2020年09月11日
完全版 無税入門
この本は40年「無税」で暮らし、合計1000万円の所得税と住民税の支払いを免れた元サラリーマンが、どのようにして税金の支払いを免れてきたのかを赤裸々に語る、ハウツー本である。2018年に日本政府が副業の解禁を企業に促して以降、Youtuberに代表されるような副業を始める社会人が急増。副業で稼いだお金と経費をうまく相殺し、所得税や住民税の支払額を削減するというのがこの著者の推薦する方法。
積み立てNISAとiDeCo(個人型確定拠出年金)は政府が推奨する、無税の長期投資。本来は所得の20%が税金として徴収されるが、この2つは完全に無税。更に、iDeCoの掛け金は全額が会社の年末調整で所得控除されるので、所得税が安くなる。節税するにはもってこいの制度!
◆税金を安くする3つの方法
@所得控除を積み上げる
A必要経費を積み上げる
B損益通算を活用する
@・・・控除とは、差し引くことと辞書に書かれている。所得控除とは、収入から差し引ける項目のことで、具体的には基礎控除、配偶者控除、扶養控除などがある。妻がいれば配偶者控除、子どもがいれば扶養控除を収入から差し引けるので、独身と妻子持ちの人が同じ所得の場合、後者の方が所得税は安くなる!
◆税を知らない人は損をする
事業で生じた純損失(赤字)は翌年に繰り越して控除することが出来る。それには条件が2つあり、期限内に確定申告をし、青色申告を申請しているという2点。これを知っているかどうかで全然赤字が出た時の手元に残るお金が変わってくる。
◆サラリーマンが税に疎い理由
サラリーマンはとにかく税に疎く、金融リテラシーが低い。なぜなら、税金に関することは全て会社任せで税のことを知る必要がないから。ほとんどのサラリーマンは会社がやってくれる源泉徴収と年末調整という2つの制度で納税関係は完結する。なのでサラリーマンはわざわざ税について勉強する必要がない。しかし、それは政府の仕掛けた罠でもある。源泉徴収とは、国が何の苦労もなく税を徴収できる政府目線だと素晴らしい制度。この制度はナチス・ドイツが安定的に戦費を調達する目的で考案したもので、日本も日中戦争中の1940年から導入し、80年経った今もなお続いている制度。
◆意外と知られていない扶養控除
70歳以上の親を扶養控除に入れれば、1年間で48万円分が所得控除となり、年間で4.8万円の節税になる。例え別居していても、少しでも仕送りしているなどの実態があれば扶養控除に入れられる。過去5年分遡って請求することもできる!
◆副業の会社バレを回避する方法!
確定申告書には住民税に関し、「給与所得以外の徴収方法の選択」という項目があるので、「自分で納付」(普通徴収)の欄にチェックする。これはあくまで給与所得以外の所得が対象なので、アルバイト収入などを給与で貰っている場合はこの方法は使えない。
発覚を防ぐには、アルバイトの仕事を請け負いで引き受け、給与ではなう報酬としてもらう事。これなら「雑所得」または「事業所得」になるので「自分で納付」欄を選択でき、副業分の住民税の納付書は自宅に郵送される。
将来的に副業をしてみたい!経費で豪遊したい!という人は必読の一冊。大半の人が節税に対して疎いからこそ、税金のことに詳しいと金銭面で色々と得が出来る。
価格:1,222円 |
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