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2024年09月12日

中国から日本に伝わったことばや文化について2

【漢字の公用】
仏教色が強く国分寺が全国に造られ、古事記、日本書紀、万葉集が編纂された。安部仲麻呂(698-770)は、奈良時代の遣唐留学生で科挙の試験に合格し、西安の図書館館長にまでなった。渡来人やその子孫たちは、公務の資料を作成するために漢字を使用した。
天智天皇(626−672)が漢詩文を奨励したため、漢詩の習得が官人の教養の証になった。懐風藻(751)が現存している唯一の漢詩集である。論語の言葉が多く引用されており、中国の儒教の思想が伝えられた。中国の伝統文化は、日本文学に深く影響している。
平安時代(794−1192)になると、桓武天皇(737−806)が奈良から京都に都を遷した。当時は唐帝国の影響が強く、遣唐使による人の交流も盛んになった。例えば、空海(774−835)は、西安の青竜寺で修行し、帰国後真言宗の開祖になった。書道の大家としても有名である。周知のように、漢字は男、平仮名は女が使用するものとなり、貴族の間では偏つぎという偏をつなぐ遊びが流行した。
なお、平安中期になると、平仮名、カタカナが発明され、源氏物語、枕草子など物語や日記が数多く書かれた。平安末期には武士の台頭により源平の合戦を代表とする軍記物が登場する。

花村嘉英(2018)「中国から日本に伝わったことばや文化について」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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