「オーい、ここ、空いとるぞ」モルベ氏は、シュルッと腕を伸ばすと、その変装した俊さんらしき男性に手を振りました。
ビクッと一瞬。俊さんらしき変装した人はしたようなしかし、俊さんは、同席の顔見知りのお喋りブロッコリーとスギさんを見てホッとしたのか。。。
しかしながら。。どこかぎこちなく。。
それもそうだろう。。マスターと。。。奇跡の対面。。
えっしかし、オーダーを取りに来たのは、スタッフの京極君でした。。
「お。。。お、ま、マスターは」モルベ氏が聞くと京極君は、なんだこの人どっかで見たような見てないようなー。。
でも、こんな声はじめてだしっ。思い違い。。だな。。と、「マスターは、青の洞窟へ塩を買いに行きましたよ。」
ドスっな。。。なによーナンダそれ。。。モルベ氏が拍子抜けして思わずズッコケそうになると、「ど、どーしたんですか、大丈夫」スギさんが不思議そうな顔をしてきたので、
「あー、なんでもない。なんでもない。さ、ニーさんも座った、座った。なんだねー、あんたらこの人と知り合いかい」モルベ氏が言うので、スギさんが、「こないだ南風で、珈琲に感動した方だよ。」変装した俊さんらしき男性を相席に向かえると、俊さんは、珈琲をオーダーしました。
「あー。。。は、春、ハルです。こ、こんにちは。」変装した俊さんらしき男性は言います。多分、俊を春夏秋冬の春に見立てて適当にハルとでも名乗っているのでしょう
でも。。また、マスターいないのアホか。感動の親子対面の時に。。と言ってもここは、この人たちには関係ないか。
モルベ氏は、ハルさんに、「オウ、お前さんも、この店にあんまり、慣れてないようだな、ワシャ、モルベ・サワモリ。。日系木星人プルメリア産まれで、最近アメリカから戻ってきたばっかりで。。」
京極君は、モルベ氏とハルさんに、うちは、ドリンクオーダーだと、モーニングタイム以外は、良かったらあのケースから二つ好きなの取っていいから、と、卵やらスイーツやらパンやらサラダやらが置いてあるケースを説明しました。
げっや、ヤバモルベ氏が、入り口を見ると、14時過ぎたばかりなのに。。平日木曜日に。。
ヴィーナスや、シュナ坊やグリと福ちゃんがやってくるではありませんか
ち、ちょっとちょっとちょっと、どういう事よっ、あいつら来るにしても16時頃が妥当な時間だろうに。。。運悪く、モルベ・サワモリ氏とスギさんやお喋りブロッコリーやハルさんの隣のテーブルが開き。。。
すると、ヴィーナスが、モルベ氏を見つけて。。。ギョッとした顔で
「な、何やってんの、ナンダその変なカッコウは。。。ベルモ。な、ナンダ、それ、ヤクザ傷とか。。。」ボー然としてヴィーナスが言うので、
モルベは、ドスの効いた野太い声で
「な、なんだ、ボウズ。誰やねん。ベルモって、ワシャ、モルベ・サワモリ。日系木星人。誰かと勘違いしとるんかいのう。。。こ、これは若い時ヤンチャしとって。」モルベ氏は、ヤクザ傷を押さえながら、
モルベ・サワモリ、63歳、定年退職後ブラブラ遊んでる、と言い出します。
ヴィーナス以外は、
てっきり、モルベ氏はスギさんやお喋りブロッコリーの友達の似たような仲間だと思ったが、今日はじめて南風に来たようです。
ヴィーナス以外、シュナ坊やグリや福ちゃん達は、みんな口を揃えて、「ベルモちゃんのわけがないだろう。。。声が全然違うじゃんよー、まさか、確かに体型は似てるけどさー。」
こんな声、遥かにベルモとは程遠く、それにフラフラした遊び人なんてベルモと真反対です。ベルモなわけない、そんなわけない
ヴィーナスは。。(アイツは。。ベルモは、生態模写が特技なんだって。
名前からしてどー考えても森沢ベルモの文字りだし。。
フラフラの風来坊か遊び人の真似なんか、専門職でもあるまいし。簡単にできる
ま、まぁ、バケるからにはなんかあったんだろ〜おもしろいから知らん顔しとこ。)アホらしーと思いながらも、ヴィーナスは話を合わせ「し、失礼、ミスターサワモリ。あまりに、いい割腹で、知り合いによく似ている人がいたもんだからー。」と謝罪をして。。「ボ、ボウズら、そこの小学校の子か。なんだ、可愛い顔して全員サボりか、まだ授業中だろ、、」とからかうので、
