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2024年09月12日

日本語から見た東アジアと欧米諸語の比較1

1 形態、語順、活用

 言語類型論では昔から、屈折語、膠着語、孤立語という3形態が知られている。例えば、ドイツ語やフランス語のような印欧諸語は屈折語に属し、日本語や韓国語のようなアルタイ諸語は膠着語に属する。また、中国語のようなシナ・チベット語族は孤立語に入る。英語は、屈折語の特徴が次第に薄れて簡略化が進んでいる。こうした言語の特徴は、相対的なものであり、強弱で識別できることもある。
 世界の言語をグループ化するとき、この小論では特に東アジアと欧米諸語をその対象にする。言語や文化を比較する場合、テキストを交えて処理できる範囲を限定したほうがよい。アルタイ語の日本語と韓国語、シナ・チベット語の中国語そして印欧諸語の英語、ドイツ語、フランス語などは、現状で考察可能な言語である。
 アメリカの言語学者グリーンバークは、他動詞文に必要な要素S(主語)とV(動詞)とO(目的語)を用いた語順や修飾語の位置及び前置詞か後置詞かの区別によって世界の言語を次のように分類している。(金田一 1997)

花村嘉英(2018)「日本語から見た東アジアと欧米諸語の比較−言語類型論における普遍性を中心に」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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