2020年05月09日
インベスターZ 1巻〜3巻
ドラゴン桜、エンゼルバンクなどで知られる漫画家の三田紀房さんが『投資』をテーマに描いた漫画。
ストーリーの舞台は北海道の中高一貫校の超名門・道塾学園。成績トップで道塾の中学校に進学した財前孝史。財前は野球部に入部するつもりが、中学2年生の月浜蓮に連れられ、図書館の地下室にひっそりと佇む道塾学園の投資部の部室へとやってくる。学費無料で有名な道塾学園の経営を支えていたのは、各学年の成績トップ6人から組織される投資部だった!という驚きのストーリー。
まず設定がキャッチーでどんどん次の展開が気になって読み進めてしまう。ちなみに管理人は3日で全21巻を読破してしまった・・・w コロナ自粛で時間を持て余してたから、仕方ないってことで。
財前はさっそく、投資部の総資産3000億の内、100億円の運用を任される。超進学校のトップ入学者とは言え、中学1年生で100億を動かすてスケールがエグいwww
財前は早速、自分の好きなゲーチキというオンラインゲームの株を30億円分買う。今で言うガンホーとか、DeNAみたいな企業と言ったところだろうか。そして何と株価は10%値上がりし、3億円近い利益に!!
しかし株初心者の財前は株価がもっと上がるだろうと楽観視し、利確(株が上がり利益が出たところで売却し、利益を確定させること)せずw案の定株価は下がってしまい、他の部員たちは財前が大きな損失を出したのだろうと呆れる。しかし財前は、株価が元値を割る少し前で損切りし、わずかではあるが利益を出していた。
損切りとは、投資家が損失を抱えている状態で保有している株式等を売却して損失を確定させること。ロスカット、ストップロスとも呼ばれる。購入した株式の価格が下落して、その後の回復が見込めないと判断できるケースでは、損切りが有効と考えられている。
この場合、ゲーチキの株は一旦10%株価が上がったが財前はそこで利確させなかったため、そこから株価が下落し、株価を売却し損切りしたのだが、損切りした時の株価がゲーチキの株を買った時の株価より僅かに高かったため、損失は出なかった。株をする上で、この損切が出来るかどうかが重要になってくる。
2巻の終わりで出てくるのが道塾学園創始者の藤田家の長女・藤田美雪。美雪は財前と同い年で、東京の超名門女子高に通う投資家。美雪は同級生らと共に女子3人で投資クラブを作り、道塾に対抗する。
美雪の祖父・藤田繁富も登場し、なぜ日本では投資が一般的でないのかを説明する。その原因は戦争にある。1930年代、日本は太平洋戦争に向けて莫大な資金を必要としていた。苦肉の策として昭和13年、「国民貯蓄奨励局」を設立し、国を挙げて貯蓄を推奨した!「貯金しない者は非国民」というレッテルを貼ることで国民に貯蓄をさせた。
要は、国民からかき集めた金を全部戦争につぎ込んだって事。冷静に考えてみると日本政府、鬼畜すぎるwww
結果日本は戦争で敗北。国は貧しくなり、国民は益々貯金をしていく。そうして日本では貯蓄こそが至高、投資はギャンブル!みたいな価値観が植え付けられた。
実際、日本は世界的に見ても投資をしている国民が外国に比べて圧倒的に少ない。わずか80年ほど前に広まった「貯蓄>投資」というプロパガンダが未だに根強く残っている。だから株とかをやらない人が多いんだろうねー。貯蓄と投資、どっちを選ぶかなんて結局人それぞれだろうけど。
最後まで読んでいただきありがとうございました!ちなみに1巻はkindle unlimitedで無料なので読んでみてください。
インベスターZ(1) (モーニング KC) [ 三田紀房 ] 価格:704円 |
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9836896
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック