あっ。。。
ベルモは足がすくみました。そう。。。
緋夏さんの姿を見かけて。。情けない話。
そうそう。。ベルモは、緋夏さんに一度命を狙われていました。しかも、この最愛の拠点地木蓮寺で。。。自分では、全然気づかなかったし。結局は、その時は参拝客がたくさんいたので難を逃れましたが。。。
それに、あの時は。。。
後から聞いてビックリした話でしたが。
あっ。。。閉門が近いのか。。緋夏さんは行ってしまいました。でも。。。緋夏さんが木蓮寺に来て佇んでいても、参拝は自由ですから、それだけではなんの罪もなく。。
さすがに、以前みたいにベルモを刺しに来たならともかく。まさかまた、そのために、なんて事は。。。
緋夏さんは駐車場の方へ消えて。。車で来たのか。。あっ、
そうか。以前、俊さんが木蓮寺の人生相談に来て身の上話をし始めて息子のコウちゃんを
3歳でを亡くして、それから奥さんだった緋夏さんは。。。それをきっかけとして運転免許を返納したって話してたわ。。。
そうね。。運転がトラウマになったとかで。
しばらくは、車を見るのもつらくて助手席にも乗れなかったらしい。自分が交通事故を起こしたわけじゃないけど、大事な息子さんを交通事故、しかも轢き逃げで失くしてから、緋夏さんは、息子さんを失くしてから運転恐怖症と診断され
車を運転しなくなったようだ。正式には、運転出来なくなったというべきか。。。なんとか今はもう載せてもらう事はできるらしいけど。。。高齢者でも無いのに、免許をもろもろの諸事情で返納する人もいるらしい。。
ベルモは、
あたしは。。。まだまだ4歳だから、運転免許を取れないけど、
超霊媒体質だから。。もしかしたら将来的に運転は無理かもしれない。
木蓮和尚は、霊感は多少あるけど、自分でコントロールできるから未だに飲んでない時は車に乗ってる。そろそろ。。。高齢者を理由に、和尚から運転免許を取り上げようと思うんだけど。
足として、木蓮夫人の紫子さんは免許が無くて運転できないけど、じゅうぶんに木蓮寺の
住み込みの小坊主さんも許容年齢に達した人には免許はあるし、プルメリア島は公共交通機関やタクシーもあるし。檀家さんや、企業様からのタクシーチケットの贈答もあるのよね。だから、娘として心配で、心配だし、ボチボチ木蓮和尚の運転免許を取り上げて返納させようとこの頃は考えているんだけど、
ただ、木蓮和尚は、飲んで無いなら自分が運転しないと気が済まないタチだし。。
木蓮和尚のお母さんの濃紫婆さんは、息子夫婦に90歳で免許返納させられて、息子である73歳の木蓮和尚は、自分では、まだまだイケる。
だいたい当たり前だけど、飲んだら絶対乗らないし。免許があるのは、ボケ防止にも気分転換にもなるし、メリハリにもなる。例え小坊主さんの運転に乗せて貰ったとて、横からアーダコーダ、運転を指示しそうだし。。。と、のらりくらりと言い訳を繰り返し、まだまだ若いから、と。ベルモの説得をかわしました。
車に乗るお年寄りは、車好きだとなかなか本人は交通の便がいいところに住んでいても、大きな趣味のひとつにもなっているので免許を返納したがりません。
こういう場合は、子どもが心を鬼にして免許を取り上げるべきですが。。。
昔っから、先代和尚の翡翠仁さんも、奥さんの濃紫婆さんも外車に乗っていて。
木蓮和尚も、未だにピンクの外車に乗っています。
それにしても。。
お年寄りと暮らすというのは、ヒヤヒヤするものです。いつなんどき急に。。。電話がなりどうのこーのという緊急電話が掛かってくるかわからないし。
まぁ、ほとんど家族が目が届く自宅が職場みたいなものだけど、木蓮和尚夫妻はともかくも、木蓮和尚のお母さんの濃紫婆さんは、百歳を過ぎていますし。なんかあったら、と。それを心配したらキリがないのですが。
木蓮和尚もよく言っている
人はいつでも誰でも寿命で死ぬ事は確か。死んだらそれが寿命なんだし。
あ。。ボチボチ戻ろうだんだんと参拝客も少なくなっていき。。そんな時、またフワッとハスノカオリが漂ってきました。
あっ。。仏事。。仏様事がやってくるな、と思うと、庭園の蓮池から、金色の龍神の蓮池の主が現れました。
蓮池の主は、
もう遥かいにしえからこの木蓮寺の蓮池に住みついています。帰っていく残り少ない今日の参拝客には、残念ながら蓮池の主の姿が見えないようです。
