このシリーズのパッケージは紙ジャケットにプレスチックのCDトレイを接着した作りになっておりディスクも取り出しやすい上に発売当時のLPジャケットを復刻しているのだから満足度は高い。「SACD PRODUCTION NOTE」が別冊封入なのでどう収納するかちょっと悩むこと位が不満だろうか。(苦笑)
早速比較試聴してみた。前回同様1983/12/21購入のDIGITAL MASTERINGベストアルバム「Seiko・plaza/松田聖子」(50DH63〜64)から該当楽曲を聴く比べることにした。ボリュームはCDが-18.0dB、SACDが-24.0dBと聴感上ほぼ同じ音量に聴こえるようにした。
31年前のCDと比較しているのだから当然とは言えSACDはイントロが始まった瞬間に音質の向上に気付く。最新のデジタル録音とは異なる質感ではあるが、高音域がクリアになったことで音に生気があり余韻の消え方が美味しい。伸びやかなヴォーカルを聴いていると聖子ちゃんの歌う姿が見えてくるようだ。
「Pineapple」からは「渚のバルコニー」「赤いスイートピー」の2曲を試聴した。
「渚のバルコニー」では途中効果音としてトタン板を揺らしたような音が入っている。CDでは何の音だ?と思う程度だがSACDで初めてこれが波の砕ける音を意味していると気付き編曲者の意図が伝わってきた。
SACDの「赤いスイートピー」はコーラスの厚みが増え少し低音が強調された様に聴こえる。ヴォーカルのエコーも抑え気味の様だ。歌詞を噛み締めながら聴き直すと改めて名曲だと思う。
「Candy」からは「未来の花嫁」「Rock`n`roll Good-bye」「野ばらのエチュード」の3曲を試聴した。
「未来の花嫁」はSACDだと冒頭の楽器の音が回り込んで驚かされた。バックのカスタネットも元気だ。(笑)
「Rock`n`roll Good-bye」では紙テープが飛ぶ効果音として入っている楽器音に思わずニヤリ。アレンジの遊び心が楽しい。
「野ばらのエチュード」は財津和夫氏のメロディーラインを引き立てる楽器の一音一音が輝いて聴こえ、女心を花で比喩するのが松本氏の技法なのかと改めて気づかされる。
最後にステレオサウンド盤のCD層の「未来の花嫁」を聴いてみたが、前作と同じくヴォーカルと音の鮮度はSACD層と同等。Blu-spec CD2盤と比較試聴したくなる。
今回も音質に満足したので残りの2枚「ユートピア」「SUPREME」も買って全6枚コンプリートするしかない。ディスクメディアのハイレゾ音源は再生が簡単だがクリッピング出来ないので、自分なりのベストアルバム選曲のプレイリストを作りヒット曲を一気に聴くことが出来ない。これだけが不満だ。
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