれど 何をする訳でもなく
 二人で色々と相談事を話し合って眠っただけだ

 ・・・と まるで芸能人の中途半端な釈明会見のようなセリフ


 この頃になると 私も呆れて口を開いていたかもしれない


 そして この言葉を聞いていた傍聴席の見知らぬオジ様が 
 少しだけ咳払いをして 席を立って法廷から出て行った


 被告側の弁護士さん達は 見るからに慌てていた!!!


 多分 口裏を合わせて
 「宿泊の事実はもちろん 交際の事実もなかった」
 という事に決着させるつもりだっただろうから







    

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ニャンまま
2011年12月に肺腺ガンの疑いと宣告される。 翌年2月に右肺上葉を切除。2014年に右腎臓摘出。 その間 何度か部位を変えて転移するも現在に至る。 2019年12月にパーキンソン病の確定診断を受ける。
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