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2023年09月20日
間違いだらけの「タンパク質」のとり方
鶏むね肉ばかり食べる、プロテインで補う、ベジファースト【間違いだらけの「タンパク質」のとり方】管理栄養士に聞いた正しく摂取量を増やすコツ
間違いだらけの「タンパク質」のとり方
当てはまったら要注意!こんな人はタンパク質不足かも…!?
間違いだらけの「タンパク質」のとり方
金津里佳さん・「ルネスクリニック東京」管理栄養士。
こんな人はタンパク質不足かも!
“プロテイン置き換えダイエット”も人気だが、それだけに頼るのは要注意だ(※画像はイメージです)
「サラダチキン」「プロテイン」…タンパク質はしっかりとれる?
ここ数年の“タン活(タンパク質を積極的にとること)”ブーム。タンパク質が不足すると筋肉量が落ち、疲れやすくなるなど万病のモトに! そこで健康のためにタンパク質の摂取に努める人が増えている。しかし管理栄養士の金津里佳さんは、ブームの陰で“効果の少ないタン活をしている人がかなり多い”と指摘。特に、健康意識の高い人ほどその落とし穴に陥っていると警鐘を鳴らす。
健康意識の高い人に偏りや不足が
「タンパク質はとり方や体内でしっかり消化されているかが大事。単にタンパク質を含む食品をたくさん食べればよいと思っている人は意識を変えてほしい」(金津さん、以下同)
例えば、手軽に食べられるサラダチキン、豆腐などの決まった食品だけをタンパク質源にしたり、摂取量を増やすべくプロテインに頼ったり。いずれも避けたいタンパク質のとり方だと話す。
「タンパク質はアレルゲンを作りやすいので、1つの食品ばかり重なると、アレルギーを起こして身体の不調につながります。同じ豚肉でもロース、バラといった感じで、部位を変えるだけでもokなので、タンパク質の摂取源をローテーションすることを推奨します」
今やアスリートだけでなく一般にも愛用者の多いプロテインだが、熱処理して変性したタンパク質は栄養価が期待できないうえ、飲みやすくするための糖質などが多く含まれるので、おすすめできない。
健康志向が高かったりダイエットをしている人は“タン活”にも熱心かと思いきや、逆にタンパク質不足に陥っているケースがあるという。
「しっかりとカロリー計算をしている人に限ってタンパク質が不足していることが多い。野菜と肉を比較すると野菜のほうが圧倒的に低カロリーですから、つい肉が足りないメニューを選びがちなのです。胃もたれが起きないようにあまり肉を食べないという人も注意。こうした人たちは年齢を重ねるうちにどんどん肉、つまりタンパク質が摂取できない身体になってしまいます」
鶏むね肉ばかり食べる、プロテインで補う、ベジファースト【間違いだらけの「タンパク質」のとり方】管理栄養士に聞いた正しく摂取量を増やすコツ
健康料理
週刊女性2023年10月3日号
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間違いだらけの「タンパク質」のとり方
当てはまったら要注意!こんな人はタンパク質不足かも…!?
間違いだらけの「タンパク質」のとり方
金津里佳さん・「ルネスクリニック東京」管理栄養士。
こんな人はタンパク質不足かも!
“プロテイン置き換えダイエット”も人気だが、それだけに頼るのは要注意だ
「サラダチキン」「プロテイン」…タンパク質はしっかりとれる?
