よく分からないドタバタとした番組が多いように思います。
観てもらって(視聴率)なんぼ・・・という業界なので
まあ、致し方ないのかも知れません。
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年末にあったこうした番組の中で私はひとつ頭に
残っているシーンがあります。
爆笑問題が司会進行を務めた番組で松井秀喜氏が
高校野球時代に対戦した相手の投手と対決するという
企画をしていました。
その相手は21年前、甲子園で5打席連続敬遠を喫した
当時の明徳義塾のマウンドに立ったピッチャー河野氏でありました。
高校当時から怪物スラッガーで名を馳せていた松井氏に
何がなんでも勝ち残りたい明徳義塾側は勝負で出て
ホームランで得点を与えるよりも一塁を踏ませる無難を選択しました。
当時の河野氏は勝負する気があったかどうかは分かりませんが
監督からは敬遠のサインが出ていたはずです。
確か当時はこの5打席連続敬遠が高校生らしくない卑怯者の
ように酷評された意見が多かったように思います。
松井氏を擁する高校はこの時、敗退してその風当たりは余計
強かったのではないかと思います。
私は当時の決着をつけようとする番組の面白半分の企画に
呆れて見ていました。(他に興味のある番組がなかったので)
ところが、熱投する河野氏のボールを松井氏はすべて見送り
フォアボールとなってしまいました。
河野氏がユニフォーム姿なのに対して松井氏はスーツ姿。
後のラジオ番組で爆笑問題が語っていました。
「僕もきちんとユニフォームを着て双方がそれぞれ仲間を
連れてきた状態でいつか本当の勝負をしよう」と松井氏は語ったそうです。
おそらく相手がユニフォームを着て真剣勝負をしているのに
自分はスーツでは相手に失礼過ぎると松井氏は思ったのでしょう。
それよりも野球そのものを侮辱していることを
看過できなかったのでしょう。
どこまでも野球に対して真摯な男です。
次の真剣勝負はいつ行われるのか? 楽しみです。
それでいいよ 和紗さん