NHK BS4Kでは3週に渡り『エヴァンゲリヲン新劇場版』の「序」「破」「Q」の3作品を放送した。既にBDパッケージは購入済みだが4Kリマスターとの触れ込みに期待して「Q」を視聴してみた。
結論から言うと5.1ch放送でもAACの圧縮音声では迫力不足で4K画質の足を引っ張る。その4K画質もポケモンショックことテレビ放送の光過敏性発作対策で戦闘シーンはコントラスト不足となりこちらも迫力不足でガッカリした。予想通り、これなら素直にBDを4Kアプコンして観た方が楽しめる。
ちなみにBD-REに焼いていて「序:1h40m 11940MB」「破:1h51m 14800MB」「Q:1h34m 12663MB」と4K放送にしてはビットレートが低い。それによって画質が犠牲になっている様に見えなかったのでアニメとしてこのデータ量で充分だったということだろう。
「Q」は購入していたが開封もしておらず未視聴だったので4K版が初視聴となった。LD時代から私には良くある、購入していつでも観られると安心して未視聴のままTV放送が初視聴と言うパターンだ。(^_^;;
「Q」はTV版や過去の劇場版とは異なる「急」展開となると聞いていたので話ぶっとんでいても驚かなかったが、14年経過しても主要メンバーが年を取っていないのはエヴァの呪いとか、13号機が人工子宮から誕生する様な登場の仕方をするとか、世界が崩壊しているのにネルフやヴィレが兵器開発を続けられるとか、「破」までのリアリズム路線からファンタジー路線に変更したのかと思う様な設定には唖然とした。
ネルフとヴィレが対立して戦闘状態にありエヴァ同士で戦い合うというのは『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年)』にあったゼーレのネルフ襲撃を焼き直したのかと思う展開だ。どうやら庵野総監督はこの様な設定がお好きらしい。
空中戦艦AAAヴンダーが登場するのも『ふしぎの海のナディア(1990年4月)』の最後に突然N-ノーチラス号が登場して飛行したことを思い出せば、22年後にこのアイディアをREDO.するとは思わなかったが、まあ納得出来る。
カヲル君とシンジ君が時間を掛けて友情の育むシーンは腐女子への「サービスサービス」なのかと思いながら見ていた。それでいてカヲル君の運命は変わらなかったのは意外だ。(^_^;;
完結編「||」の2020年6月公開は延期されてしまったが、アスカ、シンジ、仮称レイの救助を求める8年間の旅は無事終わるのだろうか…。
私にとって『新世紀エヴァンゲリオン』はTV版24話で終わっており、TV版25,26話も、旧劇場版も、「Q」もパラレルワールドの話だと認識させられた初視聴だった。