2016年12月16日
日曜阪神〜第68回朝日杯FS(GT)
先週の「香港ミーティング」は、日本馬のレベルの高さを見せつけるという意味で非常に素晴らしい競馬だった。特に最終レース香港Cでは、「世界のモーリス」が異次元の強さで圧勝し、日本だけでなく、世界中のファンがみな一様に「素晴らしいレースだった」と称賛したことと思う。
私はたまたま現地かどこかの英語実況を聞いていたのだが、英語はまったくわからない私でも、レースのはるか前からモーリスの名前が盛んに呼ばれていたことは確認できた。世界がそのくらいモーリスに注目していたのだ。出走したのが迷っていた香港マイルではなく、香港Cのほうでほんとうによかったと思う。そして、香港マイルが最終レースでなくてほんとうによかったとも思う。
いや、別に私は香港マイルの馬券を買っていなかったので、どんな結果になっても文句を言う筋合いもないし、逆にその分感情論抜きで語ることができる立場でもあるのだが、モーリスという誰が見ても圧倒的に強いスーパーホースのラストランを見て、「日本馬は素晴らしい!」と感嘆するホースマンがいても、香港マイルを見てしまうと、「日本の競馬は素晴らしい!」と感じるホースマンはほとんどいなくなってしまうことが想像できてしまう。この事実は、日本人としてはあまりにも情けない。
もうみなさんのほうがよくわかっていると思うのでレースについては触れないが、日本の最強馬にしておそらく世界でも最強のモーリスと、日本の最高峰レースとされる今年のダービーを勝ったジョッキーとの対比は、あまりに対照的だった。私は世界中のダービーを見ているわけではないから明言は避けるが、香港マイルの川田騎手の騎乗を見る限り、日本のダービージョッキーは世界一へたくそなダービージョッキーである可能性が極めて高い。
閉鎖的な島国の閉鎖的な競馬サークルの中だけのことならまだしも、ジャパンカップとは違って世界中が大注目する香港マイルである。そこで大恥をさらした責任は重い。香港マイルが最終レースだったら、日本の(ホースマンの)レベルの低さだけが印象として残る虚しい香港ミーティングに終わっていたかもしれない。
勝手に位置を悪くして一番やってはいけない「大外ぶん回し競馬」をして、直線で入れた左ムチで勝手に進路を失うなど、ちょっと考えられない稚拙さだった。もしモーリスが同じレースに出走していたら被害を受けていたリスクだってある。考えただけで背筋が寒くなる。ほんとうにモーリスは香港Cでよかったと思う。
前置きが長くなってしまったが、今週は注目の2歳チャンピオン決定戦の朝日杯FSである。その中でも大注目を浴びるのが、小柄の牝馬ながらも怪物感がひしひしと伝わるミスエルテ、本家怪物のフランケル産駒である。そしてその鞍上は、「世界一へたくそなダービージョッキー」の可能性がかなり高い川田騎手。大混戦だから、ポイントがいくつもある。
・ミスエルテは男馬相手にまともにやれるのか?追い込みが利かない今の阪神で外を回すのか?回して届くのか?
・素質は感じさせたが成長がなければ足りないタンビュライトは短期間でどれだけ成長したか?
・モンドキャンノは果たして距離延長でプラスがあるのか?
・デビュー2戦目のデムーロは昨年のリオンディーズと同じだが、サトノアレスはそこまでのスケールがあるのか?
・タガノアシュラは武豊騎手に大記録をプレゼントできるか?
・折り合いに不安を見せたトラストは大外でどんな競馬を選択するのか?
・前走は止まりかかりながらムーアが持たせてしまった印象のサトノアレス、四位騎手でどうか?
・川田騎手はミスエルテにとって敵なのか味方なのか?
