2010年11月13日
おでん
玉島おでん売り出せ 特産練り製品「カステラ」入り 倉敷
商議所が力 ふれあい物産展 あす5団体出店
練り製品の「カステラ」が特徴の玉島おでん(倉敷市玉島の「おたやん食堂」で) 倉敷市・玉島地区で、玉島商工会議所が中心となって魚介類の練り製品「カステラ」を具材に使った「玉島おでん」を売り出している。14日に同市玉島支所で開かれる同商議所主催の「玉島ふるさとふれあい物産展」には、5団体が出店。来場者にアンケートを行うほか、今後、共通のぼりや食べ歩き地図を作成する方針で同商議所の担当者は「港町・玉島の食文化を広くアピールしたい」と意気込んでいる。
同地区は港町として栄え、明治期から魚介類を使った竹輪などの練り製品の加工業が盛んだった。おでんの具材として好まれる鶏卵や大根の産地で、女性経営者でつくる「玉島おかみさん会」らが2年前から、地元産にこだわったおでんを考案、販売をしていた。
全国的なB級グルメブームに目を付けた同商議所などが今夏、「一目で玉島おでんと分かる特徴を出そう」と、さらに検討。製造が続く〈玉島の味〉とも言えるカステラを入れるルールを定めた。
カステラは、「かまぼこ」の食感に近く、食べると卵の香りが口の中に広がるのが特徴。地元の鮮魚加工会社「元大」によると、魚のすり身に卵、でんぷんなどで加工。巻きずしやお吸い物、お節料理などに使われ、同社では月平均6000本、12月はその倍が売れるという。安田信次常務は「おでんは新しい食べ方。さらに需要が伸びるかも」と期待する。
現在、地元で「玉島おでん」を提供する飲食店は、8店舗。創業半世紀の「おたやん食堂」は10月から「玉島おでん」をメニューに加え、カステラの色や味を損ねないように、ダシのしょうゆを少し薄目にした。店長の別所洋明さん(47)は「最初はどうかと思ったが、意外にお年寄りや女性からの受けが良い」と手応えを感じている。
物産展では、5団体がそれぞれのレシピで販売。同商議所は「単なるブームではなく、じわじわと浸透させたい」としている。
(2010年11月13日 読売新聞)
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