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2024年09月12日

中国から日本に伝わったことばや文化について4

2.仏教との関わり

 仏教については、6世紀中頃、朝鮮の百済から伝わったと日本書紀に書かれている。遣隋使、遣唐使による中国との交流のおかげで、奈良時代は仏教色が強く、寺院の建築様式にも中国からの影響が見られる。大陸建築の伝来により柱は円柱で礎石の上に立てられ、天井も屋根の下に水平に張るようになった。最古の例は、奈良にある聖徳太子縁の寺、法隆寺である。
中国に仏教が伝来した時期は、秦の始皇帝の時代より200年余り遅い漢の明帝時代(紀元67年)とする学説が主流である。釈迦が没してから100年後の紀元前4世紀にアショカ王がインドを統一し、仏舎利を世界に送っている。それから150年経って、秦の始皇帝の時代になる。この説では、二大文化圏の中間にある中国西部地域に仏教がすでに伝来していたとし、シルクロードを通してヨーロッパと秦の都咸陽、及び漢の都長安は結ばれていた。西安の遺跡から出土した陶器には、ラテン文字と類似した符号が見られる。この学説は、言語学や考古学の資料を総合して発表されたこともあり、信憑性が高い。

花村嘉英(2018)「中国から日本に伝わったことばや文化について」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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