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2017年12月16日
【ポリフェノール】の効果でアンチエイジングや美肌、ダイエットを叶える?!
『ポリフェノール』が健康に良いということは知っていても何がどう良いのか、何を食べれば摂取できるのかというところまでは詳しくわからない、という人が多いのではないでしょうか?
赤ワインは日本でもブームになりましたが、他にもポリフェノールを含む食材はたくさんあるんです。
そこで今回は「アンチエイジングや健康に様々な効果効能があるポリフェノールのすごさについて」紹介します
活性酸素を除去するポリフェノール
ポリフェノールには強力な「抗酸化作用」があり、健康に良い栄養としてすっかり定着した感があります。
ビタミンCのように、ポリフェノールという固夕名詞を持った物質ではなく、化学構造状の定義でいうと「2つ以上のOH(水素基)がついたフェノール環構造をもつ分子の総称」ということになっています。
ファイトケミカルの一種
たんぱく質や脂質などの5大栄養素に加え、食物繊維が第6の栄養素といわれるようになったのは1971年。
それ以外の物質は栄養素としては見なされていませんでした。
1980年代に入り、植物にはビタミンとはまた違った働きをする物質があるということがわかり、それが『ファイトケミカル』と名付けられました。
植物の色素
芳香成分
えぐみ
渋味成分
などがすべてファイトケミカルです。
ポリフェノールのその中のひとつで、4000種類以上もあるのだとか。
ほとんどが水溶性で抗酸化作用を持っています。
フレンチパラドックスがきっかけで注目を浴びる
フランス人は肉、バター、チーズが大好きで、高カロリーの食事をしているにもかかわらず、心臓病による死亡率が低い、という『フレンチパラドックス』に注目したのがフランスの科学者ルノー博士。
その要因が赤ワインであるということが発表されると、赤ワインのポリフェノールに注目が集まるようになりました。
それからは抗酸化力を始めとする様々なポリフェノールの効能が研究されるように。
日本でも赤ワインは大ブームになりましたよね。
ポリフェノールは植物に含まれている
たとえばビタミンは植物にも動物にも含まれていますが、ポリフェノールは植物の光合成によって作り出される成分で植物の「葉」「茎」「実」などに含まれています。
動物よりも植物のほうが長生きできるのは、このポリフェノールの抗酸化作用の力が大きいといわれています。
ポリフェノールの種類はこんなにある!!
ポリフェノールには本当にたくさんの種類があり、それぞれが独自の薬効を持っています。
カカオポリフェノール
チョコレートだけではなくココアにも含まれている『カカオポリフェノール』。
カカオ豆に含まれているポリフェノールで、チョコレートの少し香ばしい香りの元でもあります。
カカオポリフェノールの一番の働きは「気持ちをリラックスさせる」こと。
ストレスを和らげて、抗ストレスホルモンの分泌も抑制します。
その他にも
血管を広げて高血圧予防
動脈硬化の予防
アレルギー症状の緩和
脳の活性化
ニキビ予防
などに効果があるとされています。
仕事をしていて疲れた時やストレスを感じた時にチョコレート食べるとホッとするのはカカオポリフェノールの効果だったんです。
また、チョコレートのカカオ成分には「カカオプロテイン」も含まれていて、小腸で消化されずに大腸に到達するため、「便通改善」の働きもあるとされています。
チョコレートのカロリーが気になる人は、ミルクチョコレートよりもダークチョコレート、少し苦いですがカカオの含有量の高いものを選ぶとよいでしょう。
甘いものは逆にニキビの原因になってしまうので注意です。
アントシアニン
青紫の色素成分で
ブルーベリー
ビルベリー
カシス
なす
紫芋
黒豆
ブドウ
などに含まれています。
光の刺激を脳に伝えるための「ロドプシン」という物質の再合成を促進することで、視力の回復に役立つとされています。
アントシアニンだけで400種類以上もあるとか。
また、血圧をあげる酵素の働きを阻害するので、「高血圧の予防」にも役立ちます。
