長く馬券を購入しているが、一向に上手にならない。昨年、あれ?俺が買えばその馬がちゃんと券になってくれるんだな・・・と、そんな錯覚、もとい誤解をしてしまうほど好調だったが、同時に、もうこれから先一生当たらねえんじゃねえの?と疑心暗鬼になることもあった。
今年に入り、その予想は見事に的中している。私の一生がどこまで続くか知らないが、早くこの予想がはずれてくれないと不安でならない。私の一生が終わる瞬間、家族に看取られながら、「当たっちゃったー!」なんてワケわからん遺言をのこせば、家族は哀しみ以上にしばしの困惑に襲われてしまう。そんなのイヤである。
しかしこんなときに限って、今週は私が最もニガテとするレース、桜花賞である。もうこの時点でまったく当たる気がしない。
長年競馬をやっていて、なんというか、根拠はないがある種の「予感」のようなものに思い当たることがある。今年もそれはある。
今年の桜花賞で絶対買ってはいけない馬がいる。それはメイケイエール(父ミッキーアイル)である。もちろんこれは何の根拠もない、ただの予感である。
いや探せば根拠だってある。あの名手武豊をしても、まるでコントロール不可のこの馬、相手のレベルが低かったからこそ勝ち星もかろうじて重ねてはいるが、はっきり言って、まるで競馬になっていない。
そしていくら名手横山典弘とはいえ、このタイミングでの乗り替わりはメイケイエールにとってあまりにも痛すぎる。それであるにもかかわらず、現在人気はなんと3番人気・・・売れに売れているのだ。有る程度馬券のキャリアがある人間なら、メイケイエールは絶対に買えない。
しかし逆転の発想を無理やり巡らせるならば、乗り役が誰かなんてあまり関係なく、ポテンシャルだけでひたすら戦ってきたのがメイケイエールでもある。彼女は常に自分と戦っているのだ。
メイケイエールのそういう姿を見て思うところがある。競馬という荒波に突如現れたオアシスのような1年(10カ月くらい?)を通り抜けると、これまでにない荒波が私の前に立ちはだかっている。再び、いや、これまでにない厳しい「自分との闘い」を、今まさに私も経験している。
メイケイエールの姿に、今の私は共感せざるを得ないのである。今年の桜花賞、絶対に買ってはいけないメイケイエールの頭固定3連単で勝負する。
メイケイエールが暴走覚悟の大逃げを打つなら、最近どうも早めに前を追いたがるところも出てきたルメールのサトノレイナスがある程度の位置につけると、これは波乱含み。ハイラップのマイル戦では少々足りないか?と思われる組でも、差してくるタイプを積極的に狙いたい。
◎ メイケイエール
○ ホウオウイクセル(母系は底力を伝える。馬体減らないことを祈る)
▲ シゲルピンクルビー(コテコテの欧州血統らしくジリっぽいが、簡単にはタレない)
△ ソングライン(不気味、かなり内容濃い)
△ アールドヴィーヴル(超良血、最近力が抜けてきたミルコが怖い、これも馬体維持カギ)
△ ソダシ(崩れないがパンチはない、基準馬)
△ ククナ(良血、一族にエイシンフラッシュ、デンコウアンジュなど)
△ サトノレイナス(内さばく選択なら怖いが外まくったらアウト)
ということで、今年は波乱を読む。