「今週は、三者面談なんだよね。14時で下校。僕やヴィーナスみたいな親と離れて暮らす児童や、グリちゃんみたいな臨時生徒や、シュナ坊みたいな福の神の家の子どもは任意だから関係ないんだよ。それにしても。。。オジサん、ホットミルクは無いわー、ここ喫茶店だけどビールとかも置いてあるんだよ。呑みそうだねー、オジサんさ、あ、車かなぁ。。」アザラシ君が言うので、モルベ氏は、
「か、肝臓悪くしてよう。酒は辞めたな。若い頃はアホみたいに飲んでタンだけど。車はヤンチャして免許取り上げられたし。。。珈琲さえ胃をやられて飲めねーの。。香りだけいただいとく」「皆さん、お酒は飲まないんですね。呑みそうな感じなのに。私は下戸ですけども。」
俊さんが変装したらしきハルさんが言います。
ハルさんは、明らかに、アザラシ君の方をチラチラ見ています。どうも。。。アザラシの福ちゃんを知っているな。。でも、変装してるのか、アザラシの福ちゃんの方は。?ハルさんが俊さんには気付いていない様子です。
「飲まん事ないけど、ここ来てわざわざ酒を飲まなくってもねー」と、お喋りブロッコリーが言うと、スギさんは、「そうそう。ま、ここは、珈琲を楽しむところそれにしても。残念だな、ハルさんは。ついさっき。。マスターが買い物に出かけて。。ハルさんが来るならマスターを引き止めたんだが。来るって予想つかなかっだからなぁ。確かに。。京極君の珈琲もいいけど、マスターのはまたいちだんと。。。」
さっき出たばかりだから、マスターなんだかんだ忙しいしちょっと帰って来ないかも仕事の後の珈琲に。。。系列店の夜風もオープンしたしね。というと、
俊さんらしき。。ハルさんは、ホッとしたような残念そうな複雑な空気を醸し出したのをモルベ氏は見逃しませんでした。
木蓮寺。
「和尚様。。。蔵のお掃除をしましたが、お焚き上げのカツラって、いま3つじゃありませんでしたっけ。。。」小坊主のアメリカンショートヘアの新年と、宇宙人茶色黒が蔵掃除当番をしていて髪の薄い人は悩むんだなぁそうそう、たまにお焚き上げにカツラ持ってくるけど、最近カツラのお焚き上げがあって、いま、3つぐらいじゃね?
薄い毛の人が、カツラがバレるバレると恐怖の日々を送るより、最初からハゲです、って言えば清々しいのにさと、話しながら掃除してたんだけど。
「あ、あれ、二つしかなかったっけ。」と、新年が言えば、茶色黒が、「ウッソー?三つだよ?え。。でも、誰がそんなもん盗むんよ。」と呆れて木蓮和尚に報告しにいきました。
木蓮和尚は、「お焚き上げのカツラが盗まれたって。。。」木蓮和尚は、お坊さんだし、若い頃から、頭をまるめています。先代の木蓮和尚の父親の翡翠仁和尚は、髪もフサフサで痩せていましたが、
木蓮和尚は小さな時に、近所のビジネスマンの髪の薄い男性が、男のハゲなんか、変にカツラでごまかそうごまかそうとアホな事をするからバレたり裏ではみんなハゲだとか、絶対カツラだとかネタにされてるんだ。
そんなもん、悪いことあるかい、最初からハゲですって言えばラクだし、宴会の余興でカツラをかぶって歌えばウケるしハゲなんか自分の笑いのネタにすりゃいーじゃん。みたいに言っていて。
それもソーダ
どうせ、木蓮和尚は、隔世遺伝で、フサフサより髪は薄くなるし、って事で若いウチから将来はお坊さんだし。。。と、頭をまるめました。
「えーその通り、連獅子赤、白、とアフロが奉納してあるはず。。。も。。。もしかして。。もしかしたら、ベルモ。以前寝ているウチに、チワワに頭に油性ペンで落書きされて。。その時はアフロのカツラを勝手にかぶってたけど。。。」木蓮和尚が言うと。。。
「確かにボンバーベッドのカツラがありませんが。。。あ、あの時頭に落書きされてたんですか、三日間ぐらい。。。でも、今回は。。
変ですよね。大福、いつも木曜日公休日なんてわざわざ取らないし。。。ま、まぁ、もちろん公休日に休むのが普通ですけども。」茶色黒も不思議な顔をして言いました。
2020年07月24日
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