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2019年02月01日

X染色体の不活化現象

 ヒトは母と父それぞれ片方ずつからに存在する相同染色体を引き継いでいるため二倍体である.相同染色体の同じ遺伝子座に位置する対立遺伝子が同じであればホモ接合体と呼ばれ,異なればヘテロ接合体と呼ばれる.これらは身体の設計図である遺伝子型(genotype; ジェノタイプ)を表している.実際に遺伝子が働いて身体の機能を果たしている状態を表現型(phenotype; フェノタイプ)と表している.一般的に遺伝子型が表現型を規定していると考えると分かりやすいが,遺伝子型になんらかの変異があったとしても表現型に明らかな異常がない場合もある.また,その逆も真である場合がある.

 ヒトの常染色体(autosome)ではトリソミーなど一部の相同染色体が二つ以上認められた場合や染色体欠損が認められた場合に特異的な形質を表すことがある.性染色体であるX染色体は男性の場合は一つであるが,女性の場合には二つあることになる.染色体数と異常形質の関係については未知の部分があるが,常染色体トリソミーで多くは致死的で生存が確認されている21,18,13番染色体トリソミーでも特異形質が現れるのに,核型46,XXや核型47,XXXで表現型は正常女性となるには何かしらの要因が働いていると考えられる.X染色体はY染色体と比較しても5倍程度の大きさがあり,それ故に含まれているDNA量もX染色体の方が大きいと考えられる.もし過剰なDNA量が影響しているならば,X染色体の重複は問題であるはずである.

 これについて一つの仮説が提唱されている.それはX染色体の不活化現象と言って,提唱者の名前をとってライオンの仮説(ライオニゼーション; lyonization)と呼ばれている.端的に説明すると女性の場合二つあるX染色体の片方が不活化しており,もう片方のX染色体しか遺伝子発現に関与していないと考えられているのである.不活性化は発生の第1週に起こると考えられ,母父のうちどちらから引き継いだX染色体が不活性化されるのかは現在のところ法則性は見出されていない.不活性化している方のX染色体は密に折り畳まれており,バー小体(Barr body)と呼ばれている.

 X染色体連鎖劣性遺伝形式を取るデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy)は男性の発症確率は3,500人に1人である.仮に疾患遺伝子のホモ接合体であった場合に女性が発症する確率は3,500×3,500≒1200万人に1人と稀であるが,実際には女性が発症する頻度は100万人に1人程度である.この現象をライオンの仮説で説明する場合はヘテロ接合体であった場合に,疾患遺伝子の方が活性化して,野生型の方がバー小体となって不活性化していると考えられる.

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posted by Alice at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 染色体
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