血小板の凝固を防ぐ
毛細血管を保護する
心筋梗塞・動脈硬化などを防ぐ
肝機能を改善する
など、様々な効果があります。
アントシアニンは加熱しても壊れないので、ブルーベリーのジャムにしてもOK。
ただし、食用のブルーベリーよりもサプリメントに使われる野生種のブルーベリーのほうがアントシアニンの含有量は多いそうです。
クロロゲン酸
コーヒー以外にもさつまいもの皮にも含まれています。
細胞の突然変異を防ぐことで「ガンを予防」するとされています。
カフェ酸
コーヒーの深みのある色や香りの元になっているポリフェノールです。
「ガンの増殖」や「転移を抑える」効果が期待されています。
エラグ酸
ガンの発生だけではなく、増殖も抑える働きもあります。
また、血中のコレステロールを低下させ、肝機能を強化します。
高血圧
糖尿病
など様々な「生活習慣病」に効果があるとして注目されるポリフェノールです。
フェラル酸
米ぬかに含まれる『フェルラ酸』は、活性酸素を除去する働き以外に
紫外線を吸収する
メラニン色素の生成を抑える
などの働きで、「美白効果の高いポリフェノール」として、化粧品などの成分として使われています。
大豆イソフラボン
これもすっかりおなじみのポリフェノールがしれませんね。
「大豆」や「豆腐」などの大豆製品に含まれています。
女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあるので、女性ホルモンのバランスを整えて、
生理不順
生理痛
生理前症候群
更年期障害の不快症状の緩和
などに役立つとされています。
カテキン
『カテキン』は、「抗酸化作用」「抗菌作用」にすぐれ、食中毒の原因になる、
黄色ブドウ球菌
腸炎ビブリオ菌
ボツリヌス菌などの強力な細菌の細胞膜を破壊して殺すことができるんです。
また、O-157を引き起こす種類の黄色ブドウ球菌や胃潰瘍の原因とされるピロリ菌を退治することができるのです。
抗ウイルス作用でインフルエンザや風邪のウイルスから体を守るので、風邪の季節は積極的に緑茶を飲んで、うがいも緑茶でするといいですよ。
脂肪の吸収を抑えて体脂肪を減らす
血糖値を低下させる
などの働きもあることからトクホ(特定保健用食品)にもカテキンも含まれています。
「中性脂肪」が気になる人にも効果的です。
タンニン
紅茶や緑茶に含まれる渋みの元『タンニン』。
タンニンには肌を引き締める「収れん作用」があることから、洗顔料などの化粧品にも配合されています。
脂肪分解作用
殺菌作用
抗がん作用
抗ウイルス作用
など様々な薬効があります。
血中コレステロールを低下させることから、「心臓疾患」や「脳梗塞」を予防する働きもあります。
ロズマリン酸
タンニンの仲間である『ロズマリン酸』は、
赤じそ
ローズマリー
に多く含まれています。
アンチエイジング効果が高く、その「美肌効果」から化粧品にも配合されています。
抗炎症作用と抗アレルギー作用が強く、
アトピー性皮膚炎
花粉症
関節炎
などの症状に良いとされています。
アップルフェノン(リンゴポリフェノール)
リンゴに含まれるポリフェノール、『アップルフェノン』はアレルギー症状の改善に役立つとされています。
「ビタミンC」や「食物繊維」で肌にもいいのに、皮にはポリフェノールがたっぷり。
また、メラニンの生成を抑えるので、「シミ」の改善にも役立ちます。
1日1個は食べたいものです。
ウーロン茶ポリフェノール
脂肪の分解を促進して体脂肪を減少させるといわれる『ウーロン茶ポリフェノール』。
脂っこい中華料理にウーロン茶の組み合わせは理にかなっているわけです。
また、血中コレステロールを低下させるので、「ダイエット」だけではなく「生活習慣病」が気になる人にもオススメです。
レスベラトロール
赤い色素をもつ『レスベラトロール』。
ブドウの果皮
赤ワイン
ピーナッツの渋皮
サンタベリー
などに含まれています。
「動脈硬化」などを防ぎ、「生活習慣病」の予防が期待されているポリフェノールですが、その効果は動物実験の段階のものが多く、更なる研究が待たれるところです。
ポリフェノールの美容効果
活性酸素を除去する働きは、美容に対する効果大!
