2014年10月30日
スパークプラグがかぶるとは、どういう事か?
たまに、エンジンがかからなくなった時に、『プラグがかぶった』とかって聞いたことはないでしょうか?
これは、スパークプラグのかぶりと言って、エンジン内のスパークプラグに燃料や水分が付着することにより、スパークプラグに火花が飛ばなくなり、エンジンがかからない状態の事です。
スパークプラグは、エンジン内でガソリンと空気の混ざった混合気に火花を飛ばして着火する役目の部品で、火花はスパークプラグの先端に高電圧を一気にかける事で、細い電極と電極の間に火花=スパークが飛ぶように作られています。
スパークプラグがかぶってしまうと、そのスパークプラグの電極に高電圧がかかっても電気が逃げてしまって、火花が飛ばなくなってしまいます。
どんな時にスパークプラグがかぶるかというと、エンジンの燃料が出過ぎていて混合気が濃い場合や、エンジンが十分温まっていない状態でエンジンを切った時などに起こりやすいです。
ですが、最近のエンジンは、燃料の噴射量をコンピューターで精密に電子制御しているため、スパークプラグがかぶるような事はあまりありませんが、昔のキャブレーターという、電子制御がまだない時代のエンジンでは、燃料を濃くしたり薄くしたりが今ほど精密でなかったため、余分に燃料を吹く必要があった関係で、スパークプラグのかぶりも、頻繁にあったようです。
とはいえ、最近の電子制御のエンジンでも、実はスパークプラグのかぶりが起こる場合があります。
それは、結露の水滴です。
特に寒い時期限定ですが、家の窓にできる結露の水滴と同じ原理で、エンジン内にも結露が起こる事があります。
エンジンがあまり温まっていない状態でエンジンを切ってしまうと、空気中の水分やエンジン内の水蒸気がエンジン内に溜まっていて、それが寒い時期ですと、エンジン内のシリンダ壁面やスパークプラグの周辺で水滴を作り、その水滴がスパークプラグの電極に付着して、スパークプラグが濡れてしまって、スパークプラグがかぶった状態となり、火花が飛ばずエンジンがかからなくなってしまいます。
車を少し移動させただけで止めてしまった時の次の朝などは、そうなり易いので、要注意です。
そうならないためには、少しの移動などでエンジンが温まっていないようなら、エンジンが温まるまでしばらくかけっぱなしにしておくか、少し周辺をドライブするかして、とにかくエンジンを一度温めてから止めるようにする事です。
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