2009年11月05日
沢内村の特徴は、第一は極めて貧しいこと・・・・・・・
〈沢内村の特徴は、第一は極めて貧しいこと、第二は乳児の死亡率が高く極めて不健康であること、第三は極めて雪の深いことであります〉
▼45年前、岩手県・沢内村(現西和賀町)の深(ふか)沢(さわ)晟(まさ)雄(お)村長は「私の政治理念」と題する一文を残した。山間部のこの村は、郵便配達も止まる豪雪の中で貧困ゆえに近代医療の恩恵を受けることなく幼い命も失い続けていた
▼〈人命の格差は絶対に許せない〉と深沢は続けた。〈感傷的なヒューマニズムでもないし人権尊重という民主主義の題目唱和でもない。もっと切実で生々しい生命自身の現実課題と解するのに何の無理があろう〉
▼冬の交通手段を確保することから始め、次には老人と乳児の医療費無料化に踏み切った。勝手なことはするなと国は反対したが、憲法25条の「生存権」を盾に実行し、乳児の死亡率をゼロにした。「三悪」の最後・貧困との戦い半ばの59歳で亡くなった
▼昨秋、深沢晟雄資料館ができた(冬は休館)。「予想した以上に多くの人が、県外からも訪ねてこられます」。電話の向こうで声が弾んだ。「東京が多いですね。九州からもこられましたよ」
▼これからもっと増えるだろう。深沢を描いた映画「いのちの山河 日本の青空2」ができた。自主上映などが始まった。九州では11月3日の柳川市をはじめ飯塚市、唐津市、北九州市などで予定。詳しくは九州共同映画社=092(741)7112へ。
▼45年前、岩手県・沢内村(現西和賀町)の深(ふか)沢(さわ)晟(まさ)雄(お)村長は「私の政治理念」と題する一文を残した。山間部のこの村は、郵便配達も止まる豪雪の中で貧困ゆえに近代医療の恩恵を受けることなく幼い命も失い続けていた
▼〈人命の格差は絶対に許せない〉と深沢は続けた。〈感傷的なヒューマニズムでもないし人権尊重という民主主義の題目唱和でもない。もっと切実で生々しい生命自身の現実課題と解するのに何の無理があろう〉
▼冬の交通手段を確保することから始め、次には老人と乳児の医療費無料化に踏み切った。勝手なことはするなと国は反対したが、憲法25条の「生存権」を盾に実行し、乳児の死亡率をゼロにした。「三悪」の最後・貧困との戦い半ばの59歳で亡くなった
▼昨秋、深沢晟雄資料館ができた(冬は休館)。「予想した以上に多くの人が、県外からも訪ねてこられます」。電話の向こうで声が弾んだ。「東京が多いですね。九州からもこられましたよ」
▼これからもっと増えるだろう。深沢を描いた映画「いのちの山河 日本の青空2」ができた。自主上映などが始まった。九州では11月3日の柳川市をはじめ飯塚市、唐津市、北九州市などで予定。詳しくは九州共同映画社=092(741)7112へ。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image