スキンケアだけではなく、ポリフェノールを含んだ食品を摂ることで、体の中からきれいになりましょう。
シミやシワを防ぐアンチエイジング効果
活性酸素は肌の老化の元凶です。
活性酸素は本来身体に必要なもので、外的から体を守る大事な役目があります。
ところが増えすぎると細胞を傷つけて
シミ
シワ
の原因になるのです。
鉄も酸化するとさびますよね。
恐ろしいことにあれと同じ現象が細胞でも起きるわけです。
ポリフェノールには強力な抗酸化作用があるので、増えすぎた「活性酸素を除去」して身体が錆びつくのを防ぎます。
脂肪燃焼効果でダイエットにも有効
ポリフェノールの中には、『ダイエット』に効果があるものがいくつかあります。
「脂肪の吸収を抑える」とともに、「脂肪の燃焼を促進する」してくれます。
アップルフェノン(リンゴポリフェノール)
クロロゲン酸
ウーロン茶ポリフェノール
カテキン
などがダイエットに効果的なポリフェノールです。
ポリフェノールでもっと健康に!!
ポリフェノールには「動脈硬化」や「糖尿病」などの『生活習慣病』を予防する働きもあります。
まだ若いから関係ないと思っているかもしれませんが、今や年齢は関係ありません。
昔は中高年の病気だと思われていたものも、しょくの欧米化や不規則な生活で、20〜30代の女性にもその予備軍が大勢います。
健康診断の結果は問題ありませんか??
ポリフェノールを積極的に摂って、将来生活習慣病にならないように気をつけていきたいですね。
生活習慣病の予防と改善効果
ポリフェノールには血中コレステロールを低下させることで、
高血圧
糖尿病
高脂血症
動脈硬化
などの予防に効果があるとされています。
脂っこいもの、甘いもの、味が濃いものが好きな人は特に要注意です。
ウーロン茶ポリフェノール
クロロゲン酸
アントシアニン
エラグ酸
などを摂ると良いでしょう。
がんの予防・増殖を抑える効果
がんの細胞自体は毎日身体のあちこちで発生していますが、通常の免疫力が働いていればなくすことができます。
ところが、ストレスの多い毎日では体内に活性酸素が大量に作られて健康な細胞を傷つけてしまいますし、免疫力も低下していきます。
ポリフェノールはその活性酸素を除去する力が強いので、がんの予防に役立つとされています。
なぜがん細胞ができてしまうのか、その原因の多くは食生活などの生活習慣なのです。
ファストフード
インスタント食品
動物性脂肪の多い食事
などは、がんのリスクを高めるといわれています。
ポリフェノールを含む野菜や果物をたっぷり食べていれば、活性酸素を取り除き、がん細胞の増殖を抑えるので、がん予防の効果が期待できるというわけです。
更年期障害の症状を改善する
大豆や豆腐などの大豆製品に含まれている「大豆イソフラボン」には、女性ホルモンのバランスを取る働きがあります。
イソフラボンが体の中で効果を発揮するためにはエクオールという成分への変換が必要ですが、それが出来るのは女性の中でも50%ほどしかいないようです。
ただ、欧米人は3分の1程度だといいますから、それよりは多いですね。
更年期障害が出てから急いで豆腐を食べるのではなく、40代半ばに近づいたら徐々に準備を。
エストロゲンという女性ホルモンの減少にあわせて大豆イソフラボンを徐々に摂っていくと、急激なホルモンバランスの乱れを起こさずに済むでしょう。
骨粗しょう症を防ぐ働き
カルシウムを毎日摂るのは難しいですよね。
女性の場合は女性ホルモンが減少することによって骨の代謝が悪くなるので、閉経後は『骨粗しょう症』になりやすいと言われています。
そうなる前にポリフェノールで予防しましょう。
骨粗しょう症の予防にも大豆イソフラボンが役に立ちます。
減少するエストロゲンを補うことで、「骨からカルシウムが溶け出すのを防いでくれる」からです。
骨粗しょう症になってからでは遅いので、まだ骨が丈夫なうちから対処して骨密度を高めていきましょう。
赤ワインの認知症の予防効果
赤ワインに含まれるポリフェノールで『認知症予防』ができるかもしれないと期待がたかまっています。
