超小型人工衛星を大量に打上げ携帯電話通信網を築こうという話だが、将来的に千個以上の超小型人工衛星をレコード盤軌道で制御し電波のサービスエリアを築く必要があるのに該当プログラム開発に苦労しており、その問題を大勢のプログラマーの協力を得て解決したいと言う話だった。
これはEテレ『笑わない数学』で取り上げた「P対NP問題」そのものではないのか?惑星の軌道問題は2惑星ならニュートンの運動方程式と万有引力の法則を使い計算できるが、3惑星以上の場合は惑星同士の相互作用が複雑になり一般的な解法が存在しないと聞いたことがある。それを千個も制御すると言うのは不可能だろう。
そう思っていたが『コズミックフロント』「天文シミュレーションがコンピューターの世界を変えた!?」を視聴して少し考えを改めた。
参考:天文シミュレーションがコンピューターの世界を変えた!?
https://www.nhk.jp/p/cosmic/ts/WXVJVPGLNZ/episode/te/618MPMKRX7/
1983年に現東京大学名誉教授の杉本大一郎氏が唱えた「重力熱力学的振動」を証明しようと若き技術者たちが「重力多体問題」を解決するため重力計算に特化したスーパーコンピューターを自主開発したと言うのだ。
天文学ではガリレオより前の時代から天文学者が自ら観測道具を開発してきた歴史がある。その観測、理論に続く第3のシミュレーション天文学を高速に行うため市販のパソコンパーツを組み合わせて作成し、その成功後はより高速化を目指しチップ設計も行ったと言う。
このスーパーコンピューターの名前が当時のAppleに対抗してGrapeとしたというのは印象深い。今は新シリーズのスーパーコンピューターに切り替わっているが、その設計思想は新薬開発に使われていると言う。
「重力熱力学的振動」現象や「重力多体問題」計算用スーパーコンピューターを利用すれば千個以上の超小型人工衛星の軌道制御も出来そうな気がしてきた。
参考:ダーウィンが来た!「各地で目撃相次ぐ!ムクドリの大群に密着」
https://www.nhk.jp/p/darwin/ts/8M52YNKXZ4/schedule/
またムクドリが数千羽の群れで飛び回っていることや魚群の行動を解析すれば何かヒントが得られるような気がする。この群れる行動は天敵対する混乱効果があり防衛効果が高くなると言う。群れにリーダーはおらず個々が近づきせず遠ざかりせず行動することであの複雑な動きになるとのこと。
「重力熱力学的振動」も重力と熱力学のバランスで衛星が振動している様な動きをするという説明だった。動きだけを見れば似た現象の様だ。無理と諦めず知恵を出し合えば宇宙開発も着実に進歩しそうだ。
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