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福岡地裁は、福岡県那珂川市が管理する歩道でランニング中に転倒し負傷した男性に対し、市に約280万円の支払いを命じる判決を下しました。男性は歩道の路面のコケに滑って転倒し、胸の骨を8本折るなどのけがを負いました。

判決では、裁判長は男性が転倒したのはコケが原因と認め、歩道の安全性が欠けていたと判断しました。現場の歩道には厚さ2〜3ミリのコケが生えており、近くの擁壁から漏れた水で歩道がぬれていたと報告されています。市は住民からコケに関する苦情を受けていなかったと主張しましたが、裁判所はこれを退けました。

また、市は事故後に漏水対策を実施したことも考慮され、コケの除去や漏水対策は困難でなかったと指摘されました。したがって、事故は市が回避できた可能性があったとされました。

一方で、男性にも一部の過失があると判断されました。路面のコケがあったことは見れば分かるため、男性はそれを避けて走ることができたとされました。

つまり、市の怠慢な管理と男性の一部の過失が原因で事故が発生したと判断され、市に約280万円の支払いが命じられました。