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2021年09月04日
孤独が人生を豊かにする
孤独には、「一流の孤独」と「二流の孤独」があります。 孤独がいいのか悪いのかということではありません。 一流の孤独はプラスになり、二流の孤独はマイナスになるのです。 今、自分が孤独だと感じているならば、それが一流の孤独なのか二流の孤独なのかを見きわめます。 二流の孤独なら、一流の孤独に変えていけばいいのです。
「孤独」とは、状況です。「孤独感」とは、それを自分でどう感じるかです。 孤独でなくても孤独感を感じる人もいれば、孤独であっても孤独感を感じない人もいます。
いったん孤独体験を経て、もといた村に帰ってきた時に、その人間は大人になるのです。 誰にも守られていない孤独な状況で、自然や社会の荒波にもまれる体験をすることが、大人になるための通過儀礼です。 これは男性にも女性にも必要なことです。 通過儀礼は、受験とか就活とかではなく、1人になる時間を持つということです。
成長するということは、今のグループを抜け出すことだ。成長するほど、まわりからは理解されなくなる。今のグループの「当たり前」から上のグループの「当たり前」に移る時に、今のグループからは必ず「ヘンなことをしている」と言われるのです。
僕が好きだったのは、ヘミングウェーの小説『キリマンジャロの雪』に出てくる、キリマンジャロの雪山を登りながら凍死した豹の話です。
誰かと一緒にいることも嫌いではないし、1人でいることも嫌いではないというのが、自発的な孤独なのです。
「1人でいると寂しいから」 「1人でいると家事に不便を感じるから」 「1人でいると収入に不安があるから」 という理由で恋人をつくるのが、二流の孤独です。 これはすべて、1人でいることができないから誰かに一緒にいてほしいということです。 結局、母親のかわりを求めているのです。 1人でも2人でも、大勢でも楽しめるのが、一流の孤独です。
一流の孤独は、1人でいることが、まったく恥ずかしくありません。 二流の孤独は、レストランで1人で食べている人を見ると、「みっともないな」とか「デートで相手にドタキャンされてかわいそうだな」と解釈します。 一流の孤独は、1人で食べている人を「カッコいい」と感じます。 これが自分が一流の孤独か二流の孤独かを見きわめるポイントです。
人間には悩む時間が大切です。 悩んでいる時に、脳が進化を遂げるからです。 友達がいると、悩みがなんとなく紛れてしまいます。 友達との楽しい時間を優先して、悩む時間がなくなると、自分自身の成長はとまってしまうのです。
将来がどうなるかわからないという孤独があることによって、その人間のステージが上がり、メンタルを鍛えることができるのです。
一流の孤独は、何かをする中で出会う。 二流の孤独は、出会うために何かをする。出会うためにそこに行った時点で、その人に出会いはありません。 「出会うために来ている」という必死さがあるからです。 それよりは、仕事でも習い事でも、一生懸命していれば、独りぼっちでいても必ずそこに出会いがあるのです。
【感想】
『孤独』。一般的にはネガティブな意味で使われることの多いこの言葉だが、この作者はタイトルにもなっている通り、孤独が人生を豊かにして、孤独なくして成長はない、とまで言い切っている。この主張に対して個人的にはとても賛同できる。孤独を知っているからこそ、誰かと一緒にいる時にその人を大切にできたり、心の底から感謝できたりする。この本を読んで『孤独』でいる事への恐怖は皆無に近くなった。
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