と、いうのは、ベルモみたいにいつも蓮池の主の姿が見える人と、普段は見えない人でも、近々とおめでたい事がある人が、慶事の象徴として蓮池の主の姿を稀に見る事が出来るからです。
ベルモやお寺関係者のように霊感がある無しではなく普段から蓮池の主の姿が見える人も稀にいて。そうで無い人は、吉兆の前触れとして蓮池の主を見るために、木蓮寺の蓮池にやってきますが、
蓮池の主は、偶然見えるわけで、わざわざ粘ったり下心満々で見に来てもなかなか姿は見えません。蓮池の主は、木蓮寺に龍脈、蓮池に龍穴をつくり、例え蓮池の主の姿が見えなくても、龍穴の蓮池自体縁起が良いとして木蓮寺に参拝客がたくさんやってきました。
「あら、お久しぶり。主さん。」ベルモが久しぶりに顔を見た蓮池の主に挨拶すると、蓮池の主は、「おー、やっと行ったなぁ。ああ、今日は大丈夫じゃ。今日は、あの女が大福を狙って刺しにくるというわけじゃなかったからのう。」蓮池の主が言います。
「ええと。。あー、やっぱり、緋夏さんだったのね。。。」「安心せよ。もうあの女がお前の命を狙うなんてことはしないぞ。でも、前のあの時は。。。あの時は。。殺気だっていたから。。まぁ、万が一のときは。ワシがと思ったんじゃけどな。。」
ベルモは、ネットのエッセイに、お子様を亡くされた親御様に対しての記事を書いて励ましたつもりが、自分は、生き生きした幼児の癖にと、緋夏さんの反感をかったのです。幼くして天国に行って、事件事故に遭われた方々は、魂が非常に綺麗で徳が高いので、世の中を改善や全体的な成長させる為に自分が犠牲になって貢献している。その役目を持ち果たされる目的で生まれてきた、というニュアンスのエッセイをネットに投稿したところ。。。
それを読んだ緋夏さんがカンカンに怒ったのだ
木蓮寺ホームページのベルモの人物紹介も読み
自分はぬくぬくと、裕福な家庭に引き取られて、しかも自分の素質僧侶に沿った家庭でもあり、まるまるとし、自分は生きている癖に
これが、同じような境遇で子どもを亡くした親が書いているなら許せた
なんてクソガキだ自分はのうのうと生きていて、魂がどうのこーのと偉そうに。。徳が高いならお前が死んだらいい。その時、突き止めた轢き逃げの犯人鷹さんの命も狙っていた緋夏さんは、精神のバランスを崩していました。
しかし。。あの時は、蓮池の主も、必死の神通力で緋夏さんを抑えていたのでしょう。
それにしても。。あの人がハリネズミの純ちゃんの産みの親。。。だなんて。とは言え、幼い大事な子どもをある日突然失って、その加害者が謝りもせず。。なら
それは同情しない事もないか。。ベルモはそうとも思いました。
ウー食べすぎたから、寝ると、蓮池の主は、またひと眠りする様です。蓮池の主は、
人や動物、宇宙人などなど生命体が喜んだり、楽しんだり、前向きに生きる感情や喜び、あとは美しい物を見るとか、楽しいワクワクとした人の感情や感性に触れてお腹を膨らませます。
それは、人から一方的に吸い取るのではなく、
それどころか、
いただきました人に、さらなるワクワクしたものをお返ししているのです。じゃ、またねー。。
ベルモは、今度こそ、本宅に戻ろうと。。。
すると。。。
パッキンキンさんが。。。浮かぬ顔でやってきます。珍しくしょんぼりと?
なにか、あったのかしら。珍しい。気分悪いかおで。。だいたいなんにも考えてなさそーにノー天気っぽいのに。
ベルモは気になり、パッキンキンさんに、
「お元気ないですね。。なんか、あったのですか。。」と聞いてみました。
すると、パッキンキンさんは、青い顔をして。。「なんか。。ヤナ。。奴を見たんだよ。。」
「えっ、」
「はじめて見る奴なんだけどー、それでも、嫌な、ムカムカする。。。俺。生きてる頃の記憶は消されてるだろう。。だからさ。。もしかして。生きてる時に、嫌な目にあった奴かもな。」
そう、パッキンキンさんは、生きてる時あまりに横着なので、それがゆえに、生きている時の記憶を罰で消されていました。
もしかして。、パッキンキンさんの、生前の関係者成仏の為の手がかりに
「なんかよう。三十代から四十代の。。、ハリネズミ。。多分、俺も生きてたらそれぐらいだけどー、多分。。なんか。。全然ブスじゃないのにさっき見かけたら嫌な気持ちんなってよう。」
えっ。。。
じゃ、さっき、ハリネズミって。。
緋夏さんでは。。
2020年08月06日
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