ここ数年の“タン活(タンパク質を積極的にとること)”ブーム。タンパク質が不足すると筋肉量が落ち、疲れやすくなるなど万病のモトに! そこで健康のためにタンパク質の摂取に努める人が増えている。しかし管理栄養士の金津里佳さんは、ブームの陰で“効果の少ないタン活をしている人がかなり多い”と指摘。特に、健康意識の高い人ほどその落とし穴に陥っていると警鐘を鳴らす。
健康意識の高い人に偏りや不足が
「タンパク質はとり方や体内でしっかり消化されているかが大事。単にタンパク質を含む食品をたくさん食べればよいと思っている人は意識を変えてほしい」(金津さん、以下同)
例えば、手軽に食べられるサラダチキン、豆腐などの決まった食品だけをタンパク質源にしたり、摂取量を増やすべくプロテインに頼ったり。いずれも避けたいタンパク質のとり方だと話す。
「タンパク質はアレルゲンを作りやすいので、1つの食品ばかり重なると、アレルギーを起こして身体の不調につながります。同じ豚肉でもロース、バラといった感じで、部位を変えるだけでもokなので、タンパク質の摂取源をローテーションすることを推奨します」
今やアスリートだけでなく一般にも愛用者の多いプロテインだが、熱処理して変性したタンパク質は栄養価が期待できないうえ、飲みやすくするための糖質などが多く含まれるので、おすすめできない。
健康志向が高かったりダイエットをしている人は“タン活”にも熱心かと思いきや、逆にタンパク質不足に陥っているケースがあるという。
「しっかりとカロリー計算をしている人に限ってタンパク質が不足していることが多い。野菜と肉を比較すると野菜のほうが圧倒的に低カロリーですから、つい肉が足りないメニューを選びがちなのです。胃もたれが起きないようにあまり肉を食べないという人も注意。こうした人たちは年齢を重ねるうちにどんどん肉、つまりタンパク質が摂取できない身体になってしまいます」
植物性よりも動物性タンパク質を
タンパク質をとるため、肉・魚を食べる量の理想は、目安量として1食150g。厚生労働省による「国民健康・栄養調査」(令和元年)では、日本人が食べている1日の肉の摂取量が平均103gなので、1食150g×3食で450gとなると、ふだんからクリアできている人は少ないだろう。
でも、この数字にもとらわれすぎてはいけないと金津さん。
「人によって体格も小腸で消化吸収できる量も異なるので、必ずしも1食150gがベストとは言いきれません。胃もたれなどの不快症状を起こさないよう、毎食少しずつ量を増やし、“気づけば、無理なく毎食150gほど食べられるようになった”くらいが正しい“タン活”のゴールです」
タンパク質の摂取源は、良質な脂質やビタミンが豊富な動物性をメインに。豆腐や納豆など植物性は栄養面で物足りないので、カロリーが低いからと主菜にしてはダメ。
「お肉の脂は敬遠されがちですが、そこに含まれる飽和脂肪酸は酸化しにくいので、良質なエネルギー源となりますし、タンパク質が体内でしっかり働く助けをします。また、ビタミンDやビタミンAなど脂溶性ビタミンは、お肉の脂質を一緒にとることで身体に吸収されやすくなるので、良質な脂をしっかりとって」
また、野菜を先に食べてしまうと、満腹感でタンパク質の量がとりづらくなるので、食事の最初に肉を食べること。
「年齢を重ねて食が細くなっても、肉や魚、大豆製品などタンパク質を優先してほしいです。“年を取ったら胃もたれする”というのは幻想で、しっかりと小腸で消化吸収できる量なら、何歳になっても肉料理をおいしく食べることができます。焦らず摂取量を増やし、心身とも健康に年齢を重ねていきましょう!」
こんなタンパク質のとり方はNG!
・サラダチキンや豆腐だけなど単品だけ食べる
・胃もたれしない量に抑える
・カロリー計算して決まった量を食べる
・足りない時はプロテインで補う
・低脂肪を心がけている
こんな人はタンパク質不足かも!
・お酒を飲んだあとむくみが取れない
・無性に甘いものが食べたくなる
・眠りが浅く夜中に目が覚める
・更年期症状やPMSが重い
・姿勢が悪く顔の輪郭がたるんでいる
・たくさん食べても力が出ず疲れやすい
教えてくれたのは…金津里佳さん
金津里佳さん・「ルネスクリニック東京」管理栄養士。
【画像】当てはまったら要注意!こんな人はタンパク質不足かも…!?
「ルネスクリニック東京」管理栄養士。“人の身体はみな同じではない”と意識し、納得できる論拠に基づいた栄養指導を行う。著書に『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』(青春出版社)
(週刊女性引用編集)。