最も抗酸化作用の強い機能性食材は「葡萄酒(赤ワイン)」に含まれるポリフェノールやレスベラトロールと言われています。
1日2杯程度の赤ワインを毎日飲むと良いのだそうです。
お酒の好きな人にとっては朗報ですね。
ポリフェノールをたっぷり摂る方法
ポリフェノールが美容や健康に良いことが分かりましたね。
では、どのように摂れば効果的にポリフェノールを摂取できるのでしょうか。
こまめに摂取することが大事
ポリフェノールは水溶性なので「持続時間が短い」のが特徴です。
体内に入って3〜4時間もすると体外に排出されてしまいます。
つまり、長時間にわたって効果を実感できるのではなく、また「溜めておくことも出来ない」のです。
ですからポリフェノールは『こまめに摂るのが大事』なんです。
ポリフェノールを意識して食材を組み合わせる
1度にたくさん摂らず、こまめに摂るにはどうするか…。
常にポリフェノールを含んだ食材選びを意識しておくといいでしょう。
例えば、
朝は牛乳よりもブドウのジュース
ランチの後にコーヒーか紅茶
寝る前にはハーブティーよりもホットの豆乳
おやつはクッキーよりビターチョコレート
パンにつけるならバターよりブルーベリーのジャム
脂っこい食事の後は水よりウーロン茶
など、ポリフェノールを意識しながら食事をしていると、自然とポリフェノールを摂ることができるようになります。
ポリフェノールが多く含まれる皮ごと食べる
ポリフェノールは『皮の部分』に多く含まれているので、野菜も果物もできるだけ皮ごと食べた方がたくさんポリフェノールを摂ることが出来ます。
特に「果物は皮をむかずにそのまま食べた方がいい」ですね。
ブドウも種無しで皮ごと食べられる品種もありますし、リンゴもそのまま食べましょう。
皮ごと調理するジャムなどもおすすめです。
ポリフェノールを摂るときの注意ポイント
何事もほどほど、適量というのがあります。
体に良いからといって過剰摂取をするとかえって健康を損なうことも。
コーヒーのクロロゲン酸ががんにいい!といって1日に10杯も飲んだら、カフェインの摂り過ぎになってしまいます。
体に良いという食べ物も、様々な栄養素を含んでいるのでバランスよく適量を摂ることが大事ですよね。
過剰摂取したときの副作用が心配されるポリフェノールにはどのようなものがあるのかも知っておきましょう。
妊娠中は大豆イソフラボンに注意
イソフラボンには女性ホルモンのバランスを整える作用があり、「生理前症候群」や「更年期障害の諸症状の緩和」に有効とされています。
これは、女性ホルモンのエストロゲンを補うことでバランスをとることができるからです。
ただ、妊娠中は心も身体も通常の状態ではなく、イソフラボンを過剰摂取をするとただでさえ乱れているホルモンバランスを余計に乱してしまう可能性があります。
豆腐や大豆製品から摂れるイソフラボンの量での十分なので、サプリメントで過剰摂取にならないように気を付けてくださいね。
コーヒーは1日5杯までにしておく
朝、ランチ後、おやつの時間。
これだけでもう3杯ですが、それ以外の時間もコーヒーを飲んでいる人は、クロロゲン酸の摂り過ぎに注意が必要です。
コーヒーにはカフェインはクロロゲン酸などが含まれているので、「脂肪燃焼効果」や「がん予防」の効果が期待できますが、実は『過剰摂取は肥満になる』、というこどか西オーストラリア大学の研究チームの実験でわかっています。
コーヒーが好きな人は1日に4杯までにしておいた方がいいでしょう。
様々なポリフェノールを組み合わせることが大事!!
何でも身体にいいからといって、そればかり摂るのはよくありません。
色のきれいな野菜や果物にはたいていポリフェノールが含まれていると考えてもいいので、「様々な種類のものをバランスよく食べることが大切」です。
食材選びをする時は、『色を重視する』とポリフェノールを摂りやすくなるかもしれません。
健康に不安のある人も、薬に頼る前にポリフェノールの力を借りて、細胞レベルで体質改善をしてみては?