1978年に起こったカルト宗教信者900人以上の集団自殺に至る軌跡を生存者のインタビューを交え追っていくドキュメンタリーとなっていた。
参考:「人民寺院事件 本当にその道しかなかったのか」
https://www4.nhk.or.jp/darkside/x/2019-09-10/10/22005/2292011/
教祖ジム・ジョーンズによるマインドコントロールは、
1)教祖は信者に優しく接し信頼を得る。
2)信者の過ちを叱咤し他人に攻撃させ孤独にさせる。
3)信者を許し優しくして教祖に依存させる。
というものとの説明があった。
家庭内暴力(DV)でも行なわれるアメとムチ手法で何故この環境に依存してしまい逃げられないのか不思議で仕方ない。専門家はマインドコントロールされており冷静な判断力が働かないからと説明するだけだ。
ジム・ジョーンズは教会の牧師の説教を聞いてその会話術を学んだとの説明があった。偉大なる父(神)とその子(人間)の関係を親子と考えたら私にはこのマインドコントロール方法はホモサピエンスの、というより哺乳類の本能を利用した方法だと思えてきた。
1)親は子供に優しく接し信頼を得る。
2)子供の過ちを叱咤し他人に攻撃させ孤独にさせる。
3)子供を許し優しくして親に依存させる。
哺乳類が持つ親子関係を築き、親が子を躾する手法そのものだから、この方法が効果的で依存性があると思うと怖い話だ。
しかもジム・ジョーンズは夜中幹部に個人宅のゴミを漁らせて、個人情報を収集し、心配事等の弱みを握り、それをあたかも超能力で知りえたかのように話し信者を増やしていったと言う。
心理カウンセラーの先生がテレビで「人には誰にも心のセキュリティーホールがあり、そこを攻められるとあっさり騙されてしまう」みたいなことを話していた。確かにジョハリの窓で言う”盲点の窓”の鍵が掛かっていない所を攻められたら私もあっさりコントロールさせてしまいそうだ。
これに加え信者に財産を教団に寄付させて、個人投資家が陥り易い行動経済学で言う「サンクコスト(埋没費用)の過大視」状態にさせるという二重の罠を仕掛けている。番組では他の心理学用語を使っていたが、信者達を「ナンピン買い」の心理状態にするとは宗教の寄付制度も悪用されると危険だ。
この2つの罠から逃げるのは難しいので、親切な人から金品を要求されたら一度冷静になり、他の人に相談するよう心掛けるしかなさそうだ。
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