ちょっと挙げただけでも非常に頭が痛むレースである。ミスエルテは7枠13番だから、おそらく陣営は直線一気にかけるだろう。タガノアシュラやトラストなど先に行く組が多い組み合わせだが、何かがポンと行くと、後ろにミスエルテがいるだけに、そして何より阪神外回りだけに、意外と道中はスローになるのではないか。
ハナを主張しそうなリンクスゼロ(父アドマイヤマックス)に注目する。アドマイヤマックスは高松宮記念で悲願のGT制覇を果たしたが、元々はクラシックでも有力視されていた。現役時代は芝1800mの東スポ杯勝ち、芝2200mのセントライト記念2着がある。母の父はダンシングブレーヴ直仔のホワイトマズルだけに、キングヘイローのような短距離適性が高い可能性はあるが、走りを見る限り、先行してしぶといタイプ。阪神コースはむしろプラスと見たい。
武豊騎手の記録はともかく、厳しい流れで持ち味が生きそうなタガノアシュラ(父マンハッタンカフェ)、川田騎手はここで結果を出さなければ池江厩舎からの信用が完全に失墜する可能性もあるだけに、ミスエルテのことよりもおそらく自分のために全力を尽くすレースになる。ミスエルテが川田を救う。
稀少なサクラローレル(その父レインボウクエスト)の血を引くボンセルヴィーソ(父ダイワメジャー)は、今の阪神の馬場は合いそう。当然上記に挙げた人気・注目馬たちを買う。大穴では幸騎手のブルベアバブーン(父プリサイスエンド)を押さえる。
◎ リンクスゼロ
〇 タガノアシュラ
▲ ミスエルテ
△ ボンセルヴィーソ、トラスト、タンビュライト、クリアザトラック、ブルベアバブーン
私はたまたま現地かどこかの英語実況を聞いていたのだが、英語はまったくわからない私でも、レースのはるか前からモーリスの名前が盛んに呼ばれていたことは確認できた。世界がそのくらいモーリスに注目していたのだ。出走したのが迷っていた香港マイルではなく、香港Cのほうでほんとうによかったと思う。そして、香港マイルが最終レースでなくてほんとうによかったとも思う。
いや、別に私は香港マイルの馬券を買っていなかったので、どんな結果になっても文句を言う筋合いもないし、逆にその分感情論抜きで語ることができる立場でもあるのだが、モーリスという誰が見ても圧倒的に強いスーパーホースのラストランを見て、「日本馬は素晴らしい!」と感嘆するホースマンがいても、香港マイルを見てしまうと、「日本の競馬は素晴らしい!」と感じるホースマンはほとんどいなくなってしまうことが想像できてしまう。この事実は、日本人としてはあまりにも情けない。
もうみなさんのほうがよくわかっていると思うのでレースについては触れないが、日本の最強馬にしておそらく世界でも最強のモーリスと、日本の最高峰レースとされる今年のダービーを勝ったジョッキーとの対比は、あまりに対照的だった。私は世界中のダービーを見ているわけではないから明言は避けるが、香港マイルの川田騎手の騎乗を見る限り、日本のダービージョッキーは世界一へたくそなダービージョッキーである可能性が極めて高い。
閉鎖的な島国の閉鎖的な競馬サークルの中だけのことならまだしも、ジャパンカップとは違って世界中が大注目する香港マイルである。そこで大恥をさらした責任は重い。香港マイルが最終レースだったら、日本の(ホースマンの)レベルの低さだけが印象として残る虚しい香港ミーティングに終わっていたかもしれない。
勝手に位置を悪くして一番やってはいけない「大外ぶん回し競馬」をして、直線で入れた左ムチで勝手に進路を失うなど、ちょっと考えられない稚拙さだった。もしモーリスが同じレースに出走していたら被害を受けていたリスクだってある。考えただけで背筋が寒くなる。ほんとうにモーリスは香港Cでよかったと思う。
前置きが長くなってしまったが、今週は注目の2歳チャンピオン決定戦の朝日杯FSである。その中でも大注目を浴びるのが、小柄の牝馬ながらも怪物感がひしひしと伝わるミスエルテ、本家怪物のフランケル産駒である。そしてその鞍上は、「世界一へたくそなダービージョッキー」の可能性がかなり高い川田騎手。大混戦だから、ポイントがいくつもある。
・ミスエルテは男馬相手にまともにやれるのか?追い込みが利かない今の阪神で外を回すのか?回して届くのか?
・素質は感じさせたが成長がなければ足りないタンビュライトは短期間でどれだけ成長したか?
・モンドキャンノは果たして距離延長でプラスがあるのか?
・デビュー2戦目のデムーロは昨年のリオンディーズと同じだが、サトノアレスはそこまでのスケールがあるのか?
・タガノアシュラは武豊騎手に大記録をプレゼントできるか?
・折り合いに不安を見せたトラストは大外でどんな競馬を選択するのか?
・前走は止まりかかりながらムーアが持たせてしまった印象のサトノアレス、四位騎手でどうか?
・川田騎手はミスエルテにとって敵なのか味方なのか?
ちょっと挙げただけでも非常に頭が痛むレースである。ミスエルテは7枠13番だから、おそらく陣営は直線一気にかけるだろう。タガノアシュラやトラストなど先に行く組が多い組み合わせだが、何かがポンと行くと、後ろにミスエルテがいるだけに、そして何より阪神外回りだけに、意外と道中はスローになるのではないか。
ハナを主張しそうなリンクスゼロ(父アドマイヤマックス)に注目する。アドマイヤマックスは高松宮記念で悲願のGT制覇を果たしたが、元々はクラシックでも有力視されていた。現役時代は芝1800mの東スポ杯勝ち、芝2200mのセントライト記念2着がある。母の父はダンシングブレーヴ直仔のホワイトマズルだけに、キングヘイローのような短距離適性が高い可能性はあるが、走りを見る限り、先行してしぶといタイプ。阪神コースはむしろプラスと見たい。
武豊騎手の記録はともかく、厳しい流れで持ち味が生きそうなタガノアシュラ(父マンハッタンカフェ)、川田騎手はここで結果を出さなければ池江厩舎からの信用が完全に失墜する可能性もあるだけに、ミスエルテのことよりもおそらく自分のために全力を尽くすレースになる。ミスエルテが川田を救う。
稀少なサクラローレル(その父レインボウクエスト)の血を引くボンセルヴィーソ(父ダイワメジャー)は、今の阪神の馬場は合いそう。当然上記に挙げた人気・注目馬たちを買う。大穴では幸騎手のブルベアバブーン(父プリサイスエンド)を押さえる。
◎ リンクスゼロ
〇 タガノアシュラ
▲ ミスエルテ
△ ボンセルヴィーソ、トラスト、タンビュライト、クリアザトラック、ブルベアバブーン
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投稿者:ASHIGE2|12:38
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