2017年06月03日
健常児にも障害児にも当てはまらないがゆえの問題
…と言うと、多くの場合ベッドで寝たきりか、重度な障害を持っているかのような状態を想像されてしまいます。
でも、次男は普通に走り回って遊びます。
はしゃぎすぎると少し呼吸が苦しくなることもありますが、だからと言って酸素が必要になることはありません。
体はやや小さいものの、身体面・運動面は正常に発達しています。
気管切開をしていますが、びっくりするような大きな声を出すこともあります。
ただ、気管切開のため明瞭に発音できない言葉もあるので、聞き間違えてしまうことはあります。
そんな時、次男は「違う」と言って、正しく訂正しようとします。
社交的で、明るく、他の人にも自分から話しかけ、積極的にコミュニケーションをとります。
でも、次男は「健常児」とはみなされません。
・痰の吸引という医療的行為が必要なこと、
・首に装着しているカニューレが外れると命に関わるため、特別な配慮が必要であること、
・気管切開で言葉が聞き取りづらい、などという点で、いろいろな制約を受けることになります。
例えば、通常の子どもたちと同じように幼稚園や保育園などの集団保育に参加することが、現段階ではできません。
かといって、医療的ケア児は「障害児」にもあてはまりません。
肢体不自由や、知的障害のある障害児向けのサービスは自治体もある程度提供していますが、医療的ケア児が使えるサービスはかなり少ない状況です。
最近でこそ、「医療的ケア児」という言葉が知られるようになりましたが、私が3年前に次男を生んだ時は、そんな言葉すらほとんど使われておらず、どのカテゴリーにも入らない医療的ケア児は制度のはざまで支援から漏れているような印象でした。
その結果、母親をはじめとする家族が全ての負担を抱え込まねばならないという問題が生じます。
子どもが小さい頃は命を守るのに必死で気づかなかったことが、成長につれて少しずつ見えてくるようになります。
そんな時に、どこに相談すればいいのでしょうか?
どんな風に解決すればよいのでしょうか?
医療的ケア児の状態は多様であり、自治体などによっても支援の状況が異なるため、「一つの答え」というものはないかもしれません。
ですが、一つの事例として、次男の場合の経験を同じような「医療的ケア児」のママたちと共有できたら…と思っています。
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