大型テレビに比べ価格と設置場所で有利とプロジェクターとスクリーンを使ったホームシアターが紹介されその歴史が語られた。
1950年代:OHPがルーツ
1973年:ソニー カラービデオプロジェクションシステム50型VPP-2100発売
1977年:三菱電機 世界初メニスカスレンズ方式72型ビデオプロジェクター発売(115万円)
1985年:ソニー ベータマックスVTR内蔵カラービデオプロジェクターVidimagic FP61発売(69.5万円)
1989年:パナソニック ホームTHXサウンド採用ホームシアターシステム発売(15台以上の機材代500万円)
1996年:DVD発売、5.1chサラウンド普及へ
2010年:3D対応プロジェクター ソニーVPL-VW90ES発売
2011年:4K対応プロジェクター ソニーVPL-VW1000ES発売
AV評論家/女子オーディオ会長:林正儀氏が出演して部屋を暗くして映画館の様に観るプロジェクターの魅力を語った。オーディオマニアはテレビを入れたがらないがプロジェクターは導入して楽しんでいると言う。自身も120インチスクリーンで一番安い外車の価格ほどの機材を使っていると答えた。ホームシアターは思ったより敷居は高くないので取り組んで欲しいと勧めた。
プロジェクターの仕組みとしてDMDを搭載したDLP方式と液晶パネルを使用した3LCD方式の説明があり、光の3原色の原理が解説された。国内市場17年連続シェアNo.1のセイコーエプソンは大型ファン使用の静穏性、レンズシフト採用、純白強力光源ランプ搭載とホームプロジェクターのこだわりを説明した。
5.1chサラウンドスピーカーの設置場所と配線を解決したヤマハYSPシリーズの開発苦労秘話が明かされた。2002年ワンリミテッド社(現ケンブリッジメカトロニクス社)と共同開発を始めた時の試作機は254個のスピーカーがあった。YSPは正面でテレビの赤外線リモコン信号を受け取り背後から送り出す仕組みを備えていて必ずリモコンが効くようになっている、とのことだ。
テレビの下に置かれることが多いので「声がテレビの下から聞こえる」との意見が多く今後の改善点と捉えている。チュートリアル徳井義美さんがある番組でYSPを紹介してくれたお陰で知名度が上がり指名買いが増えたということだ。
ホームシアター専門店のグランドアバック新宿店とメーカーショールームの銀座ソニービルが紹介された。VPL-VW1000ESは1000台売れたと言う。
なお番組で紹介されたモデルは次の通り。エプソンEH-TW510S、ヤマハYSP-4300、エプソンMG-850HD、ソニーHT-CT260、ソニーVPL-VW1000ES、電源タップ:クリプトンPB-111(39.800円)、HDMIケーブル:スープラHD-5(18,900円)、スピーカーケーブル:ZONOTONE 6NSP-4400S Meister(3,300円/1m)、ボード:TAOC SCB-RS50G(34,650円)だ。
MC徳井義美氏と内田恭子さんのオーディオアクセサリー説明がなかなか笑えた。電源タップを「たこ足コンセントの凄い版」、高級HDMIケーブルを「あぜ道より高速道路」、ボードを「下敷き」と言うのが一般人の感覚だろう。(笑)
BGMがレイダーズやスターウォーズというのは映画的でワクワクしてきて良い。視聴には「スノーホワイト」が上映されていたがもう少しスタジオを暗くしないと黒浮きや色再現が悪くプロジェクターが可哀想だ。
徳井氏は「スクリーン選びに悩むくらいならとりあえず壁に映せばいい」と言うのは行動力ある言葉だがちょっと乱暴過ぎて苦笑してしまった。「この明るさでも十分見られる」と言っても林氏はちゃんと助言すべきだろう。
プロジェクターの歴史であればルーツは映写機だと思うのだがOHPとは意外だった。正確にはOHPシートの代わりに置く大型液晶プレートだというのはこの記事を書くのに色々検索していて教えられた。確かにそんな機器があったような気がする。
私的には1989年発売のシャープ液晶プロジェクターXV-100Zは紹介すべきだったと思う。市ヶ谷ビルのショールームで見て画素の粗さよりその画面の大きさに驚いたことが強く記憶に残っている。2003年発売のソニーQ004も世界初のフルHD対応ということで取り上げて欲しかった。
プロジェクターの仕組みは図表で見て知っていたが映像で見せられると実に分かり易い。DLP方式のチープなCGに対して透過型液晶パネル方式のCGの立派なこと。エプソン制作なのだろうか。反射型液晶パネル方式が省略されたのは取材先がエプソンだから仕方ないと言う気がしたがEH-R4000も発売しているので尺の都合なのだろう。(苦笑)
VPL-VW1000ESが発売9か月強で販売台数1,000台というのは、松下電器産業のTH-AE700は2004年から1年間で12,000台販売したと言うのだからありうる数字としても驚きだ。
色々と楽しめた番組内容だったので、来週の「CEATEC JAPAN 2012」も期待出来そうだ。
【関連リンク】
『ソニー プロジェクターの歴史』
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/sonyhistory-n.html
『ソニー FP61』
http://www.geocities.jp/jnkei/FP-61.html
『ホームシアターの進化を振り返る。プロジェクター編』
http://blog.ippinkan.com/archives/20080604223347
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