「ハァーすごいすごい。」
シュナレモンは、朝起きると、
いつも冬の朝はいつまでたってもお布団から離れないでモゴモゴグズグズ言ってますが、
今日は、シャッキリして、超ゴキげんさん!
と、ニコニコして起きてきました。
「アレ。
ナンダなんだー。オーちゃん帰ってきてたのう。。」
大蔵は、てっきり仕事先に泊まりかと思ったんだけど、ま、昨日は、
福の神。一緒に眠る、大蔵や、柊が居なくって、独り寝だったからこそ、
あの、サンタクロースの弟さんが、僕のところにやってきたんだから。
福の神たちは。必死に笑いをこらえておりました。
「昨日さー、僕のお部屋には、サンタクロースの弟さんがきたんだから。」
キラキラと、目を輝かせてシュナレモンが得意そうに言います。
「まあっ。それは、それは。で、なんの、ご用事??
サンタクロース?弟さん?」
ラブがわざとらしくききます。
「これを、くれたんだけど。これと、チョコレートねっ。
すっごい美味しそうなチョコレート。
昨日サンタクロースの弟さんから、香りのするチョコレートをもらって食べたら急に眠くなって。
気がついたら、朝で。
で、チョコレートと、ほら、あったかそうな、クリスマスパレードの衣装。」
「おー、それは、よかったな、ボウズ、ボウズ昨日は、一人でおしっこちびらなかったか?」
大蔵がしらじらしくいいました。
福の神家のお食事当番のタチバナは、
12月ということで、年末年始、他の福の神よりも、泊まりや徹夜が続き、
今朝は不在でした。
それで、笑〜がクロワッサンや、マフィンと、卵を茹でてきて、ラブが紅茶を入れていますが、
「たっちゃんがいないと、なんか、朝からお食事の香りがないなー、チエッ。」たっちゃん、タチバナの香り立つ朝食が無く、
シュナレモンが不満げですが、
「仕方ないでしょ。みんな、あとは、ほとんどお料理しないんだから。ここのマフィンは、美味しいし、卵を茹でるだけでも、褒めてちょうだい。」臨時朝食当番の笑〜が。プリプリ怒ります。
「まぁ、いーや。
ね、見てみて見て。昨日、もらったんだー、クリスマスに近くなると、ホンモノのサンタクロースがくるんだ、ってサンタクロースの弟さんが言ってたよ。」
あったかそうでしょー。
シュナレモンは、クリスマスパレードの衣装を見せびらかしながら、ご機嫌さん。
「かわいい。モコモコしてるー、」
ラブがいいます。
ラブの、トイプードルの小雪は冬の朝は特に遅くまで寝ています。
赤ちゃんなので、学校にいかないし。
福の神家の、同居人の、シュナレモンのクラスメイトのチワワちゃんの、ララ尾くんは、学校から帰るとすぐに、泊まりのタチバナの仕事に、ついて行ってしまいました。
時々、ララ尾くんは、将来シェフになって、妹のちいちゃんに、美味しいものをいっぱい食べさせてあげたいから、と。
お料理関係のタチバナについていきます。
神楽町は、就労児童もたくさんいるので、小さな頃から、将来性を見出すのは大歓迎です。
妹の赤ちゃんのちいさいちゃんは、食いしん坊すぎて。タチバナが、他の人の分の食べ物に反応しないように、
お部屋にはバリアーがしてあります。
なんだかな。
ちょっとかわいそうだけどねー。
ちいちい、ちいちゃんは、胃袋がブラックホールな。。。
だけど、超特異体質だしね。。。えへへ。
それは。そうとも。シュナレモン氏。
「でもさぁ。変なんだよ。なんで、僕のお部屋には来たのに、ヴィーナスらしき??人の、クリスマスパレードのマントまで、僕に渡せって言われたし。
僕が、いい子だから、僕のクリスマスパレードのお洋服をくれたのに。。。なんで、なんにもしてない、ヴィーナスのマントがあるんだろーな。。?」
納得いかないし。
みたいな顔を、シュナレモンがすると、笑〜が。。。
「シュナ坊。ヴィーナスには、いつもお世話になってるでしょ!!、
それに、シュナ、蜘蛛の糸のお話は知ってる???自分だけが、って欲張ってプッチンと。地獄に堕ちるやつね。。。」笑〜は、きつくシュナ坊を注意しました。
「だって。きのー、ヴィーナスと喧嘩したんだよ。スナボウとか、ツナボウとか、めちゃめちゃ言ってくるし。ばっかみたいにさ。」
「シュナ坊が、びなすって書くからじゃん。友達なのに。」どっちもどっち。。。
ラブが呆れました。
「難しいんだもん、ヴィーとか、しゃらくっさいし。」
「とにかく、サンタクロースの弟さんが言ったように、ヴィーナスに、そのマントをあげるのよ。イジワルしないで。」笑〜が言います。
ヴィーナスは、帽子だけって言ってたけどなぁ。。。
アーだコーダ。。。でも。シュナ坊は、嬉しそうに学校へ行きました。
福の神家は、神楽小学校と同じ神楽町首都圏区域で、シュナ坊は、歩きです。
スクールバスや、自転車、
親の送りなどなど。。。区域により、通学手段が違います。
鳥の生徒は飛んできたり。
海辺の麗しガ浜南新町は、ヴィーナスと時間が合えば、ヴィーナスにつかまって、ワープしてくる子もいます。
ヴィーナスに、つかまったり、手を繋ぐと、セーノ、で。ワープできます。
だから、楽チンなので、ヴィーナスが、お仕事で変則的な出勤じゃないと、近所の子供が、ヴィーナス出勤をしたがりますが。
だけど、けっこうヴィーナスは、福ちゃんと、小学校の近くのカフェ。南風でモーニング常連さんなので、ヴィーナス出勤は、
稀なプレミアムレアケースです。
シュナ坊は、ララ尾くんや、途中で友達と合流しつつ。。。通学路です。
「お。出かけたなー、はー、昨日は、バレやしないかとハラハラしたぜー。」シュナ坊が出かけたので、
大蔵が言いました。
「ダイジョーブですって。変声風があるんだから。。」
変声風というのは、雲の形の袋で、中の空気をストローで吸うと声が変わります。
笑〜が、テレビ局の匿名さんの声を変え身元内緒にするために、の道具の変声風を持ってきました。
白い雲、老人男性の声を、で、ヨシ、っと。
「綿のヒゲだらけなら、わかんないよー、身体も座布団入れてふくらましたし。」ラブがケラケラ笑いました。
「なんか。。。座布団って、妊娠したとか、嘘つく女みたいじゃん。。」
サンタクロースの弟、と名乗った大蔵が言いました。
「で。。。シュナ坊のホンモノのサンタクロースは、三木さん三木龍馬氏だしね。」
笑〜も笑いました。
笑い合いながら。。。3人の福の神は、子供の頃のサンタクロースを信じていなかった、
と、いうか。最初っから、親の演出だー、
と、言って。両親にこってり絞られた懐かしいあの日を思い出して。。。
賢いのは、そうかもしれないけど、
嘘も方便な騙され上手もいるし。
なにごとも、キツキツな理屈っぽく生きないで、
地に足をつけながら。ロマンチックで、暖かなハートと、遊び心を大切にしなさい。
それは。。。
清濁伏せ飲む、福の神達の、
最初のクリスマスプレゼントだったのかもしれません。
2019年04月04日
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